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新規事業の調査を成功に導く実践ガイド ── フェーズ別の手法・フレームワーク・よくある失敗と回避策

2026/3/6

新規事業の成否を左右する最大の変数は、「調査」の質と深さです。

中小企業庁の「中小企業白書2017」によると、新規事業に取り組んだ企業のうち「事業が成功した」と回答した割合は約28.6%にとどまります。大手企業に限れば、累積損失を解消できる確率は7%、中核事業にまで成長する確率は4%とも言われています。

一方で、成功企業と失敗企業を分けるポイントは明確です。顧客課題は、社内で考えた仮説レベルにとどまるのではなく、客観的なアンケートやインタビューに基づいたものであるか否かが成功の分岐点になっているのです。

本記事では、新規事業の調査を「市場調査」「顧客調査」「競合調査」「事業性検証」に分解し、フェーズごとに何を・どう調べるべきかを体系的に解説します。

【本記事の要点】

  • 新規事業の調査は、事業構想(0→1)、事業化(1→10)、成長(10→100)のフェーズごとに目的と手法が異なる
  • 市場調査・顧客調査・競合分析・事業性検証の4軸で、調査対象を整理すると抜け漏れが減る
  • PEST分析、3C分析、TAM/SAM/SOMなどのフレームワークは「仮説検証の道具」として使い分ける
  • 調査の精度を高める鍵は「仮説ドリブン」と「定量×定性の組み合わせ」
  • 調査に時間をかけすぎて機会を逸する「分析麻痺」を避けるための判断軸を持つことが重要

新規事業における「調査」とは何か ── 定義と全体像

「調査」が指す範囲を正しく捉える

「新規事業 調査」と一口に言っても、その中身は多岐にわたります。新規事業開発の文脈で「調査」が指す範囲を、以下の4つに整理しておくことが出発点です。

調査の種類 目的 主な調査対象 代表的手法
市場調査 参入市場の規模・成長性・構造を把握する マクロ環境、業界動向、市場規模 PEST分析、統計データ分析、TAM/SAM/SOM算出
顧客調査(ニーズ調査) 顧客の課題・ニーズの蓋然性を検証する ターゲット顧客、潜在ニーズ、購買行動 デプスインタビュー、アンケート、エスノグラフィ
競合調査 既存プレイヤーの戦略・強み・弱みを把握する 直接競合、間接競合、代替品 3C分析、5 Forces分析、ベンチマーキング
事業性検証(PoC/FS) 事業の実現可能性と収益性を確認する ビジネスモデル、収益構造、技術実現性 MVP検証、テストマーケティング、フィージビリティスタディ

調査は「一度きり」ではなく「循環型プロセス」

市場調査は単なる確認作業ではなく、仮説の精度を高めるための循環型プロセスの一部です。新規事業では、初期の仮説が正しいことは稀であり、「仮説→調査→修正→再検証」のサイクルを高速で回すことが成功の鍵になります。

書籍『イノベーションの再現性を高める 新規事業開発マネジメント』(北嶋貴朗著)でも、新規事業開発のプロセスは「3つのフェーズ・7つの検証項目・10のプロセス」に体系化されており、各プロセスで調査と検証が繰り返される設計になっています。この点は後述するフェーズ別の解説で詳しく触れます。


なぜ新規事業で調査が重要なのか ── データが示す成功と失敗の分水嶺

調査不足は「回避可能な失敗」の最大要因

新規事業に失敗はつきものですが、しなくてもよい失敗を事前に予防して回避することは可能です。

新規事業にまつわる体系的な思考法や取り組み方について、一定のリテラシーが多くの企業内で醸成されたにもかかわらず、新規事業開発の成功ケースはわずかであり、再現性まで含め成功率を高められていないのが実態です。

この背景には、調査の質と深さの問題が深く関わっています。アビームコンサルティングの調査では、顧客課題を客観的なアンケートやインタビューに基づいて検証したかどうかが成功の分岐点であることが明らかになっています。

成功企業と失敗企業を分ける「調査の質」

中小企業庁の分析によると、新事業展開に成功した企業は「新しい柱となる事業の創出」(67.9%)や「顧客・取引先の要請やニーズへの対応」(64.9%)を背景に取り組む傾向がある一方、失敗企業は「他社との競争激化」や「既存市場の縮小」といった外部環境の圧力から着手する傾向が見られます。

