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“戦略から事業化まで”を自ら設計し、支援できる場所──ストラテジックイノベーション事業部だからできること。
はじめに──“あと一歩”を支えられない歯痒さに向き合うために
「制度は作れた。でも、そこから先に進めない──」
新規事業開発の支援に携わるなかで、そんな歯痒さを感じたことはありませんか?
経営と向き合いながら制度を設計し、プログラムを立ち上げる。その工程までは支援できても、そこで生まれたアイデアが本当に事業になるまで見届けることはできない。あと一歩を支えきれないもどかしさを、多くの支援者が抱えています。
Relicの「ストラテジックイノベーション事業部(以下、SI事業部)」は、そうした新規事業開発の戦略・制度設計はもちろん、その“あと”まで支援できるプロフェッショナルチームです。
経営陣と共に戦略を構想し、組織や制度の設計、運用支援、そして事業化フェーズまでを一気通貫で伴走することを最大の強みとしています。
そもそもなぜ新規事業に取り組むのか?という“目的”の整理から始まり、それに即した仕組みと体制を構築し、「アイデアが出た後の支援」として運用・事業化までを手がける。これがRelicのSI事業部です。
現在、前年比170%成長と組織として急成長フェーズにあり、支援の幅だけでなく組織としての進化も加速しています。この記事では、SI事業部の事業部長・佐々木亜衣とシニアマネージャー・土谷勇太郎へのインタビューを通じて、その独自性と可能性を紐解きます。
支援の起点は“制度の前”──経営戦略と向き合う仕事
多くの企業が新規事業プログラムを導入する一方で、「その制度が何のためにあるのか?」を突き詰める支援は、意外にも多くありません。
佐々木:
「私たちがまず着手するのは、“この企業はなぜ今、新規事業に取り組むのか?”という目的の解像度を上げるところです。経営層の意志や背景を丁寧に拾いながら、その目的に即した手法や体制を設計します。」

制度ありきではなく、目的起点。
手法の選定も、社内新規事業創出プログラムやアクセラレータープログラム、CVC、M&A、事業部巻き込みなど多岐にわたります。企業の経営目線と現場目線をつなぎ、実行に移す。その翻訳と設計を担うのがSI事業部です。
土谷:
「当社は手法に縛られることなく新規事業に取り組む目的や生み出すべき価値に合わせて、設計から運営まで実行します。将来の経営人材育成+新規事業創出というケースであれば、選抜の要件定義、人事制度、研修内容、事業創出の活動方針・体制やインセンティブ設計まで実施します。単純なビジコンやアクセラプログラムのパッケージ提案になることはなく、目的から方針、仕組みまでを作り切ります。」
RelicのSI事業部は、「制度をつくる前の段階」における、戦略的意思決定の支援から関わります。経営陣との距離が近く、課題そのものを定義するところから入るからこそ、企業の中に深く入り込んだ“本質的な支援”が可能になります。
支援事例から見えるRelicらしさ
Relicが支援する新規事業開発プロジェクトの中には、数億円規模の大型案件も少なくありません。たとえば、ある大手企業に対しては、構想段階から入り込み、事業戦略の立案、制度設計、社内ゲートの構築、そしてアイデア創出と育成支援を一貫して担いました。
その他にも人事部との労務条件調整、社内情報や知財の取り扱いに関する法務部との協議、そして事業化後の子会社設立やカーブアウトなどの出口設計に加え、その際の外部調達・内部出資や推進者の持分など資本政策やインセンティブ設計まで多岐に渡ります。
このプロジェクトでは、事業アイデアの審査制度が存在しなかったため、まずは事業化に向けたステージゲートをゼロから設計。その設計に基づき、次のゲートに進めるかどうかの意思決定基準や、評価項目、予算配分ルールなども整理していきました。そのうえで、プログラムから生まれた複数のアイデアを、実際に事業化フェーズまで伴走していく体制も構築しています。

土谷:
「Relicには、ステージゲート設計から審査の仕組み、実証支援までをフルスタックで提供できる体制があります。だから“途中で終わらせない支援”ができるんです。」
別の企業では、戦略方針の策定からスタートし、企業全体での方向性を整理したうえで、その方針に沿った事業アイデアの創出支援を実施。その過程では、単なるアイデア創出ではなく、対象部門のミッション整理やチーム編成、人材育成支援までを含む、全社レベルでの新規事業推進体制の設計も任されました。
このようにRelicでは、「点」ではなく「線」での支援を強みとし、構想から制度、制度から事業化、そしてその先の運用体制にまで及ぶ“フルスタック型”の支援を展開しています。
Relicだからこそ実現できる支援の深さと広さ
Relicの支援は、プログラムや制度という「入り口」を整えるだけにとどまりません。企業としての新規事業戦略〜実装〜事業化、そして成長や撤退まで深く踏み込んで展開されます。それは、企業側にとって“いなくても回る”仕組みを整えるということでもあります。
このような支援を支えているのが、Relic社内に整備されたBTC(Business・Technology・Creative)それぞれの専門人材の存在です。実はRelic組織の半数はエンジニアやデザイナーの開発部門。
事業構想をリードするビジネスメンバーだけでなく、戦略を具体的なシステムに落とし込むエンジニアや、ユーザー目線の体験設計を担うデザイナーが同じ組織にいるからこそ、戦略〜実装〜事業化/成長までを一気通貫で実現できます。
土谷:
「他社では分断されがちな領域も、Relicではチームを超えて自然につながっている感覚があります。これだけの専門性が揃っているからこそ、“言うだけで終わらない”支援ができると思います。」

