2023.12.29

学校や教育機関で採用されたクラウドファンディングのプロジェクト事例まとめ

学校や教育機関で採用されたクラウドファンディングのプロジェクト事例まとめ

これまで様々な場面で活用されてきたクラウドファンディング。近年は財政運営が厳しいと言われている学校や教育機関でも、クラウドファンディングを通じた様々なプロジェクトが行われているのです。

そんな今回は『学校や教育機関で採用されたクラウドファンディングのプロジェクト事例』について、国内初のクラウドファンディングサイト・Readyforのプロジェクトを3つ紹介します。

読みたくても読めない!読書環境ワースト1位の北海道を変えたい

https://readyfor.jp/projects/

「本を読みたいのに読めない都道府県」ワースト1位の北海道。小・中学生の読書意欲は全国平均以上なのに対し、学校図書館の蔵書率は全国最下位という問題は、長年続いています。北海道の町村の平均面積は全国平均の2.5倍であり、気軽に出かけてすぐに本に触れられる環境ではないというのが最たる原因です。札幌大谷大学で講師を務めている荒井宏明さんは、そんな教育にまつわる負の状況を打開して、子どもたちの「本が読みたい」という気持ちに応えられる環境づくりを目指し、このプロジェクトを実施しました。

公共図書館の未整備や不備、不調を改善したり、学校図書館で読み終えた図書の再活用や、企業支援などを通じた図書の整備を進めていったりと、公共図書館・学校図書館・書店それぞれに応じた対策を行う方針を立てています。

80万円の目標金額を達成し、各新聞社の北海道支社や北海道のテレビ局から事業後援を受けたとのこと。このプロジェクトを通じて”脱ワースト1位”だけでなく、上位にランクインする未来も近いのではないでしょうか。

子どもたちに「自分の言葉で感情を引き出す方法」を教えたい!

https://readyfor.jp/projects/

一般社団法人教育コミュニケーション協会を運営しながら、情報番組のコメンテーターとしても活躍している木暮太一さんは、幼少期に言葉で感情を表現できなかった悩みを抱えていて、以来「どうしたら言葉でうまく説明できるか」模索し続け、現在は”伝え方の法則”を世の中に広める活動をしています。

その一貫として木暮さんは子ども向けの作文教室を実施しており、子どもたちの言葉を引き出す教育に力を注いでいます。しかし、現在この作文教室には60人の教育者が在籍していながらも、まだまだ教える側の数が足りていないようです。今後は教育者の数を100人に増やし、もっと全国の子どもたちに伝える力を広げていくために、今回のプロジェクトを開始しました。

54人の支援者の協力を受け、目標金額の100万円を上回る151万円の資金調達に成功しました。実際に子どもがいる親御さんをはじめ、内容に関心を抱いた人たちも支援を行い、今後「自分の言葉で感情を表現できる子どもたち」が増えていくことに期待が寄せられています。

障害者の可能性を閉ざさない フィリピンたった1つの盲学校の挑戦

https://readyfor.jp/projects/

フィリピンの障害者支援事業を担当しているNPO法人『フリー・ザ・チルドレン・ジャパン』の石田由香里さんは、1歳の頃から全盲で、高校まで盲学校に通っていました。点字の読み書きを含む教育を十分に受け、その後は海外の大学院に進学。現在は一人暮らしをしながら働いています。

フィリピンでは学校に通うことのできる視覚障害者が5%未満しかおらず、高校卒業までの教育が受けられる盲学校は1つだけと言われています。フィリピンの視覚障害児たちの夢と可能性を閉ざさないよう、石田さんは自身の経験を生かし、このたった1つの盲学校を支援していくため、今回のプロジェクトを立ち上げました。

視覚障害児たちの生活環境を整えるべく、支援先のフィリピン国立盲学校に通う学生たちが住む寮改修や、スクールバスの購入などを目的として資金集めに取りかかりました。すると、およそ1,000万円の資金調達に成功。現在、石田さんは「私だからこそできるのではないか」とさらに前向きな姿勢でプロジェクトの実行に取り組んでいる様子です。

まとめ

今回は『学校や教育機関で採用されたクラウドファンディングのプロジェクト事例』について紹介しました。

“学びたい意思は十分にあるが、学ぶための環境がない”といった悩みを解決するために、上記3つの事例のようなクラウドファンディングを通じたプロジェクトが近年増えています。今後さらにこうした動きが拡大していけば、日本の教育水準もますます高まっていくのではないでしょうか。

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