この差は、まさに「調査の起点」の違いです。成功企業は顧客起点で調査を始め、失敗企業は自社の危機感起点で調査が不十分なまま走り出す、という構造的な違いがあります。

「3年」が一つの分岐点

PwCコンサルティングの「新規事業開発の取り組みに関する実態調査2025」では、多くの企業が3年で新規事業の成否を判断していることが明らかになりました。限られた時間軸の中で最大限の成果を出すためにも、初期段階の調査設計が極めて重要です。


新規事業の調査をフェーズ別に整理する

新規事業開発は、事業構想(0→1)、事業化(1→10)、成長・拡大(10→100)の各フェーズで、調査の目的・対象・手法が異なります。書籍『新規事業開発マネジメント』が体系化した「3フェーズ・10プロセス」を参考に、フェーズごとの調査のポイントを整理します。

事業構想フェーズ(0→1)── 「何を調べるか」を見極める

このフェーズでは、Insight(洞察)→Define(課題定義)→Ideation(アイデア創出)→Prototyping(プロトタイピング)のプロセスを通じて、事業仮説の骨格を固めます。

調査チェックリスト:事業構想フェーズ

調査項目 確認すべきこと 推奨手法
マクロ環境 政治・経済・社会・技術の変化(PEST) 官公庁統計、業界レポート、有識者ヒアリング
市場規模・成長性 TAM/SAM/SOMの概算 トップダウン推計+ボトムアップ検証
顧客と課題 ターゲット顧客像、課題の「広さ×頻度×深さ」 デプスインタビュー、エスノグラフィ
競合・代替品 既存の解決策と未充足のギャップ 3C分析、5 Forces分析
自社アセット 活用可能な経営資源(技術・顧客基盤・ブランド) アセット棚卸しワークショップ

実務のポイント: このフェーズで最も重要なのは「顧客と課題」の調査です。書籍『新規事業開発マネジメント』では、事業構想フェーズ終了時のチェックポイントとして「顧客や課題の解像度が高くなっているか」「課題の質(広さ×頻度×深さ)が高く、事業として自社が取り組む意義があるか」を最優先の観点に挙げています。

TAM/SAM/SOMによる市場規模の把握

TAM(Total Addressable Market)は理論上の最大市場規模、SAM(Serviceable Available Market)は自社がサービス提供可能な市場規模、SOM(Serviceable Obtainable Market)は競合環境も考慮した獲得可能な市場規模を示します。

算出方法にはトップダウンとボトムアップの2つがあります。

  • トップダウン推計: 市場全体を把握し、信頼できる市場調査会社のデータや統計資料をもとに、市場全体の規模やトレンドを把握した上で、ターゲット市場を絞り込む方法です。TAMの算出に適しています。
  • ボトムアップ推計: 顧客ターゲットを細かく設定し、そこから市場規模を積み上げていく方法です。SAMやSOMの算出に適しており、より精度の高い推計が可能です。

実務では両方のアプローチを併用し、結果を突き合わせることで推計の信頼性を高めることが推奨されます。

事業化フェーズ(1→10)── 「仮説を事実に変える」調査

事業化フェーズでは、Development(開発)→Launch(ローンチ)→Monetize(収益化)のプロセスを通じて、プロダクトを市場に投入し、初期顧客を獲得します。

調査チェックリスト:事業化フェーズ

調査項目 確認すべきこと 推奨手法
顧客受容性 プロダクトが課題を解決できるか MVP検証、ユーザビリティテスト
価格感度 顧客が支払う意思のある価格帯 PSM分析、テストセールス
チャネル適性 顧客にリーチする最適な経路 テストマーケティング、A/Bテスト
ユニットエコノミクス LTV>CACが成立するか 初期顧客データ分析
競合反応 類似サービスの参入・対抗策 定点競合モニタリング

実務のポイント: アイデアを先に立てて市場調査で検証する仮説検証型のほうが、短期間であたりをつけることができ、コストも安くすむ傾向があります。0→1で立てた仮説を、小さな実験で素早く検証する「リーンスタートアップ」の考え方が有効です。

アビームコンサルティングの調査でも、既存顧客からターゲットを選定する際は、企業データやアンケート分析にもとづくことが成功要因となっています。

成長・拡大フェーズ(10→100)── 「再現性を担保する」調査

成長フェーズでは、Growth(成長)→Exit(持続性確立)→Core(中核事業化)のプロセスを通じて、事業を拡大していきます。

調査チェックリスト:成長・拡大フェーズ

調査項目 確認すべきこと 推奨手法
顧客セグメント拡張 新たなターゲット層の存在と規模 セグメンテーション分析、クラスタリング
LTV最大化 アップセル・クロスセルの可能性 既存顧客データ分析、NPS調査
参入障壁 スイッチングコスト、ネットワーク効果 競合差別化分析
全社戦略との親和性 シナジー創出、KGI/KPIへの貢献 ポートフォリオ分析

