2023.12.2

RE100に加盟している日本企業の取り組みとは?脱炭素に向けた再生可能エネルギーの活用方法

RE100に加盟している日本企業の取り組みとは?脱炭素に向けた再生可能エネルギーの活用方法

エネルギー・環境問題に根ざした国際イニシアチブ「RE100」を皆さんはご存知でしょうか。

RE100とは、企業が自らの事業の使用電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的なイニシアティブであり、世界や日本の企業が参加しています。

太陽光発電にも関わりのあるRE100ですが、耳慣れない言葉のため「よく知らない」という方も多いです。

そこで、今回の記事では、RE100の概要と今注目されている理由について紹介します。

RE100の概要

「RE100」とは「Renewable Energy 100%」の頭文字を取った言葉で、国際環境NGOのThe Climate Group(TCG)によって2014年に発足された国際イニシアチブです。現在は、企業へ気候変動への取り組みについて情報開示を求めるNGO CDPと連携して運営しています。

具体的には2050年までに事業活動に使用するエネルギーを、太陽光や風力などの再生可能エネルギーで100%調達することを目標に掲げています。

SDGsやESG投資など環境保全を価値として取引のポイントとして加味する時代の流れの中で、国際的イニシアチブであるRE100をとることは環境先進企業として認められるメリットがあります。

また、再生可能エネルギーを導入する企業が増えれば各国政府もそれに合わせた政策展開を行うことが見込まれ、すでに日本でも、非化石価値市場における非化石証書のRE100適合に取り組んでいます。

RE100が注目されている理由

続いては、RE100が注目されている理由を解説していきます 

1.ESG投資の広がり

現在、世界中でESG投資というものが広がりを見せていることをご存じでしょうか。

ESG投資とは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)という3つの観点で企業の評価を行い、投資を行うもので、長期資金運用に適している投資方法です。

企業による環境問題への対策や社会課題解決といったアクションを投資家たちは重要視しています。なぜなら、ESG投資では、投資対象となる企業の資産価値が長期的には変動しにくい傾向にあるため、投資家は安定した運用を実現しやすくなる可能性があるからです。

ESG投資というものは世界中で広がりを見せており、RE100への加盟も企業としては投資家たちへの強いアピールに繋がります。

2.電力価格高騰のリスク回避

日本の電源構成の多くは石油、石炭、液化天然ガス(LNG)といった化石燃料による火力発電が占めています。その化石燃料のほとんどについて中東からの輸入に頼り、エネルギー自給率の低い状況です。これでは、燃料費の調達が高騰し、電気代が割高になる危険性があります。

一方で太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーは、気候による発電量の変化はあるものの、発電費用が急激に高騰するようなリスクはありません。

3.非常用電源としての役割を確保

太陽光発電などの再生可能エネルギーの発電所を企業として導入した場合、災害などで大手電力会社からの電力供給がストップした時でも、自社の設備で電力を補うことが可能です。

24時間止まることの許されない工場などがある場合、太陽光発電などの設備は非常用の電源としても大きなメリットがあります。

RE100に加盟している日本企業の活動

日本ではじめてRE100へ加盟したのは、株式会社リコーです。COP21でも公式スポンサーとして参加してきました。リコーが掲げる目標は「2050年までに100%再生可能エネルギーに切り替える」というものです。そのためにまず事業所から排出される温室効果ガス、そして熱・電力を使用する際に排出される温室効果ガスを、2030年までに2015年比で30%削減することを目指しています。2030年、2050年を区切りにした長期的な目標を達成するために、独自の発電施設も設置しています。

積水ハウス

積水ハウスは「2040年までに事業活動で使用する電力を再生可能エネルギー100%を目指す」目標を掲げています。その中間目標として「2030年までに再生可能エネルギー割合50%」を設けました。顧客に対しては太陽光発電をアピールし、作った電気を販売するなどのメリットがあることも提唱しています。

大和ハウス

大和ハウス工業においても、2030年までに電⼒使⽤量を上回る再エネ発電(売電含む)を建設・稼働し、順次、⾃家消費に切り替え、2040年には全ての使⽤電⼒を再エネで賄うことを掲げております。

2017年末時点の再エネ発電量は、グループ電⼒使⽤量の約85%にも及んでおります。

まとめ

RE100とは、脱炭素社会実現のために、企業が再生可能エネルギーの使用を促進する取り組みです。ESG投資が世界中で叫ばれる現代においては、ますます多くの企業がこのRE100への加盟や取り組みを促進していくことでしょう。

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