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2020.8.28

5Gによって、国内の医療業界はどのように変化するのか

5Gによって、国内の医療業界はどのように変化するのか

2019年、中国の医師が数千キロ離れた病院の患者に実施した、ロボットアームでの脳外科の「遠隔手術」をご存知でしょうか。
5Gにより今後このような事例が増えていくと考えられます。5Gの特徴は「超高速」「超低遅延」「多数同時接続」で、社会をドラスティックに変えると期待されており、医療業界でも遠隔医療や救急医療では指示・対応の精度が向上すると予測されています。

今回の記事では、5Gにより、国内の医療業界にどのような変化がおきているのか、具体的な企業例とともに解説していきます。

Gによって、医療業界はどう変化するのか?

5Gを活用することによって、医療業界が変化することは明白です。ここでは、どのように医療業界が変化するのかについて解説していきます。

遠隔医療

遠隔医療が現在必要とされている背景では、医療分野では医師不足や医師の偏在が大きな課題があります。医療が全国にまんべんなく広がる「均てん化」が実現できていない現実があり、過疎地域と大都市の間の医療環境の格差がどんどん拡大してしまう危機感があります。

遠隔手術は、医師の手の微細な動きが精緻に遅延なく手術用のロボットアームへ、そしてロボットアームの多数のセンサーから採取されるデータが精緻に遅延なく医師へと、リアルタイムの双方向伝送が実現できて初めて可能になります。

遠隔手術中の医師は、多種多様な機器から採取される患者のバイタル・データのすべてを、さらに患者や手術室の映像ストリーミングを、同時に見る必要があり、高速大容量通信が必要不可欠です。5Gによって、この問題が解決でき、遠隔手術が実現できると言われています。

オンライン診断

オンライン診療には大きく、医師-医師間でやり取りを行う「D to D」と医師-患者間でやり取りを行う「D to P」があります。

「D to D」では、離れた施設などにいる医師同士がCTやMRIなどの撮影画像を送受信して、遠隔診断などを行います。この仕組みは以前からありますが、CTなどの患者情報は1GBを超えることもあり、情報共有から診断まで時間を要していました。しかし、5Gにより高精細な画像伝送をタイムラグなく行えるようになることで、診断までのスピードが格段に向上し、かつ見落とし・見過ごしも防げるようになると期待されています。

「D to P」でのオンライン診療では、「対面診療でなければ気づかない症状がある」「画一的な診察で終わってしまう」といった課題があげられています。5Gによって医師-患者間の通信環境が大幅に向上し、高精細な動画伝送が行えるようになれば、オンラインであっても対面診療に近い診察環境が実現できるようになります。

救急医療では指示・対応の精度を向上

救急医療の現場では、スピーディで的確な医師の判断が求められます。

5G搭載の救急車両なら、搬送中に患者の高精細な動画や検査データ、マイナンバーカードに紐づく情報などを医師にリアルタイムで共有できます。その為、医師は適切な処置を救急隊員に指示したり、適切な準備をした状態で患者を迎え入れたりできるようになる事が期待されています。

具体的な事例

NTTドコモ

実際にNTTドコモでは、5Gの商用サービス開始前の2017年度から3年間にわたって、5Gを活用した遠隔医療に関する実証実験を実施しました。和歌山県で行った実証実験では、同県の日高町と、そこから20~30km離れた場所にある和歌山立医科大学を5G回線で結び、外傷やエコーなどの映像を4Kや2Kの映像で送って遠隔医療をするシステムを構築し、高精細な映像を少ない遅延で送信することで、遠隔地の医師でも患者がすぐそばにいるかのような感覚で診療できることが確認できました。

また、2018年群馬県前橋市で実施した実証実験では、救急車両やドクターカーに5Gの移動端末を搭載し、高度救命救急センターにいる医師に外傷の様子などを送り、3つの拠点で情報を共有しながら連携する取り組みも実施しています。

ラッシュ大学医療センター

シカゴのラッシュ大学医療センターでは、米通信大手AT&Tの5Gネットワークやマルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)などのサービスが提供され次第、それらを利用する意向を示しています。ラッシュ大学医療センターはビル内のネットワークだけでなく、MEC経由で広範囲のネットワークのトラフィックも管理します。これにより、同病院はデータのネットワーク通信とアプリケーション処理のニーズを満たすことができ、システム全体の多様なユースケースを強化し、患者体験の改善が可能になります。ネットワークの一部は患者と見舞客用に、残りは医師やスタッフ用に設計されます。

まとめ

今回の記事は、2020年、実用化に向けている「5G(第5世代通信)」の内容と、5Gが医療業界に与える影響と変化を具体的な事例を含めて解説しました

5Gの特徴である「超高速」、「低遅延」、「多数同時接続」によって、医療業界でも遠隔医療や救急医療では指示・対応の精度が向上する可能性があります。

5Gの特徴を把握しながら、医療業界でビジネスを発展させたい方は、今回あげた例をぜひ参考にしてみてください。

 

【参考文献】
・医療業界こそ5Gに注目!次世代通信は何を変えるのか
https://medinew.jp/archives/4893

・5Gで変わる医療&ヘルスケア – 日経ビジネス電子版Special
https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/ONB/19/5G_IMPACT/article07_1/

・5GとIoTは医療分野で多数のユースケース–課題はインフラの整備
https://japan.cnet.com/article/35149095/

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