書籍『新規事業開発マネジメント』では、成長フェーズの収益性に関して「すべてのチャネルや手法の総合で捉えた結果として収益性が担保できていればよしとする寛容さも必要」と述べられています。個別の調査結果に一喜一憂するのではなく、全体最適の視点を持つことが重要です。


新規事業の調査で使えるフレームワークと手法一覧

フレームワークは「仮説を構造化する道具」

フレームワークは、ビジネスアイデアを実現するための計画立案や市場調査、競合分析、アイデアや思考の整理をおこなうために役立ちます。数多くの実績による裏付けがあり、効率よく精度の高い分析が可能です。ただし、フレームワークはあくまで道具であり、目的ではありません。「何を知りたいのか」を先に定義した上で、適切なものを選びましょう。

目的別フレームワーク一覧

マクロ環境分析

PEST分析 は、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の4つの外部環境要因から、事業に影響を与えるマクロトレンドを把握するフレームワークです。

新規事業の調査では、「この事業機会は構造的なものか、一過性のものか」を見極めるために使います。書籍『新規事業開発マネジメント』でも、インキュベーション戦略のSTEP④「テーマ・領域の定義」において、「マクロの外部環境や産業・業界の環境分析は不確実性の高い時代にも必須事項」と位置づけられています。

ミクロ環境分析

3C分析 は、市場環境を「顧客・競合・自社」という3つの視点から捉えるフレームワークで、新規事業の勝ち筋を構造的に見極める際に有効です。

5 Forces分析 は、業界における競争の激しさや収益構造を5つの力で捉えるフレームワークです。「市場の大きさ」だけでなく「市場で利益を上げやすいか」という戦略判断の土台を築けます。

自社の強み・弱み分析

SWOT分析 は、自社の内部資源と外部環境を「強み・弱み・機会・脅威」の4象限で整理し、戦略設計の優先順位を導くためのフレームワークです。3C分析や5 Forces分析の結果を踏まえて実施すると、より具体性の高い戦略仮説を導出できます。

事業性の検証

リーンキャンバス は、ビジネスモデルの仮説を1枚に可視化するフレームワークです。顧客課題、提供価値、チャネル、収益構造、コスト構造などを一覧化することで、調査すべき項目の優先順位を判断しやすくなります。

定量調査と定性調査の使い分け

多くの成功している企業は、定量調査と定性調査を組み合わせた丁寧なリサーチを通じて、ニーズに根ざした商品やサービスを展開しています。

定量調査 定性調査
目的 仮説の統計的検証、市場規模の推計 仮説の発見・深堀り、顧客心理の理解
手法 Webアンケート、統計データ分析 デプスインタビュー、FGI、エスノグラフィ
サンプル数 数百〜数千件 数名〜数十名
適したフェーズ 事業化〜成長フェーズ 事業構想フェーズ
強み 再現性・客観性が高い 潜在ニーズの発見に強い
注意点 「なぜ」が見えにくい 一般化には注意が必要

定量データと定性データを組み合わせた調査では、表面的なニーズにとどまらず、顧客の潜在的な不満やインサイトまで把握できるのが強みです。


調査の精度を高める5つの実践ポイント

① 調査の前に「仮説」を立てる

最も重要なのは、調査を始める前に仮説を構築することです。仮説とは、顧客のニーズや市場の課題に対して、自社の提供する価値がどのように関係するかを見立てた仮定のことであり、この仮定に対して根拠を加えていく作業として調査が活用されます。

仮説がないまま調査を始めると、集めるべき情報が定まらず、時間とコストだけが膨らむ結果になりがちです。「誰の、どんな課題を、どう解決するか」の仮説を、まずは粗くても構わないので言語化しましょう。

② 「課題の質」を3軸で評価する

書籍『新規事業開発マネジメント』では、顧客課題の質を「広さ×頻度×深さ」の3軸で評価する考え方が示されています。

  • 広さ: その課題を抱えている顧客はどれくらいいるか(市場の大きさに直結)
  • 頻度: どれくらいの頻度で発生する課題か(利用頻度・リピート性に直結)
  • 深さ: その課題はどれほど深刻か(支払意欲・切替の動機に直結)

