2023.11.21

日本の主要な融資型クラウドファンディング比較/まとめ

日本の主要な融資型クラウドファンディング比較/まとめ

今回は、融資型のクラウドファンディングについてまとめていきます。日本で近年注目を集めているクラウドファンディングといえば、この融資型のクラウドファンディングです。貸付型とも呼ばれ、個人や法人がインターネットを通じて個人投資家から資金を集め、事業やプロジェクト開始のための融資を受ける代わりに、資金を提供してもらった投資家に元本と利子をリターンとして提供する仕組みです。

矢野経済研究所の最新の調査結果によると、世界のクラウドファンディング市場のうち全体の88.7%は貸付型が占め、市場の拡大に大きく貢献しています。購入型が中心の日本でも、2015年に改正金商法による規制緩和が行われてからは、より融資型の市場が活発化しています。

元本と利子をリターンとして受け取るため、リスクが低い金融商品として捉えられていますが、元本が保証されているわけではなく、貸し倒れのリスクを負う必要があります。ただ、少額から貸付が出来るためリスクの分散が可能という点から、投資型のクラウドファンディングと比べると比較的安定した金融商品であるということができるでしょう。

では、融資型のクラウドファンディングにはどのようなプラットフォームがあるのでしょうか。

みんなのクレジット

2015年に創業された融資型クラウドファンディングのプラットフォーム。サービス開始から2年 立たぬうちに成立ローンが30億円を突破するなど、業界でもかなり早いスピードで成長を続けています。

みんなのクレジットでは、主に不動産開発関連や中小企業などの事業者向けの融資を目的として資金の募集を行っています。下図のように、レンダー(投資家)から集めた資金を事業者であるボロワー(借り手)へ貸し出し、得た金利を再び投資家に分配するという仕組みです。株や為替のように価格変動に左右されないため、定期預金のような感覚で投資することが可能です。最低投資額は10万円以上と少し高めですが、銀行の定期預金の金利より高い5%以上の金利収入が期待できるため、新しい資産運用として魅力を集めています。案件の運用期間が1ヶ月~最長36ヶ月と、短期案件から長期案件まで幅広く揃えており、投資の初心者でも案件が選びやすいのが特徴です。

また、創業から今まで、元本割れしたファンドが一つもないことから分かるように、リスク管理もきちんとされています。例えば、全案件に不動産や有価証券などのなどの担保を付けることでリスク回避を行っています。加えて、他の投資型クラウドファンディングには例を見ない、高額のキャッシュバックがあるのも特徴です。

トラストレンディング

トラストレンディングを運営する、株式会社トラストファイナンスは。2005年に設立された、金融システムや法人融資、ファンドなどの金融に特化した業務を展開しているプラットフォームです。2015年11月には、業界初となるノンバンクが運営する投資型クラウドファンディングサイトとして、トラストレンディングの営業を開始しました。

最低投資額はみんなのクレジットと同様の10万円以上で、運用利回りは4%~12%の高い利回りの配当実績があります。トラストレンディングの案件は、3ヶ月~24ヶ月と比較的短期で運用できるため、初心者や短い期間で投資したい方に向いていると言えます。サービス開始以降着実に運用実績を積み重ね、26年度から3年連続で黒字経営を実現するなど、国内を代表する融資型のクラウドファンディングサービスになっています。

ラッキーバンク

最後に紹介するラッキーバンクは、2014年に設立したラッキーバンク・インベストメント株式会社が運営する、融資型クラウドファンディングのプラットフォームです。特に不動産に特化したビジネスモデルを取っています。全案件国内の不動産担保付きの商品にすることで、貸倒リスクを軽減しており、投資利回りは6%〜10%と高い金利が見込まれています。また、最低1万円から投資出来、みんなのクレジットやトラストレンディングと比べても小額投資が可能なのも特徴です。公式ホームページによると、ラッキーバンクを活用して投資を行っている投資家のうち、100万円未満の投資を行っている割合が約40%、100万円以上200万円以下の投資を行う投資家の割合が22%となっています。

2014年末のサービス開始以来、急速に実績を拡大しており、2016年3月には成約金額は40億円を超えるなど、今後も注目すべきプラットフォームといえるでしょう。

ここまで、国内の主要な融資型のクラウドファンディングについて比較して纏めました。冒頭にも触れたように、日本で近年注目を集めている融資型のクラウドファンディングはどのプラットフォームも急速に拡大を進めており、今後市場の更なる拡大が予測されます。また、市場の拡大に伴い、新しいプラットフォームも複数生まれてくることが予想されます。

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