2023.12.29

寄付型クラウドファンディングとは?特徴からメリットを徹底解説

寄付型クラウドファンディングとは?特徴からメリットを徹底解説

クラウドファンディングの中には大きく分けて「購入型」、「寄付型」、「金融型」の3種類が存在しますが、それぞれ特徴は異なります。近年では寄付型クラウドファンディングを目にする機会も増えてきましたが、寄付型クラウドファンディングとはどのような特徴があるのでしょうか?

今回は『寄付型クラウドファンディング』について、その特徴から、メリット、そして実施する方法までを詳しくご紹介していきたいと思います。

寄付型クラウドファンディングについて

まずは寄付型クラウドファンディングの特徴やメリット、購入型との違いについて見ていきましょう。

寄付型クラウドファンディングの特徴

寄付型クラウドファンディングとは、名前の通り資金の「寄付」を通じて、特定の事業者のプロジェクトを支援していく仕組みです。NPO法人や非営利団体、自治体や学校法人など公益性の高い団体に幅広く活用されています。

また昨今では、新型コロナウイルス対策に大きな打撃を受けている飲食店業界や、医療関係者への寄付行動などをきっかけに、それぞれの団体や活動のニーズに応じた、柔軟で迅速な資金調達手段としての活用事例が増えてきています。

寄付型クラウドファンディングの大きな特徴としては、金銭的なリターンを提供する必要がないということです。寄付」という名の通り、災害の被害にあった地域への支援や、動物保護など社会に貢献するためのプロジェクトですので、金銭的に価値のあるものではなくお礼の手紙や、関連のある動画、活動報告イベントの招待などがリターンとして設定されているケースもあります。

また募金では物品で支援することができるものもありますが、クラウドファンディングの場合は金銭でのみ支援することが可能である、というのも特徴のひとつです。

寄付型クラウドファンディングのメリット

起案者は集めた資金を税務会計上、寄付金として処理することが可能です(この場合はリターンを対価性のないものに設定する必要があります)。

支援者側も、税制上の優遇措置の対象となる寄付の場合、寄付先から発行される領収書等の必要書類を揃えて確定申告を行うことで、所得控除又は税額控除などの税制優遇が受けられる場合があります。

購入型クラウドファンディングとの違いは?

上記の項目で挙げた「集めた資金を寄付金として処理することができる」また「支援者側も税制優遇を受けることができる」という点以外に、購入型クラウドファンディングとの違いとしては、基本的に金銭価値のある商品やサービスなどのお返し(リターン)を用意する必要がないという点があります。

寄付型クラウドファンディングを実施する背景には社会課題などの解決を目的としていることが多いため、感謝の気持ちを込めた手紙や写真、活動報告などを支援者へのリターンとすることが多く、なるべく多くの資金を寄付に充てることが可能です。

募金との違いは?

では、次に募金との違いについて見ていきましょう。

募金とは、「寄付金などを募って集めること」という意味であり、基本的には先に挙げた寄付型クラウドファンディングと何ら変わりのない内容です。しかし、肝心な資金集めの方法が異なっており、いずれの募金も共通して「お金を直接的に提供」しています。

たとえば街中でよく見かける街頭募金を例に挙げると、募金箱を抱えた人のところまで足を運ばせ、小銭や紙幣を提供するという形をとっています。またチャリティー番組の募金活動や、ファミリーレストランのレジ横に置いてある募金箱など、いずれにおいても現金を直接提供するといった点が共通しています。

ただしお金を一度提供したあとは、それが何に使われているのか、どのような目的で費やされるのかなどの進捗状況を見ることは出来ず、”社会貢献”といった漠然としたものに協力したに過ぎません。実際には募金で集めたお金が私的なことに使われているというケースもあるため、自分が提供したお金が正当な目的で使われているのか、きちんと確認する必要があります。

また寄付型クラウドファンディングと違い、募金に対してのお返しは発生しない場合がほとんどです。

寄付型クラウドファンディングを行う方法

ここまで寄付型クラウドファンディングの特徴や、購入型クラウドファンディング、募金との違いを見てきましたが、実際に寄付型クラウドファンディングを実施する方法についてもご紹介します。

クラウドファンディングサイトに掲載する

最もメジャーな方法がこちらです。

自分たちで寄付を募るという方法もありますが、寄付のためのページを作ったりする手間がかかったり、決済方法をどのようにするか決め、準備をする必要があります。ホームページなどを作った経験がない方だと、この段階でかなり色々なことを調べながら準備を進める必要があるため、時間や手間がかかることが予想されます。

また、支援を集めるためには集客も行う必要があり、PRやプロモーションなどを行うことも重要です。クラウドファンディングサイトは既に一定のユーザーが集まっているため、そこで公開したプロジェクトはより多くの支援者の目に触れる機会を得ることができ、またほとんどのクラウドファンディングサイトでは、経験豊富なスタッフが担当に付いて企画からページ作成、集客までをアドバイスをしてくれることが多いため、初めての方でも安心して始めることができます。