この3つの観点で調査結果を整理すると、「取り組む意義のある課題かどうか」の判断がしやすくなります。

③ 一次情報を取りに行く

市場規模のデスクリサーチだけでは、新規事業の調査としては不十分です。アビームコンサルティングの調査では、既存顧客のターゲット選定時は企業データやアンケート分析が有効であり、新規領域ではインタビューによって課題やその背景を理解し「機会の具体化」を精査することが重要とされています。

特に事業構想フェーズでは、ターゲット顧客への直接インタビューを通じて「一次情報」を獲得することが、調査の質を決定的に高めます。

④ 調査に「期限」を設ける

書籍『新規事業開発マネジメント』では、「不確実性の高い時代には未来予測の精度や価値自体が下がりつつあるが、それでも新規事業を成功に導くための方針や戦略を策定するためには必須事項」と述べた上で、「分析は期限を決めて、その中で可能な限りの分析をつくした上で検討する」ことを推奨しています。

完璧な調査を目指して時間をかけすぎるよりも、一定の期限内で最善の判断を下し、実行しながら修正していく姿勢が、不確実性の高い新規事業には適しています。

⑤ 調査結果を「ストーリー」で語れるようにする

調査で得られたデータや分析結果は、それだけでは意思決定を動かしません。「この市場で、この顧客の、この課題を、こう解決する」という一貫したストーリーに統合して初めて、経営層の意思決定や社内合意形成に資するものになります。

書籍『新規事業開発マネジメント』のインキュベーション戦略でも、7つのSTEPを明確にし、経営層がストーリーとして語り続けることが、新規事業開発全体の方針を共有・浸透させていく上で重要だと述べられています。


新規事業の調査でよくある失敗と回避策

失敗パターン①:「分析麻痺」に陥る

大企業で特に多いのが、既存事業と同等の精度を調査に求めてしまい、意思決定に至らないパターンです。不確実なことだらけの新規事業において、既存事業並みの確実なデータを求めていては何も始まりません。

【回避策】 調査を「完璧な答えを出す行為」ではなく「仮説の蓋然性を一定以上に高める行為」と定義しましょう。判断できるレベルまで不確実性を下げたら、実行に移して検証するのが新規事業の定石です。

失敗パターン②:「確証バイアス」に支配される

自分たちのアイデアが正しいことを裏付ける情報ばかりを集めてしまう失敗です。新規事業という「夢」を背負ってしまうと、視野が狭くなってしまい、客観的な判断を行うことができなくなってしまうことがあります。

【回避策】 調査設計の段階で「この仮説が間違っている場合、どのようなデータが出るか」を事前に定義しておくことが有効です。また、社内の利害関係者だけでなく、外部の専門家の視点を取り入れることで客観性を担保できます。

失敗パターン③:「テーマの制約なし」で調査を始める

「何でもよいので自由にアイデアを発想してほしい」というアプローチでは、調査の焦点が定まりません。書籍『新規事業開発マネジメント』でも、「残念ながらこのような取り組みから優れた新規事業が生まれた事例はほとんどない」と指摘されています。「人間は制約や条件が何もないと逆にアイデアが出にくくなる」ためです。

【回避策】 調査を始める前に、インキュベーション戦略に基づいてテーマや領域の「枠」を設定しましょう。書籍で提唱されている「4×4マトリクス」(市場/顧客の軸 × 商品/ビジネスモデルの軸)を活用すると、不確実性の段階に応じた調査設計が可能になります。

失敗パターン④:「外部環境だけ」を調べて自社アセットの棚卸しを怠る

市場のトレンドや競合分析に没頭するあまり、自社の強み・経営資源を正しく把握できていないケースも少なくありません。自社の強みや事業領域との関連性を軽視し、単に世間の人気や一時的なブームに流されて新規事業に参入すると、失敗のリスクが高まります。

【回避策】 外部環境分析と並行して、自社アセットの棚卸し(技術、顧客基盤、ブランド、販路、知的財産など)を実施し、「自社ならではの強みが活きる領域」を特定することが重要です。

失敗パターン⑤:「撤退基準」なき調査投資

中小企業白書のデータでは、損失が軽い企業ほど、早い段階で新事業の中止・撤退を決断していることが分かっています。調査段階であっても、「この仮説が否定されたら撤退する」という基準を事前に設けておくことが、組織として健全な新規事業開発を継続するために不可欠です。


