2023.11.19

クラウドファンディングを地方自治体が行うメリットとは?

クラウドファンディングを地方自治体が行うメリットとは?

クラウドファンディングは起業を目指す人が行うものと思われがちですが、ここ数年地方自治体が運営するクラウドファンディングが新しい潮流を生み出しています。これまで「地域活性化を図りたい」「地方で社会貢献がしたい」と考えていた人や企業にとって、自治体と連携することはプロジェク規模や目標額の拡大を可能にしたり、「プロジェクト運営の母体が自治体」という安心感を支援者与えたりできるようになります。では地方自治体にとってクラウドファンディングを活用することでどのような影響が生じるのでしょうか。
今回は地方自治体がクラウドファンディングを行うメリットについて紹介していきます。

なぜ地方自治体がクラウドファンディングを活用する事例が増えているのでしょうか?

それは地域活性化に繋がるからです。「過疎化になった集落や若者が減った地域に人を呼び込みたい」、「今まで何もなかった地域に人が集まる施設やシンボルを作りたい」などの新規ビジネスを多くの人々に知らせるにはクラウドファンディングは大いに役に立ちます。

メリット1:自分の地域の現状を把握できる

クラウドファンディングを利用できるビジネスを探すために、地方自治体はまず何をすればいいでしょうか?それは自分の地域の現状を知ることです。その地域の強み、弱みが分かることで地域の魅力、いま何が足りなくて何を必要としているのかを明確にすることができます。そして今後の地域活性化を図るための活動内容を考えることができます。

メリット2: 地元企業、団体との信頼関係・絆が深まる

地方自治体がクラウドファンディングプロジェクトを立ち上げるにあたり、地元企業との連携が重要になってきます。地元住民や企業を積極的に巻き込むことができるのは地方自治体がクラウドファンディングを活用する特徴の一つです。プロジェクト運営のために地方自治体と企業が話し合ったり、地元住民が支援者になったりすることを通して地域が一体化し活気が生まれます

メリット3: 特産品や工芸品、観光地をアピールすることができる

プロジェクトの支援者の方々への「リターン」としてこれらを送るパターンが主流になっています。これをきっかけに顧客やファンの獲得に繋がり、地域の経済効果に貢献します

メリット4: 財政負担の軽減

国からの補助だけでは成しえなかったプロジェクトなどもクラウドファンディングで支援金を募れば、スピーディーに目標達成することも可能です。

メリット5:災害などによる地域復興が早くなる

自然災害などからの地域復興にもクラウドファンディングは大きな威力を発揮します。クラウドファンディングで募った支援金を迅速に行動に移せるのは地方自治体にとってはとても有難いことではないでしょうか。
このように地方自治体を中心にクラウドファンディングすると地元企業にビジネスチャンスが増え、地方活性化、地方創生に繋がるためクラウドファンディングに参加する価値は大いにあります。

ここで、成功事例をいくつかご紹介します。

  1. さとやまよ、甦れ!広島に眠る廃校をみんなの居場所に再生しよう(ReadyFor?)
    • 目標金額30,000,000円→38,355,000円(達成率128%)
    • 湯崎英彦 広島県知事が代表で立ち上げたプロジェクトです。
    • 今年開催される「ひろしま さとやま未来博2017」に向けたプロジェクトの一つで、同県の3つの廃校をリノベーションし、再び人々が集まる施設として復活させたいというものです。リノベーションの設計には世界的建築家・隈研吾氏が監修します。
    • リターンには広島牛、カキ、はっさくやレモンなどの特産品を豊富に揃えています。
  2. 2.小つつじマラソンのコースにツツジの花を咲かせよう!(FAAVO)
    • 目標金額520,000円→547,000円(達成率105%)
    • 福井県鯖江市が立ち上げたプロジェクトです。
    • 行政と市民の協働事業で市の花ツツジを植えて「新しいまち美化プログラム」の活性化を図りました。
    • 同プロジェクトのプラットフォームFAAVOさばえは眼鏡、繊維、漆器の地場産業という「ものづくり」の強みを生かしていろいろなクラウドファンディングを提案し地域おこしを積極的に取り組んでいます。
  3. 3.熊本地震で被災!!種田山頭火が愛した「織屋旅館」を救え!日奈久温泉街の復興を目指して!(ふるさとチョイス)
    • 目標金額7,600,000円→8,343,000円(達成率110%)
    • 熊本県八代市が立ち上げたプロジェクトです。
    • 日奈久(ひなぐ)温泉街にある織屋旅館は熊本地震で被災し、その復旧経費をクラウドファンディングで募りました。俳人 種田山頭火が宿泊したことで有名な同旅館はその伝統的な建築スタイルとして日奈久温泉街の重要な観光地の一つです。同旅館を復旧し、かつての活気ある温泉街を取り戻したいというのが同プロジェクトの目的です。

以上3つの成功事例を紹介いたしました。

高額な目標金額を設定したり、大規模なプロジェクト内容を提案したりできるのは地方自治体ならではの特徴と考えられます。地方自治体が主体でクラウドファンディングプロジェクトを運営することで、住民や企業も自分の地域の置かれている状況をきちんと把握し彼らのモチベーションを上げられます。そして新たな仕事や雇用が増えるので若者や家族が住むようになり、地域の再生するきっかけになります。今後も地方自治体が起案者となったプロジェクトは増えてくることでしょう。

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