ただし、クラウドファンディングでのプロジェクト掲載はページを公開するまでがゴールではありません。サイトから一定の集客が期待できるとはいえ、公開した後は起案者自身もプロジェクトの認知拡大のための施策が不可欠となります。

既にお持ちのSNSアカウントやブログなどに一定のフォロワーがいて認知されている状態であれば、それぞれの媒体で告知することで支援が集まる可能性は高いかもしれませんが、そうでない場合はニュースサイトなどのメディアに取り上げてもらえるよう交渉したり、プレスリリースの配信、他者に対してもSNSでの告知・拡散のお願いなど、告知活動に力を入れなければなりません。

クラウドファンディングサイトにプロジェクトを掲載するデメリットとしては、申し込みされたプロジェクトに対して、審査を行っているサイトが多いため、そのサイトの審査基準によっては掲載が断られてしまう可能性があります。

また企画段階では担当スタッフとの相談や修正アドバイスなどが入るため、自分でサイトを作るより時間がかかる場合があります。さらにサイトで掲載するにあたり、集まった支援金から手数料を支払わなければならないという点があります。

以下は、寄付型クラウドファンディングを掲載することができる代表的なクラウドファンディングサイトです。

CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

  • サービス提供開始日:2011年6月〜
  • 累計支援額:540億円以上
  • 支援者数: 670万人以上
  • 成立プロジェクト: 61,000件以上
  • プラットフォーム手数料12%+決済手数料5%=合計17%

国内クラウドファンディングサイトの中で支援者数No.1であるCAMPFIREは、国内最大級の掲載数を誇っています。地域活性化を目指す「CAMPFIRE ふるさと納税」、継続的な支援を行なう「CAMPFIREコミュニティ」、クリエイターの思い描くアイデアの商品化を目指すSPA(製造小売)型クラウドファンディング「CAMPFIRE Creation」など、複数のプラットフォームを提供しています。

クラウドファンディングサイトのmachi-yaやBOOSTERもCAMPFIREが運営しています。様々なプラットフォームを運営しているので、自分にあったプラットフォームでクラウドファンディングに挑戦することが可能です。

Readyfor(レディーフォー)

  • サービス提供開始日:2011年3月〜
  • 累計支援額:200億円(2021年4月期)
  • 成立プロジェクト件数:20,000件
  • プラットフォーム手数料
    • シンプルプラン:7%+決済手数料5%=12%
    • フルサポートプラン:12%+決済手数料5%=17%

国内クラウドファンディングの先駆け的存在であるREADYFOR。医療や福祉、地域活性化など社会貢献型を中心としたプロジェクトが多いのが特徴。対価性のないリターン(寄付型)での成功事例が豊富にあります。

また早期入金プランやフルサポートプラン等も用意されており、プロジェクトによってサポートを使い分けられるのもポイントです。フルサポートプランでは、クラウドファンディングのプロである“キュレーター”が、担当者として準備〜終了まで伴走するため、クラウドファンディングの経験が少ない方には心強いサポート内容となっています。社会貢献性が高いプロジェクトを起案したい方は検討してみてください。

クラウドファンディングサイトを構築する

もうひとつの寄付型クラウドファンディングを実施する方法としては、自分たちでクラウドファンディングサイトを構築してしまう、という方法です。

寄付のためのページを作るのでさえ大変なのに、サイトをひとつ立ち上げるなんて・・と思っていませんか?CROWDFUNDING NETWORK Powered by ENjiNEは、初期費用無料&スピーディーに自社クラウドファンディングサイトが運営できるSaaS型のプラットフォームで、寄付型だけではなく、購入型のクラウドファンディングサイトも構築が可能です。事業立ち上げに必要なコストとリスクを抑えて、クラウドファンディングサイトを運営できます。

また技術的な知識に不安のある方、ページの作成が初めてという方でも、サイトの構築からページ制作やPRまで、経験豊富なスタッフがサポートしています。上の項目で挙げていたプロジェクトへの集客に不安のある方も、CROWDFUNDING NETWORK Powered by ENjiNEでは、日本経済新聞社を始めとした大手・優良メディアや大手メーカーなど150サイト以上の各導入サイト間でのプロジェクト・商品の同時掲載が可能となっています。

https://relic.co.jp/services/enjine/

まとめ

今回は寄付型クラウドファンディングの特徴とメリットなどについて紹介しましたが、まず寄付型クラウドファンディングは募金などとは違い、支援へのお返しとして対価性のないリターンが設定されていることが大きな特徴です。また起案者は集めた資金を寄付金として処理できること支援者側も必要書類を揃えて確定申告を行うことで、所得控除または税額控除などの税制優遇が受けられる場合があるというメリットがあります。

そして寄付型クラウドファンディングを行う方法としては、クラウドファンディングサイトに掲載する方法と、自分たちでクラウドファンディングサイトを構築してしまう方法をご紹介しました。

自分たちのコンセプトに合わせた寄付型クラウドファンディングをいくつか実施したい場合などは、クラウドファンディングサイトを構築することを検討してみても良いかもしれません。それぞれのメリット・デメリットなどを検討した上で効果的なサービスを活用していきましょう。

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