外部パートナーの活用 ── 調査を加速する選択肢

なぜ外部活用が有効なのか

アビームコンサルティングの調査によれば、コーポレート部門が新規事業を担う場合、多くのナレッジを外部調達して成功へ導く傾向がある一方、事業部門では自社のケイパビリティを活用する傾向が見られます。自社のリソースだけでは調査の幅や深さに限界がある場合、外部パートナーの知見を活用することが合理的な選択肢になります。

外部パートナーを選ぶ際の5つの観点

外部パートナーの選定にあたっては、以下の観点で自社の課題に合った相手を見極めることが重要です。

観点 チェックポイント
専門性 新規事業開発の実務経験があるか。市場調査と事業開発の双方を理解しているか
実行力 調査結果をもとに事業構想や仮説検証まで伴走できるか。「絵に描いた餅」で終わらないか
業界知見 ターゲット市場や業界のナレッジ・データベースを保有しているか
柔軟性 不確実性の高い新規事業特有の方針転換に対応できるか
当事者意識 単なる受託関係ではなく、事業の成功にコミットする姿勢があるか

PwCの調査では、成功企業は「全社戦略の打ち手として位置付けたうえでの新規事業推進」において挑戦企業との間に大きな差があることが示されています。外部パートナーを活用する場合も、それが全社戦略の中でどう位置づけられるかを明確にすることが成功の前提です。

事業共創カンパニーRelicの取り組み(参考)

外部パートナーの一例として、事業共創カンパニーRelicは、新規事業開発に特化したSaaS型プラットフォーム「インキュベーションテック」、新規事業の課題に一気通貫で伴走する「事業プロデュース」、投資や協業を通じて事業を共創する「オープンイノベーション」の三位一体で、大企業からスタートアップまで5,000社以上の新規事業を共創してきた実績を持ちます。

特に調査・構想フェーズにおいては、タイムマシン型のアイデア創出サービス「IDEATION Cloud」を通じて、世界中のVCが投資した100万件以上のスタートアップデータを活用した事業アイデアの探索・リサーチや、SaaS型イノベーションマネジメント・プラットフォーム「Throttle」を通じた新規事業プログラムの設計・運営などを提供しています。

こうした取り組みは、「調査を仕組み化する」ことで再現性を高める一つのアプローチとして参考になるかもしれません。


まとめ ── 調査を「事業の推進力」に変える

新規事業における調査は、「やること」自体が目的ではありません。事業仮説の蓋然性を高め、意思決定のスピードと質を両立させることが本来の目的です。

明日からできるアクション

  1. 現在のフェーズを特定する: 自社の新規事業が0→1、1→10、10→100のどのフェーズにあるかを確認し、必要な調査項目を洗い出す
  2. 仮説を3行で書き出す: 「誰の(ターゲット)、どんな課題を(Pain Point)、どう解決するか(Solution)」を言語化する
  3. 今週中に一次情報を1件取る: デスクリサーチだけで終わらせず、ターゲット顧客候補への1件のインタビューを実行する
  4. 調査の期限と撤退基準を決める: 「いつまでに何が分かれば次に進むか」「何が分かったら撤退するか」を事前に合意する

新規事業は、不確実性との対峙そのものです。しかし、適切な調査によって「コントロール可能な不確実性」に変換することは可能です。本記事で紹介したフレームワークやチェックリストが、読者の皆様の新規事業開発を前に進める一助となれば幸いです。

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この資料で分かること:

  • Relicが体系化した新規事業開発プロセス「3フェーズ・10プロセス」の全体像
  • 事業構想から成長・拡大まで一気通貫で伴走するBTC(Business×Technology×Creative)組織の特徴
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こんな方におすすめ:

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  • 市場調査やアイデア創出のプロセスを仕組み化し、再現性を高めたい方
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参考文献

Web:PwCコンサルティング合同会社『新規事業開発の取り組みに関する実態調査2025年』、2025年

Web:アビームコンサルティング『「新規事業取り組み実態調査」から見えた新規事業の成功と失敗を分けるもの』、2024年

Web:中小企業庁『中小企業白書2017 ─ 新事業展開の成否の実態』、2017年

Web:文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)『全国イノベーション調査2022年調査統計報告』、2023年

Web:ダイヤモンド・オンライン『日本企業の新規事業は93%が失敗、「なぜうまく行かないのか?」に対する現状打破の第一歩とは』、2024年