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2020.3.4

キープレイヤーズ代表高野秀敏氏が語る ~大企業の新規事業が失敗する3つの要因~(前編)

キープレイヤーズ代表高野秀敏氏が語る ~大企業の新規事業が失敗する3つの要因~(前編)

株式会社キープレイヤーズ代表の高野氏の本業はキャリアカウンセラーで、これまで10,000人以上の個人のキャリアカウンセリングを行ってこられました。また、キャリアや起業等に関する講演を100回以上実施されています。
しかし、一方で別の顔もお持ちです。0からの立ち上げをサポートし、今まで130社以上の上場の支援をしてきています。その中でも株主として2社が上場しました。また現在はクラウドワークスやメドレーなどを含む50社以上の社外役員・アドバイザーとして活躍しています。

最近大企業の新規事業の立ち上げがうまくいかないと各メディアで話題になっていますが、その本当の理由はどこにあるのか?どうすれば成功に導くことができるのか?
数々の新規事業の立ち上げに携わり実績をあげてきた高野氏に
前編「キープレイヤーズ代表高野秀敏氏が語る~大企業の新規事業が失敗する3つの要因~」
後編「キープレイヤーズ代表高野秀敏氏が語る~大企業の新規事業を成功させる秘訣~」と2回にわたって語っていただきます。

大企業の新規事業が失敗に終わる3つの要因

(Battery編集部)
これまで数々の新規事業の立ち上げに携わり実績をあげてこられた高野さんから見て、大企業の新規事業が上手くいかない要因はどこにあると思いますか?

(高野氏)
これまでの私の経験上、大企業の新規事業が失敗に終わってしまうことには3つの要因があると考えています。

意思決定スピードの遅さ

(高野氏)
まず1つ目は「意思決定スピードの遅さ」です。
大企業は組織が大きい分、意識決定をする際に複数の部門をまたぎ、部門内でも複数名の
チェックが必要となります。そのため、スタートアップ・ベンチャーと比べると何かを決める際の意思決定スピードが圧倒的に遅いです。既存事業であれば機能するかもしれませんが、成功確度の低い新規事業ではそれが致命的になることが多々あります。
そのため、「完全なトップダウン型」か「完全に現場に任せるボトムアップ型」のいずれかで新規事業立ち上げることで意思決定スピードを速めるしかないと考えています。

新規事業を成功させた実績やノウハウを持つ人材がいない

(高野氏)
2つ目は「新規事業を成功させた実績やノウハウを持つ人材がいない」ことです。
既存事業と比べ新規事業自体難易度が非常に高いです。ユニクロの柳井さんもおっしゃっているように10戦中1勝9敗というような世界です。
そのような厳しい環境下で新規事業を立ち上げるにはエンジェル投資家やベンチャーキャピタルのような事業をゼロから育てる能力や経験を持った人材が必要ですが、大企業ではまだまだこのような人材との連携が不足していると思います。

私自身、エンジェル投資家としてメドレーやクラウドワークス等、55社以上のスタートアップ・ベンチャーをサポートしてきましたが、投資判断をする際に「いかに人を巻き込む事ができるか」「いかに結果にコミットできるか」「ビジネスモデル」を特に意識しています。

「いかに人を巻き込む事ができるか」については、人格者として素晴らしいという意味合いではなく、たとえ賛否があったとしても人を惹きつけて巻き込める。そして結果を出せるという要素です。
スモールスタートをして会社を売却する場合は不要かもしれませんが、大規模な事業を成功に導くには必要不可欠です。

「いかに結果にコミットできるか」については、会社員として実績を出しているかです。
例えば、勤めていた会社の社長から「あなたが起業をするなら、私に出資させてほしい」と言わせる位の結果は出していてほしいです。実績がないまだ若者の場合は「伸びそうだ」と思える人間性があるかと、「お金を稼げる人か」を見ています。

「ビジネスモデル」についてはアイデア自体の斬新さよりも「過去に起業家が結果を出してきた事業領域に対して、そこから発想したビジネスを行おうとしているか」もしくは「発想しているビジネスモデルを変更してでも結果を出したい」という想いを持っているかを意識して見ています。

以上のように、新規事業やイノベーション創出には「いかに人を巻き込む事ができるか」「いかに結果にコミットできるか」「ビジネスモデル」という観点が重要だと考えていますが、大企業にはこれらを兼ね備えた人材がまだまだ少なく、必要となる外部との連携や支援を受けることができていないと感じています。

結果に対するコミットの弱さ

(高野氏)
3つ目は「結果へのコミットが弱い」ことです。
仕事を通じてスタートアップ・ベンチャーの経営者、社員と直接お会いして話をする機会が多いですが、そのような方々と大手企業で働いている社員の方々を比べるとオーナーシップや事業を成功させることへのコミット度合いが弱いと感じます。

スタートアップ・ベンチャーの場合、会社の名前ではなく、個の力で勝負しなければなりません。10数年も前になりますが、私がキープレイヤーズを起業したときも、前職の「インテリジェンスの高野」として伺うのと、知名度が当時は今よりも圧倒的に低かった「キープレイヤーズの高野」で伺うのでは企業からの反応も違いました。
インテリジェンスも決して超大企業というわけではありませんでしたが、宇野さんが創業され急成長していたメガベンチャーのような存在でしたので、インテリジェンスの高野としての企業へのウケは良かったです。

しかし、ベンチャー・スタートアップの場合だと会社の名前を活用することができない中、新規事業や会社の事業を成長させようということで経営者や社員も身を乗り出して必死に挑戦するので、大企業に比べオーナーシップや事業を成功させることへのコミットが強いと考えています。
大企業の場合、もともとの事業アイデアを考えた人と実際に事業化させグロースまでさせる人が違うことはよくあることだと思います。
このようなこともオーナーシップや事業への愛着が薄くなり、結果へのコミットが弱くなる
ことに繋がっているかもしれないですね。

 

【高野 秀敏 氏 プロフィール】
1999年に株式会社インテリジェンスへ入社。2005年に株式会社キープレイヤーズを設立。3,500名以上の経営者の相談と、10,000名以上の個人のキャリアカウンセリングを行う。
また、55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。

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