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2017.2.8

クラウドファンディングの映画制作関連プロジェクト事例/成功例まとめ

クラウドファンディングの映画制作関連プロジェクト事例/成功例まとめ

今回はクラウドファンディングの映画制作関連プロジェクト事例/成功例について考察していきます。日本映画の制作費の平均は1億~3億円と言われていますが、ハリウッド映画やピクサー作品など、アメリカ映画ではなんと1本あたり100億円もかけられているそうです。両者に歴然の差があるのは確かですが、どちらも高額なお金がかけられているということに変わりはありません。そんなお金をかけて制作される映画のなかに、クラウドファンディングを活用して完成された作品がいくつかあるので、ご紹介します。

 

『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』

2010年に公開された 佐々木芽生の初監督作品『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』は、ニューヨークに住むアート収集が趣味の老夫婦にまつわるドキュメンタリー映画です。ハーブとドロシーはワシントンにあるナショナルギャラリーに現代アートのコレクションを寄付しており、当時NHKに勤めていた佐々木氏は、番組の制作で訪れていた現代美術アーティストの展示会で初めて同夫妻と出会い、彼らの業績に衝撃を受けたことから、2人のドキュメンタリーを撮ろうと考えたそうです。

そもそもなぜ佐々木氏はクラウドファンディングを活用したのでしょうか。制作の資金集めで、テレビ局に企画を持ち込んで共同制作を依頼したり、財団の助成金制度を使ったりすることは出来たのですが、それはかなりの競争率であり、実際佐々木氏は2つの財団に申請を出せたものの、制作費は全く足りなかったようです。

そんな中、知り合いの映画監督からクラウドファンディングについて知らせてもらい、資金集めのため”Motion Gallery”というプラットフォームを活用し、制作に取り掛かりました。目標金額を1,000万に設定し、クラウドファンディングをしながら映画の撮影を行っていたため、日本とアメリカを行き来していたそうです。

そうした努力の末、最終的には約1,460万の資金調達に成功しました。佐々木監督の同級生や同僚、事務局の社員らがファンディングのキャンペーンに協力してくれたことが実現できた理由だと、監督自身が分析しています。

http://greenz.jp/2013/06/27/herbanddorothy/
https://motion-gallery.net/

 

『TSUKIJI WONDERLAND(築地ワンダーランド)』

2016年に公開された『TSUKIJI WONDERLAND』は、遠藤尚太郎監督が築地市場を取材したドキュメンタリー映画です。もともと松竹の社員・手島麻衣子氏と、広告代理店勤務の奥田一葉氏が築地を通じて日本の食文化の奥深さを多くの人に伝えたいと企画したものであります。

東京魚市場卸協同組合の協力を得て、1年間密着取材を行ってきた本映画は制作費の一部を日本で最初のクラウドファンディングサービス”Ready for”で募りました。

映画の中でも低予算で撮影が施行されるドキュメンタリー映画とはいえ、旬を彩る築地を1年追い続けるのは時間がかかります。そのうえ、世界に出していきたいという意向から、海外のドキュメントと同じくらい上質なものにこだわった結果、日本のドキュメンタリーの相場を上回ってしまったため、クラウドファンディングを活用することになったそうです。

2014年から撮影が開始されたこの映画は、300人以上の支援を受け、実に900万の出資金が募りました。本クラウドファンディングは購入型であり、出資額によって特典は異なりますが、映画鑑賞チケットや試写会後のアフターパーティーへの招待券などで、なかには映画本編のエンドロールに名前が記載されるという特典も含まれています。映画と絡めた他にない報酬が、出資者には大変喜ばしいものとなりました。

https://readyfor.jp/about_more
http://cinema.ne.jp/recommend/tsukiji2016091406/

 

『ブルーハーツが聴こえる』

2017年4月に公開予定の映画『ブルーハーツが聴こえる』は、伝説のバンド”THE BLUE HEARTS”の楽曲をテーマにした6本の作品で構成されたオムニバス映画です。惜しまれながらも解散した彼らが、2015年で結成から30周年を迎えるため、前年の2014年から映画の制作は始動していました。ところが、公開を目の前にして制作会社が経営破綻となり、劇場公開は中止する方向で固まったのです。

しかし、2016年に開催されたいくつかの映画祭で、本作品が高評価を受けたため、来春(2017年春)公開を目指し、クラウドファンディングサイト”Makuake”で資金を集めました。

本作は6本の作品で構成されたオムニバス映画であり、監督は以下の6人がつとめました。

1. 『ハンマー(48億のブルース)』:飯塚健(「大人ドロップ」「虹色デイズ」など)
2. 『人にやさしく』:下山天(「SHINOBI」「L-エル-」など)
3. 『ラブレター』:井口昇
4. 『少年の詩』:清水崇(「呪怨」「こどもつかい」など)
5. 『ジョウネツノバラ』:工藤伸一
6. 『1001のバイオリン』:李相日(「フラガール」「悪人」「怒り」など)

 

資金調達は公開直前の2月まで行う予定ですが、1月の段階ですでに目標額の1,080万円を上回っており、850人のサポーターによる支援が行われました。特典の一種として、支援者は金額にかかわらず皆エンドロールに名前が載ったり、キャストのサインが入った映画の台本や小道具などがプレゼントされたりと、ファンには嬉しい特典が盛りだくさんです。

https://www.makuake.com/project/the-blue-hearts/

 

まとめ

クラウドファンディングを活用し制作に取り組んだ映画を3つ紹介してきました。ただでさえ多くの人の力無くしては作れない映画ですが、クラウドファンディングを活用することで、さらに協力者やファンの方々との関わりが重要になってきます。そのため、人脈や信頼を介した人とのつながりや地道なPR/営業活動、キャンペーン、そして何より映画を通して実現したいことや伝えたいメッセージやストーリーを強く持っておくことが、クラウドファンディングを活用した映画制作やPR/プロモーション活動を成功へと近づけるために重要なのではないでしょうか。

 

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