開発支援に留まらず事業部を巻き込んだユーザーインタビューを実施し、伴走者としてプロダクト価値の向上を実現

株式会社ZENKIGENは、テクノロジーを通じて、人と企業が全機現できる社会の創出に貢献することを目指し、採用DXサービス「harutaka」を中心に、人事部門に向けたサービスを提供しています。現在Relicでは、AIを活用した目標達成支援サービス「コレドウ目標設定」の開発支援を行っています。

本プロジェクトは、開発支援だけではなく、ユーザーインタビューを実施し、受発注の関係を超えたワンチームとして、プロダクトの提供価値の向上を目指しています。

今回は、サービス開発の背景から、パートナー選定、開発プロセス、そしてリリース後の状況まで、詳しくお話を伺いました。

<インタビュイー>
株式会社ZENKIGEN 新規事業部 コレドウチーム 事業部長 曽良 竜太 様(写真右)

<インタビュワー>
Relic プロダクトディスカバリー事業部スプリントディスカバリー第5グループ 西村 篤史(写真左)

お客様の課題

実現したい開発内容に対して、LLMに知見があるエンジニア部隊の不足。
受発注の関係を超えた、プロダクトを一緒に創り上げる意識を持った開発パートナーがほしい。

解決したこと

LLMの知見を保有するエンジニア部隊による開発支援、開発スピードの向上。
ユーザーインタビュー実施によるプロダクトの価値向上。

AIがコーチングで目標達成をサポート

曽良:「コレドウ目標設定」は、AIによるコーチングで自発的に目標設定でき、効率的な目標進捗管理が行えるサービスです。多くの中小企業が抱える目標達成に関する課題を解決し、目標達成意欲を高め、企業の成長を加速させます。

2024年10月にオープンベータでリリースしており、現在多くの方に利用いただいています。正式リリースに向けて、現在進行形で開発を進めています。

新規事業「コレドウ目標設定」はなぜ生まれたのか?

Q.新規事業をはじめようと考えたきっかけや目的を教えてください。

曽良:
元々、採用領域のプロダクトを多く展開していましたが、我々が掲げている「全機現(​​人の持つ能力のすべてを発揮する)」を考えたときに、採用領域に閉じずに職場全体の領域で展開していきたいという話がずっと上がっていました。

そして、職場全体の課題解決を目指す中で、目標達成の重要性に着目しました。目標設定はしているものの、内容が適切ではなかったため達成できない課題や、日々の業務に追われて目標の進捗管理ができていない課題があるんじゃないかなと。目標を正しく設定・進捗管理できることで、従業員の目標達成意欲を高めて、一人ひとりの能力を引き出し、企業の成長を加速させることができるのではないかと思ったのがきっかけです。

パートナー選定:LLMの知見と企業の開発のクオリティ担保

Q.プロダクト開発にあたり、どのような課題があったのでしょうか?

曽良:
元々社内メンバーでリリースに向けて開発を進めていたのですが、エンジニアリソースが不足したため、即戦力としてともに歩んでもらえるチームを募集しようと考えました。

Q.パートナー選定にあたり、どのようなポイントを重視されましたか?

曽良:
エンジニアリング力・企業として開発のクオリティが担保されているか・LLMの知見・金額の4つの軸で比較表を作り、検討していきました。

Relicさんにお願いした決め手としては、LLMのノウハウがあることと、企業として開発のクオリティが担保されていると感じた点ですね。

LLMのノウハウが乏しい部分があったため、そこのノウハウがあったのは心強かった。あと属人化せずに会社として責任を持ちながら、開発のクオリティを担保して進めてもらえるお話しをいただいたのが大きかったです。

リリースまでの道のり:事業を伸ばしていきたいという一体感

Q.Relicが実際に支援に入ってみてどうでしたか?

曽良:
一体感を持ちながら進めてもらっています。例えば、こちら側が依頼したデザインや開発内容に対して、「こうした方が良いんじゃないのか」と意見を出してもらい議論できたり。

依頼があったものをただ作るといった受発注の関係ではなく、事業を伸ばしていく1つのチームとして動けている印象です。

月に1回実施している振り返りミーティングの初回では、初めての開発依頼先がRelicさんでよかったと起票しましたね。他のZENKIGENメンバーからも、画面の設計図を書いてもらったことで可視化でき作業効率が上がった、LLM検証環境を構築してもらえてとても助かったなど、Relicさんがいて良かったと同様に声が上がっていました。

あと、フルスタッフエンジニアがいることも有り難いですね。フロントエンドとバックエンドが1人ずついながら、その両方をサポートしつつLLMができるポジションのメンバーがいたため、LLMの開発を並行して進めることができ、開発速度が向上しました。

Q.今回、実際にRelicが「コレドウ目標設定」を導入しユーザーインタビューを行い、プロダクトの改善を行いましたが、至った経緯を教えてください。

曽良:
もともとRelicさんから「コレドウ目標設定」を使ってみたいと提案してくれたのがきっかけです。支援に入ってくれている方が所属している部署に「コレドウ目標設定」を使って目標設定するよう呼びかけてもらいました。

そこから意見が書かれているフィードバックシートを共有を受けて、より深くヒアリングするために、利用したメンバー/マネージャーへユーザーインタビューを実施しました。

開発支援だけでなく、目標設定を実際に行う企業として、ユーザー視点でプロダクトを考えてもらえて非常に有り難かったです。

Q.実際にプロダクトに反映した機能等はありましたか。

曽良:
目標を思い浮かばない人向けにAIが目標自体を提案する機能の必要性が明らかになり、開発を進めています。ユーザーの目標設定をさらにサポートすることが期待されているのだと気づくことができました。

また、CSVでのデータ登録から画面入力への変更といった具体的な改善点も見出してもらいました。自分では思いつかなかった視点からフィードバックをもらえて参考になりましたね。

支援開始:オープンベータリリース後の状況について

Q.オープンベータでリリースされてから、利用者からの反応をお聞かせください。

曽良:
好評です。それに「目標設定をするプロダクトを作った」というのがそもそも面白いといったコメントをもらえたりしました。

また、目標を作れない人の目標を単に作るのではなく、AIでコーチングしながら目標を作るというプロセスを体感できることで、育成にもつながりつつ効率化できるのが喜ばれました。

その上、個人の成長が会社を成長させ、会社が成長すれば国力が上がることで「国力を上げるプロダクト」と称賛してくださる方もいて、潜在的な影響力が認められていると思います。

Q.今後の展望を教えてください。

曽良:
正式リリースに向けて、追加でいただいたフィードバック部分の改修をしています。

あとは、難易度が高いコンピテンシー目標の目標設定を作っていますね。評価軸のチェックリスト作成やアクションプランの作成などの開発を進めています。

将来的には、「コレドウXXX」といった形で「コレドウ」を一つのブランドとして、コーポレートに関わる組織課題を解決するプロダクトを展開していって、より多くの方が「全機現」している状況を目指していきたいです。

インタビューにご協力いただいた企業

株式会社ZENKIGEN
コーポレートサイトURL:https://zenkigen.co.jp/
サービスURL:https://koredou.jp/

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