佐々木:
「ずっと支援者が張り付いていないと動かない制度では、持続的なイノベーションは生まれません。支援がなくても、組織内で自走できる仕組みを一緒に作る。そこまでを視野に入れているのがRelicなんです。」
土谷:
「実際に、前職では決まった支援メニューに則るしかなく、お客様の事情に応じた柔軟な設計ができないもどかしさを感じていました。Relicでは、制度設計の段階から企業の課題に合わせてゼロベースで支援を考えることができる。その自由度の高さが、本質的な課題解決と、長期にわたる価値提供につながっていると思います。」
また、Relicには社内に自社プロダクトを持つチームや、スタートアップスタジオ機能を持つ部門も存在し、制度設計の実装フェーズにおいてプロダクトの導入や、事業開発の実行支援までを一気通貫で担うことも可能です。
土谷:
「私たち自身が様々な自社事業を立ち上げ、育てているからこそ、事業化プロセスの現実も理解している。それが支援の説得力にもなっていると思います。」

組織としても急成長中──挑戦が広がるフィールド
RelicのSI事業部は、直近1〜2年で組織規模・案件規模ともに大きく拡大。前年比170%の売上成長を記録し、現在も若手マネージャーの登用や支援サービスの高度化を進めています。
これまで多くの企業支援を通じて蓄積してきた制度設計や事業化支援の知見は、社内組織づくりにも活かされています。 支援先と同様に、自らの組織もアップデートし続けていくことが求められる環境で、マネージャーも単なるプレイングマネージャーではなく、Relicという組織全体をどう進化させていくかという視点でも挑戦できる立場です。
一方で、若手メンバーにとっても成長の機会は豊富です。組織も制度もまだ発展途上であるからこそ、自分の裁量で挑戦できる領域が広く、事業部の成長とともに自身のキャリアを切り拓いていくことができます。
佐々木:
「現在、ナレッジの型化を進めており、制度設計・運用支援・戦略策定などジャンル別に“Relicメソッド”を確立し、再現性のある高品質な支援をチーム全体で担保できる体制を整えています。同時に、各メンバーが自身の得意分野や専門性を発揮しながら、ソリューションの幅を拡げ、より高い価値提供へと挑戦しています。
SI事業部のミッションは『挑戦が生まれ続ける、持続可能なイノベーションの仕組みをつくる』こと。そのミッションのもと、私たち自身も常に変化と挑戦を重ね、SI事業部という組織そのものが新しい価値を生み出す存在であるよう努めています。」

土谷:
「成長途中の組織だからこそ、自分たちで作れる余白が多い。それがすごく面白いですね。さらに、私たち自身が自社プロダクトとしてSaaS型イノベーションマネジメント・プラットフォーム『Throttle』を持っているという点も大きな強みです。支援現場で得た知見や課題意識をプロダクト開発に反映しながら、ツールとしての再現性を高めていく。逆に、プロダクトの進化が新たな支援のあり方を生み出すこともあり、まさに事業開発のサイクルを自社内で回しているような感覚があります。」
若手でも裁量があり、自ら手を挙げれば難易度の高い案件にも挑戦できます。実際に、新卒でSI事業部へ配属され、数年で子会社ALTILANを立ち上げて代表に就任したメンバーや、新たにグローカルイノベーション事業部を立ち上げ役員に就任したメンバーなど、活躍の場は広がり続けています。
おわりに──あなたの経験で“その先”を支えませんか?
RelicのSI事業部は、制度を創るだけでなく、仕組みを回し、事業が生まれる環境そのものを設計するプロフェッショナル集団です。従来のコンサルティング業務で感じていた支援の限界を突破し、より深く、より長く企業に伴走する。
「この会社なら“やりたかったけれど、できなかったこと”ができる」。そう感じた方は、ぜひ一度、Relicの門を叩いてみてください。
あなたの経験と情熱が、次のイノベーションを動かします。
<採用情報>
ストラテジックイノベーション事業部では、現在積極的に採用募集しています。ぜひ、まずはカジュアルにお話ししましょう。
ストラテジックイノベーション事業部の募集要項:https://herp.careers/v1/relic/0RIijbvlkTGG
Relic採用サイト:https://relic.co.jp/recruit/
事業部長 佐々木のキャリアは以下の記事で紹介しています、こちらも併せてご覧ください。
https://relic.co.jp/recruit/interview/26/

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