Project 01クラウドファンディングプラットフォーム
共同開発プロジェクト

眠っているビジネスの種を、大手メディアの力で発信し、
テストマーケティングを実現。

大手メディアが挑む新規事業。まずは、「スタート」させることがひとつの壁。

「本プロジェクトにおいて大手メディアさんが新規事業として「Eコマース型」のビジネスを検討し始めた時に、白羽の矢が立ったのが当社でした」。そう語るのはこの案件の事業プロデューサーとして奔走した大丸徹也。
「当社が運営していた『ENjiNE』と、先方の想い描く新規事業とが合致した形です」。大丸の説明する「ENjiNE」とは、購入型クラウドファンディングのプラットフォームのこと。出品者側にテストマーケティング機会を生み出すだけでなく、購入者のベネフィットも見えやすい。また、ワークショップや講演会といった体験型のサービス等も取り扱えるのが魅力だ。

「単なるECサイトであれば、すでに大手が市場を席巻しており、メディアが新しく始める意義がない。一方で、購入型クラウドファンディングのビジネスであれば、ECサイトとは異なる特徴やメリットがあり、メディアが新規参入する意義は大きい。リスクを最低限に抑えつつ、スピーディに事業を立ち上げるために、『ENjiNE』と共同で開発・運営するアプローチを取りました。」大手メディアの信頼性や実績・発信力を活用することで明確な差別化が見込めたことも大きい。「Relicとしては、全体の事業計画やコンセプト開発はもとより、プロジェクト全体のマネジメントや推進まで一気通貫でご一緒させていただいています。」

<プロジェクトの概略>
従来のビジネスモデルとはまったく別の新規事業を立ち上げる。各業界で今、そうした模索が活発化している。
伝統的な大手メディアでも、同様に新しい事業開発に向けての取り組みが積極的に行われている。
メディアのビジネスモデルとして、「記事/媒体などコンテンツに対するユーザー課金」と、「企業からの広告収入」の大きく2つが主要であるケースが大半だが、中長期での成長を考えた際に、ユーザーに対して何らかの「物品やサービスの提供」を実現し、対価を得る形の事業を、次の展開として模索する企業も多い。まさに本プロジェクトも同様の文脈で始まった新規事業である。

大丸 徹也
取締役COO/インキュベーション事業部長

事業企画力、システム開発力、マーケティング力。Relicの知見が全てに生きている。

こうして本事業がスタートしたのは2016年末。Relicが運営してきた「ENjiNE」をベースに、大手メディアが抱えている会員向けのプラットフォームを新たに構成した。

大丸が解説する。「オリジナルの『ENjiNE』をカスタマイズして、容易にシステム連携ができるクラウド型に昇華させています。この仕組みを採用することで、リスクを最小化して素早く立ち上げ、複数サイトを共通データベースで一元管理することができます」。当然のことながら、システム開発や運営もRelicが担当。「クラウドファンディング」や「物販」に関するマーケティングなど幅広いRelicの知見や経験が大いに生きた。「もともと新規事業開発やスタートアップを経験してきたメンバーが豊富に揃っています。その部分では力が十分に発揮できていると自負しています」。 掲載する企画のポイントは「挑戦を応援する」ことになっているかどうか。伝統工芸、未来に残したい技術など、大手メディアの会員が求める品質を持っていることが必須だ。「ユーザーの傾向として、他のクラウドファンディングよりも高額な商材でも購入していただけている実感がありますね。価格が140万円の商品も売れているぐらいです。

現在、月に25〜30本程度のアイテムをプロジェクト化し、次々にローンチさせている状況。テストマーケティングとしての成果が見えた結果、一般のECサイトへと巣立っていくアイテムも多いという。

さらに連携が進むクラウドファンディングのネットワーク。今後はグローバル展開も視野に。

もちろん、創業間もないRelicが大手メディアと共同事業に取り組むことは容易いことではなかった。コンプライアンス、個人情報の取り扱い、セキュリティ、サーバーの堅牢性など、要求される水準は極めて高く、扱う商材やコンテンツに求められるクオリティはトップクラス。だが、それらを一つずつ丁寧ににクリアし、絆は着実に強固なものになったと大丸は振り返る。

「当社ではクラウドファンディングを始めとする事業共創プラットフォーム事業の他に、大手企業を中心に新規事業開発やオープンイノベーションのソリューション事業も手掛けています。その実績も重視してもらえた。ただ、それ以上に、やりとりを通じて深まった信頼が大きかったと思います」。 本事業が軌道に乗る中で、その他の企業との共同事業も次々に決まり、既に10社以上の大手メディアやメーカーと連携。また、このプラットフォームの独自性に惹かれた海外メディアからの引き合いが増えており、グローバル展開も現実味を帯びてきた。 プラットフォームを運営する大手メディアも、そしてRelicも、大きな夢を抱き挑戦している。

大丸は言う。「この挑戦は当社にとっては本当に大きな転換点になっている。こうした日本を代表する企業と共創パートナーになれたことは幸運なことだと思っています」。

Staff

大庭 亮
取締役CTO

ネットワークで複数のサイトを連携するに当たって、ログイン方法、表示、決算などのロジックも組み直す必要がありました。当初は2サイトだったものを、すべて3サイト以上でも管理できるようにする。苦労したのは個人情報の取り扱いやセキュリティの強度です。大手メディアのレギュレーションをクリアするために、何十枚のチェックシートと向き合い試行錯誤しました。そのおかげで、その後、別案件での信用度も上がったように思います。大手企業がクラウドファンディングに挑戦する時に、まず頭に浮かぶプラットフォームが「ENjiNE」でありたい。そのために技術サイドからアプローチを続けていきたいですね。

本田 裕乃
Assistant Manager

本プラットフォーム上でプロジェクト化する商材の選定を担当しています。事業者側から問い合わせが来るケースもあれば、こちらから問い合わせを入れるケースもありますが、つねに念頭に置いているのはコンセプトと合っているかどうか。国内にはすでに200近いクラウドファンディングサイトがあり、ある種のトレンドになっています。その中で、本プラットフォームをいかに独自性のあるサイトとして存在させていくか。もちろんそれは、購入者=支援者のことをどれだけ考えるかということですが、結果として出品者のためにもなるはずです。挑戦は始まったばかりですね。

佐々木 淳一
Chief Engineer

本体の「ENjiNE」では、現在進行形で新しいシステムや機能をテストしています。そこで効果的だったものを、共同事業の別サイトにも展開する。そのために、日々、分析と開発を繰り返している最中です。エンジニア職ですが、定例会には毎回出席しています。いわゆる技術面だけでなくビジネスとしての展望も考え、語る機会があるため、視野はどんどん広がっていますね。現段階でも、品質の高い日本の技術や商品に対して、海外からアクセスしてくるお客様もいます。今後は、出品者の個別対応だけでなく、サイトとしても海外からの購入が可能なシステムを構築していきたいと思っています。