2023.11.19

新製品のクラウドファンディングプロジェクトのリターン(お返し)まとめ

新製品のクラウドファンディングプロジェクトのリターン(お返し)まとめ

アイディアはあるのに資金不足に悩む開発者が、新製品を求めるユーザーの支援を受けて資金調達ができるクラウドファンディング。そんなクラウドファンディングの仕組みを利用した新製品のプロジェクトが続々と生み出されています。

クラウドファンディングでは、プロジェクトに賛同し、資金支援する支援者は「リターン(おかえし)」を受けることができます。リターンは、大きく分けて「金融型」「寄付型」「購入型」に分類されることはお伝えしてきました。最近では多彩なリターンも見受けられるようになりました。「金融型」は出資者が特定の企業に出資を行い、リターンとして配当や株式を受け取れます。「寄付型」はその名の通り、「寄付」であるためリターンは発生しません。「購入型」は支援金額に応じて金銭以外の商品やサービスが受け取れるというタイプです。新製品のクラウドファンディングプロジェクトの多くはこの「購入型」で、支援者に「欲しい」と思ってもらえるリターン(新製品)を提案することがプロジェクト成功のカギと言えそうです。新製品のクラウドファンディングプロジェクトと、そのリターンの事例をいくつか見てみましょう。

スマホで動かせる電池型IoT「MaBeee」(Makuake)

この製品は、セットした製品を専用スマホアプリから動かせるようになる乾電池型IoTです。例えば、おもちゃの電車にこの電池をセットすると、スマホを振ったり傾けたりの操作で、おもちゃの走るスピードをかえることができたり、タイマー機能も使えたりします。既存のおもちゃのリモコン操作ができるようになる他、自作の工作も動かせるようになります。
このプロジェクトでは資金調達50万円を目標に対して、640万円強の調達に成功しました。

リターンとして、購入金額に応じて最大30%の割引を受けられるほか、支援者だけが参加できる限定イベント「MaBeeeで動かすロボットバトル大会」の開催、専用アプリの支援者特別デザイン配布などが用意されました。

超小型3Dプリンタ「BS01 BONSAI Mini」(kibidango)

この製品は学校教育の現場に3Dプリンタを広めたいという想いから開発されました。メイド・イン・ジャパンでありながら10万円を切る価格設定で、わずか25センチ四方(高さ27センチ)のコンパクト設計です。カラフルな5色展開で、親しみやすいデザインになっています。当初のターゲットである教育現場だけでなく、家庭でも購入可能な金額とデザインになっています。このプロジェクトでは200万円の目標で、1,000万円強の資金調達に成功しました。

リターンとして、20台限定モデルキット79,800円(税込、送料込み)をはじめ、自分で製品を組み立てるところから楽しむことができるキット、すぐに使いたい人向けの完成品タイプを選択できます。また、故障の際に代替機を貸し出すプランも展開しています。

5万円台のレーザー加工機(カッター)FABOOL Laser Mini(READYFOR?)

100万円の目標金額に対して、6,000万円強の資金調達に成功したこの製品。国内で初めて個人でも購入可能な価格を実現したレーザー加工機です。また、世界最安級ながら、拡張パーツでのカスタマイズが可能で、ユーザーの用途に応じた加工エリア、レーザー出力に変更ができます。

リターンとして、製品本体を通常予定価格(税別)59,800円のところを49,800円で購入可能です。また、7000円で処理能力を5倍の速度にあげることができる基盤アップグレードキット、2万円で専用安全カバーなどの専用付属品のリターンを選択できるほか、129,800円で加工エリアを拡大した特注サイズも用意されました。

スマートフォンから持ち物を見つける!100%フランス製「Wistiki」(Motion Gallery)

Wistikiは、スマートフォンのBluetooth機能と連動させることで、Wistikiを付けた持ち物の位置を無料の専用アプリで把握できる製品です。フランスで開発された商品の日本上陸の足掛かりとしてプロジェクトが実施されました。鍵、カバン、車、財布、ペットなど、どんなものでも、Wistikiをつけた持ち物が見当たらないときには、登録したスマートフォンから音を鳴らしたり、地図上に表示させたりして簡単に見つけることができます。1つのスマートフォンやタブレットに、最大で10個のWistikiを登録できます。デザインも、カード型、メダル型、長方形の3つがあり、取り付けるものによって選べます。

100万円の目標に対して約4,000万円の資金調達に成功、第二弾のプロジェクトも実施されました。支援金額によって、一つ当たり53%~71%の割引価格で購入できるリターンが用意されました。

このように、新製品プロジェクトにおいてもクラウドファンディングは大きな成果を生み出しています。幅広いユーザー向けの製品だけでなく、ターゲットを絞った商品の開発ができるのもクラウドファンディングの利点でしょう。クラウドファンディングのリターンは、支援者にとって魅力のひとつです。支援者にリターンの価値を感じてもらい資金調達を達成することが、さらなる新製品開発、発展につながるといえるでしょう。


参考

Makuake
https://www.makuake.com/project/mabeee/

Anipipop!
http://anipipop.com/crowdfunding-3type/

日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1003590/011900118/?rt=nocnt

kibidango
https://kibidango.com/10

資金調達プロ
http://shikin-pro.com/guide/6001

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