本の自費/自主出版ために必要なこと・費用はいくらくらい相場はかかるの?
最近、大学の教授や企業の社長など、自費出版で本を出す人が増えているようです。では、自分で本を出版するための方法や費用はどのようなものなのでしょうか。早速見ていきましょう。
Contents
本を自主出版する方法
まず、自分で本を出版するにはどのようなアクションが必要なのか説明していきます。
企画書
大手出版社から本を出すには、まず本の趣旨や特徴を記した企画書を用意する必要があります。全体の大まかな内容、読者層、強調したいポイントなど、具体的かつコンパクトにまとめると効果的です。
表紙
思わず読者が読みたいと感じるタイトルやキャッチコピーを取り入れることで、編集者が企画書を読んでくれるかどうかにもつながってきます。
目次
読者の理解が深まるような分かりやすい目次を設けることをオススメします。
サンプル原稿
企画書だけでは伝わらない文章のニュアンスを、編集者に確認してもらうためにサンプル原稿も作成しましょう。添付するのは冒頭の文章だけで構いません。
略歴と連絡先
出版を目指している本を執筆する理由や、著者の経歴や背景なども記載します。その略歴が読者の信頼につながるので、書籍の内容と直接的に関係する実績に焦点を当て、簡潔にまとめておきましょう。
自主出版にかかる費用
本の制作費は価格の30%が相場と言われています。そのため、定価1,000円の本を出版する場合には、一冊300円の制作費がかかります。その本を仮に4000部作成するとしたら、300円×4000部なので、計1,200,000円かかることになります。
また、出版の制作費に加え、初めて本の出版を目指す人は、①出版セミナー/出版塾、②出版プロデュース、このどちらかを利用するケースが多いです。
出版セミナー/出版塾
まず、出版セミナー/出版塾は、だいたい30〜60万円がかかります。期間は3ヶ月くらいのものもあれば、半年や1年のものまで、さまざまです。たいていの場合、出版プロデューサーが主催しており、編集者をゲストに招いて、プレゼンを行ない、出版実現を目指していくのが一般的です。なお、プレゼンのための企画書づくりなどは出版プロデューサーがアドバイスをしてくれます。
出版プロデュース
つぎに、出版プロデュースですが、こちらはだいたい60〜400万円ほどかかるようです。出版セミナーとは違い、マンツーマンで著者の相談に乗り、企画作成など、出版のプロデュースを行なうため、セミナーと比べ当然費用は高くなってきます。編集者とのパイプをつなぐのみか、制作を含む出版まで協力するのか、出版後の販促まで手伝うのかなど、どの範囲までプロデュースしてくれるのかによって価格が変動します。
クラウドファンディングを使った自主出版
自分で本を出版するには、制作費をはじめ多額の資金を費やす必要が生じ、自己資金ではとてもまかないきれません。そんな中、近年話題を呼んでいるのが「クラウドファンディングを使った本の出版」です。
商業出版を目指し出版社へ企画や原稿を売り込むのと同じく、クラウドファンディングで本のプロジェクトを開始します。売り込む相手は出版社ではなく一般の読者で、本の内容や目次、プロローグなどを公開して、続きを読みたいと思った読者から支援を集めます。いきなり目標額を高額に設定するのではなく、ストレッチゴールを設け、1つ目の目標達成で電子書籍の出版、2つ目の目標達成で紙の本を出版するプロジェクトにすると良いです。支援者の数=本を読みたいと思ってくれている人となれば、制作におけるモチベーションも上がってきます。
クラウドファンディングを使った自主出版事例
では、そんなクラウドファンディングを活用して本を出版した事例についていくつか見てみましょう。
粒さんが沖縄からママになる方へお届けする
「ママのための絵本」出版応援プロジェクト
https://www.makuake.com/project/littlenewlife/
沖縄を拠点にフリーで作家活動とパフォーマンス活動をしている、粒マスタード安次嶺さん。2009年から本格的に作家活動を開始し、沖縄・大阪・東京・名古屋でグループ展に出展参加したり、沖縄・大阪で個展を開催したりしています。そんな粒は、昨年新たに”ママのための絵本”として「Little New Life」を執筆し、出産を控えたママが抱える不安を和らげる内容の絵本を完成させ、出版/制作に必要な503,400円をMakuakeにて募りました。
粒さんは、長い時間お腹の中で大切に娘を育ててきた自身の妻を隣で見続けてきた経験をきっかけに、初めて妊婦さんになる女性ならではの不安要素少しでも消すことができればと制作に取り掛かりました。本作は現在Amazonで在庫切れが発生するほど人気が高く、女性だけでなく男性からも好評を得ているようです。
本当のニュージーランドを伝えたい!
最強チームで「全く新しいガイド本」創りに挑戦!
https://camp-fire.jp/projects/view/58315
自由でクリエイティブな人々、先進的な社会、地球的パワー溢れる大自然。『ハワイ×北欧のハイブリッド』と表現してきた奇跡のニュージーランドを、未来たらしめる「本当の理由」を日本に正しく伝えるべく、執筆家の四角大輔さんをはじめ、計4人のメンバーが協力し、ヒップで斬新なガイドブック制作プロジェクトを実行。
本プロジェクトは、スタートからわずか1.5日で目標額の120万円に達し、最終的には約360万円以上を集めて大成功の形で終了しました。
シュリ・K・パッタビ・ジョイスの教えを今に伝える貴重な1冊
『Guruji(グルジ)』を翻訳出版したい!
https://greenfunding.jp/thousandsofbooks/
アシュタンガヨガの創始者シュリ・K・パッタビ・ジョイズの教えを今に伝える著書「Guruji」(2010年/米国刊行)の翻訳者である的野裕子さんを発起人に、世界の面白い本、本当に必要とされている本を翻訳出版する株式会社サウザンブックスにて、同作の翻訳出版を目指すプロジェクトが実行されました。
本書「Guruji」では、サンスクリット大学のヨガ講師からキャリアをスタートし、その後世界中の何万という人たちに影響を与える師となった著者のジョイスさんについて、彼の家族や親しい人たちの語りによって紐解いていく内容です。2017年3月からスタートしたこのプロジェクトは、336名の支援者からおよそ500万円を集めることに成功し、2018年1月にサウザンブックスのサイト内にて翻訳版「Guruji」が刊行されています。
まとめ
さて、今回は「自分で本を出版するための方法や費用まとめ」について紹介しました。
これまで資金的な理由から自費出版をためらっていた人にとって、クラウドファンディングを使った出版というのは大きな、そして新たなチャンスではないでしょうか。今後本を出版される予定のある方は、この新しい仕組みをぜひ活用してみてください。
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