イノベーションを成功に導く調査・分析の手法とは?

2020/3/15
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イノベーションを興すことは簡単なことではありません。

イノベーションを興す上で、組織はさまざまな要素を包括的にマネジメントすることが求められます。その中でも、事前の調査や分析はイノベーションを興す上でとても重要です。

組織内部の経営状況や戦略、人的リソースも当然のこと、組織外部の経済状況や時代の傾向等も把握しておかなければなりません。

ただし、新規事業の調査・分析は既存事業のものと比較してやり方が異なってきます。

そこで今回は、イノベーションを成功させるために調査すべき組織内外の項目と、それらを分析する上での代表的な手法を紹介していきます。

調査項目は合計16個

イノベーションマネジメント ・システムは昨年、国際規格ISO 56002として標準化されました。ISO 56002において、組織が調査すべき項目は合計16個であると記されています。

組織外部の項目は合計7個、組織内部の項目は9個あります。

まずは外部の項目から順番に紹介していきます。

外部の項目

組織外部の調査すべき項目は、以下の通りです。

  • 経済、市場、社会、文化、科学、技術、法律、政治などの様々な分野
  • 国内、国外、地方または地域を問わず、地理的な領域
  • 過去から現在の状況、また今後想定される状況について
  • 世の中の変化のスピードや変化への適応力・・・変化の速度及び変化に対する対抗
  • 新たなトレンドが生まれる可能性やトレンドが及ぼす影響
  • 潜在している、または創造的破壊によって生まれるビジネスチャンスとリスク
  • ステークホルダーの動向

外部の項目では様々な分野の学問や、経済状況、世の中の動向についてなど、調査すべき項目は多岐に渡ります。

内部の項目

組織内部の調査すべき項目は、以下の通りです。

  • 組織のビジョンや目線の高さ、戦略的な方向性や他社が真似できない核となる能力
  • 既存の経営慣行、組織構造、また他のマネジメントシステムの利用
  • 組織の全体的な実績及び組織のイノベーションの実績(例えば、直近の成功事例や失敗事例、また他の関連組織と比較したときの実績など)
  • 活動の側面(例えば、プロセスや予算、管理状況など)
  • 現在の製品・サービスやプロダクトライフサイクルにおける現在地
  • 人的資本、知識、技能、技術、知的財産、エコシステム、ブランディング、提携関係、インフラなどの独自性
  • 戦略、プロセス、経営資源配分などの適応性
  • 価値観や姿勢、組織の全ての階層でのコミットメントなどの文化的な側面
  • 長期的に見て、組織がイノベーションを興す能力

組織内部では、ビジョンや戦略、経営資本、さらに製品・サービスと組織の能力などを包括的に調査・分析する必要があります。

またこれらの合計16個の項目は定期的に調査・分析しつづけることが望ましいです。

組織外部の項目については主に状況を調査・分析する必要があります。

また、組織内部の項目については主に組織のケイパビリティや資産等を含んだ組織の状況を分析する必要があります。

しかし、16個もの項目を定常的に調査・分析することは、多くの時間や労力を伴います。

そこで、これらの項目を効率的・効果的に調査・分析するためには、いくつかのフレームワークを用い必要があります。

代表的な調査・分析手法3選

上述したように、イノベーションを興す上で実施すべき調査・分析の項目は、合計16個もあります。

そこで、上記でご紹介した16個の項目を効率良くかつ定常的に調査・分析をする際に活用できるフレームワークを3つ紹介していきます。

3C分析

3C分析とは、3つの”C”を軸にしたフレームワークです。

  • Customer (顧客)
  • Competitor(競合)
  • Company (自社)

こちらのフレームワークでは、主に市場での自社製品の立ち位置や強み・弱みなどを把握することができます。

まずはターゲットとなる顧客を明確にして、その上で競合の強みと弱みを把握します。

それら競合の強みや弱みと比較した自社の強みと弱みを把握することで、自社のポジションを正確に認識することが可能です。

また、4C分析の場合には、これにCo-operator(協力者)を加えて分析を行います。

自社のポジションを常に把握し続けることは、イノベーションを興す上で非常に重要になってきます。

そのため4C分析は活用される頻度がかなり高いフレームワークとして有名です。

MECE分析

MECE分析は「Mutually Exclusive Collectivery Echausive(漏れなく、ダブりなく、)」という意味のフレームワークです。

新しい施策や戦略を展開する際に、必要になってくる具体的な要素をいくつもあげて漏れやダブりが無いかどうかを確認します。

それによって、有効的な施策や戦略を展開することが可能です。

調査すべき項目の調査・分析がある程度進んだあと、戦略面にそれらを反映させる際にはぜひこのフレームワークを活用してみてください。

PEST分析

PEST分析はPolitics(政治)・Economy(経済)・Society(社会)・Technology(技術)といった4つの軸を用いて、市場における自社製品やサービスの展望を予測する際に活用できるフレームワークです。

各項目において把握できるものは以下の通りです。

  • Politics(政治):法改正や政権交代の状況
  • Economy(経済):景気動向やGDP成長率
  • Society(社会):文化や教育の変遷
  • Technology(技術):技術革新や技術衰退

このフレームワークは組織外部の項目を調査・分析する際に活用されることが多いです。

まとめ

新規事業ではしばしば「仮説思考」が重要になってきます。ですが、しっかりと分析や調査を行うことも当然ながら必要になってきます。

合計16個の項目を定常的に分析・調査し続けることは簡単なことではありません。簡単なことではありませんが、イノベーションを成功に導くためには、しっかりと分析し続けることが重要です。

少しでも効率的に分析を行えるように、今回はフレームワークをいくつかご紹介しました。

まずは、調査項目としてどのようなものが存在するのか、正しく把握してみましょう。

その上で紹介したフレームワークを用いて効果的に分析・調査を進めてみてはいかがでしょうか?

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