クラウドファンディングで話題となったイヤホン・スピーカー関連製品まとめ

町工場、開発チームなどものづくりに携わる人々にとって、クラウドファンディングは研究や製品を発表する場として最適な場所です。特に技術力の高い日本ではこれからの時代に需要が増えると予想されるテクノロジー製品を開発している人々も多く存在します。そういった人々がクラウドファンディングで製品を披露し、支援者を集めることで今後のものづくりへのモチベーションに繋がり、さらに質の高い製品が生み出される良いサイクルが出来上がることでしょう。
また日本だけでなく、中国などアジア圏からの「日本未上陸」の製品をいち早く取り入れた代理販売業者がクラウドファンディングを用いて紹介するケースも増えています。
今回は数多くある製品の中からイヤホンとスピーカーに注目してみました。近年スマートフォンに関連したガジェット(Bluetoothオーディオ、イヤホン、モバイルバッテリーなど)が多数流通していますが、その中でもイヤホンとスピーカーは手軽に音楽が聴けるツールとして人気が高いです。クラウドファンディングサイト内では「購入型クラウドファンディング」として様々な製品が紹介されています。
これらの製品は主にCAMPFIREとMakuakeの2つのプラットフォームに掲載されています。この2つのプラットフォームの特徴としてはIT系ベンチャー企業や製品開発チームが多く参加しており、購入型クラウドファンディングをメインに運営しています。
ここで2つのプラットフォームに掲載されているクラウドファンディングプロジェクトの中から達成率の高い事例をいくつか紹介いたします。
Contents
完全コードレス、スティック型ケース入り左右独立型ワイヤレスイヤホン(CAMPFIRE)
- 目標金額150,000円 → 1,699,068円(達成率1132%)
- アパレルのウェブ販売やスマートフォンガジェットの生産・販売するfortyeightが立ち上げたプロジェクトです。
- 低価格で超小型・超軽量でも高品質なイヤホンを紹介しています。コストパフォーマンスの高さが注目を集め、多くの支援金を募ることに成功しています。またリップスティックタイプの収納方法や豊富なカラーバリエーションを揃えたことで女性からの支持も多かったことも成功の要因です。
- リターンの一つには「早期支援特別割引」としてさらに低価格で製品を提供しています。
小さなボディにフルオーケストラ。Hi-Fiサウンドの完全ワイヤレスイヤホンAir(Makuake)
- 目標金額1,000,000円 → 94,474,700円(達成率9447%)
- 中国のメーカーcrazybabyが開発した同製品をバリュートレード社が輸入し代理販売を行っています。
- カーボンナノチューブと呼ばれる素材を使用することで「ワイヤレスイヤホン=音質が悪い」というイメージを払拭し、さらに特殊技術で軽量化を図りました。他にも専用カプセルに入れて充電やワンタッチで通話モードに切り替えられるなど、最先端の機能を搭載しています。
- 5,000人以上のサポーターを集めたこのプロジェクトの調達額が2017年2月にMakuake史上1位になりました。
輪島塗職人が作る楽器のようにiPhoneを鳴らすホーンスピーカー(CAMPFIRE)
- 目標金額300,000円 → 448,800円(達成率149%)
- 発明家砂原泰治氏による開発プロジェクトです。砂原氏はこれまでに紙製CDケースや日本初のLED照明器具、冷却スポーツウエアなどを発明し、グッドデザイン賞をはじめとする数々の賞を受賞しています。
- スピーカーの構造に彫られた木製の箱が機械を搭載しなくても本物の楽器の音色に近づける砂原氏のアイディア製品です。そこに輪島塗が施されも日本らしさを出しています。
- ほかのスピーカー製品とは違うアナログな構造がインパクトを与えています。さらに音楽家の感想を掲載することで同製品の品質の確かさを裏付けています。
campino audioハイレゾイヤホン&スピーカー(Makuake)
- 目標金額500,000円 → 6,706,400円(達成率1341%)
- スマートフォン専用オーディオを開発するcampino audio社が立ち上げたプロジェクトです。
- 同社が開発したイヤホンとスピーカーは音の情報量が約6.5倍の「ハイレゾ音源」に対応し、高音質を追求したオーディオ製品です。ハイレゾオーディオとして日本オーディオ協会から認定を取得しています。
- 確かな音質とシンプルなデザイン、お手ごろな価格が評判を呼び、プロの音楽家からの高評価も製品のアピールに大きく貢献しています。また2016年7月からAmazonでの販売を開始し、ビジネスとして軌道に乗り始めています。
以上4つの成功事例を紹介いたしました。同じイヤホン、スピーカーでもそれぞれが個性を持ち、他の製品との違いをアピールするプロモーション力が必要になります。プロのミュージシャンが使用した感想を紹介したり、サイトや雑誌に紹介してもらったり支援者の印象に残るように工夫がされています。
また購入型クラウドファンディングの特性を生かした工夫も多く見られます。特別価格で販売することで、支援者の使った感想や評判が大きな宣伝となり、支援者を増やすことができます。製品の拡販には多くの人々に実際に使ってもらうことがとても重要で、赤字覚悟の価格で販売しても後に大きなプラスとなって戻ってくるのです。製品の開発者、代理販売業者はクラウドファンディングサイトを起爆剤に製品を世界中に広めることが可能になり、さらにそれが技術の発展に繋がっていくといえるでしょう。
関連記事
https://www.en-jine.com/blog/articles/997
https://www.en-jine.com/blog/articles/973
参考
完全コードレス、スティック型ケース入り左右独立型ワイヤレスイヤホン
https://camp-fire.jp/projects/view/22942#menu
小さなボディにフルオーケストラ。Hi-Fiサウンドの完全ワイヤレスイヤホンAir
https://www.makuake.com/project/air-by-crazybaby/
輪島塗職人が作る楽器のようにiPhoneを鳴らすホーンスピーカー
https://camp-fire.jp/projects/view/1534
campino audioハイレゾイヤホン&スピーカー
https://www.makuake.com/project/campinoaudio/
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