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2020.5.21

イノベーション・マネジメントシステムにおける「パフォーマンス評価」

イノベーション・マネジメントシステムにおける「パフォーマンス評価」

Batteryでは、ISOの定義するイノベーション・マネジメントシステムを、様々な観点からご紹介しています。今回は9章の「パフォーマンス評価」の概要や要諦、注意すべきポイントについてご紹介します。

イノベーション・マネジメントシステムの手引の第9章で定義されている「パフォーマンス評価」とは、8章までの内容に則ってイノベーション・マネジメントに適した組織を構築し、活動した結果を評価するプロセスです。

イノベーションは短期的な活動で成し遂げられるものではありません。活動の結果、目的・目標の達成度を評価し、改善すべき点を特定しなければ、イノベーションを興す活動は継続性を持ち得ず、取り組みが下火になる恐れがあります。そのリスクを抑制するためには、組織的・継続的に活動を続け、イノベーションを成し遂げるための「評価」が不可欠です。

パフォーマンス評価の要諦

それでは、何をどのように評価していくべきでしょうか。イノベーション・マネジメントシステムで言及されていることを要約すると、以下の3点が要諦として挙げられます。

  1. アウトプットだけでなく、過程やインプットも評価対象とすること
  2. あらかじめ設定したサイクルで、定期的に評価を行うこと
  3. トップマネジメントによるレビューを行うこと

それぞれのポイントについて、概要と注意すべきポイントを見ていきましょう。
(※以下、各項目内に挙げている内容は、イノベーション・マネジメントシステムでは言及されていない、弊社の知見によるものも含みます。)

1. アウトプットだけでなく、過程やインプットも評価対象とすること

営利活動としてイノベーションに取り組む限り、当然として「結果」というアウトプットが評価されます。例えば、実行に移されたアイデアの件数やその比率(案として出されたアイデア数のうち、何件が実行に移されたか)、投資のリターン、収益額といった指標がアウトプットに該当します。

しかし、イノベーションは往々にして短期的に成し遂げられるものではないため、アウトプットだけを評価対象とすると、早急に「うまく行っていない」という評価になる恐れがあります。

そのため、アウトプットに至る「過程」やそこで用いた「インプット」も評価対象とすることが求められます。

「過程」の評価指標の例としては、活動の生産性(投下活動量に対する検討・検証中のアイデアの件数)や、アイデアの検討・検証の進度、タスクの完了率、社内における当活動の認知度などが挙げられます。

これらの指標を用いて「結果に繋がる兆し」や「結果への到達度」を測ることが重要です。

「インプット」の評価指標の例としては、導出されたアイデアの件数、新たに得られた知識・スキル、経営資源が挙げられます。

これらの指標を用いて、「組織的な資産の増加」も測ることが求められます。

このように、アウトプットすなわちイノベーションそのものだけでなく、過程・インプットを評価することでイノベーション・マネジメントシステム自体を評価することが重要です。

2. あらかじめ設定したサイクルで、定期的に評価を行うこと

パフォーマンス評価は、「いつ行うか」も重要です。

思いついたタイミングで評価しても、正しく評価できないばかりか、いつの間にか評価が先送りされ、評価というプロセスがなくなることにも繋がりかねません。

そのため、定期的にパフォーマンス評価のサイクルを設定し、ある種機械的に評価の場を設けることが重要です。

また、定期的に評価の場を設けることで、イノベーション活動のペースメイクをすることにも繋がります。

それでは、どのようなサイクルで評価を行うべきでしょうか?弊社は3~6ヶ月おきに評価を行うことを推奨しています。1~2ヶ月おきに評価を行っても、さほど検討・検証が進んでいない場合がほとんどです。そのため、被評価者にとっては、資料作成といった評価のための準備の比率が高まってしまいます。

一方、6ヶ月を超えたサイクルで評価を実施するのもおすすめできません。アウトプットにつながらない活動を無闇に継続してしまったり、方向転換が遅れてしまったりすることで機会損失が発生するリスクがあるためです。

そういった観点から、3~6ヶ月での評価をおすすめします。

3. トップマネジメントによるレビューを行うこと

企業によって、イノベーション活動を統括する責任者の役職は様々でしょう。社長の場合もあれば、執行役員や部長の場合もあると思います。先にご説明した定期的な評価の場は、イノベーション活動の統括責任者の下で進める場合がほとんどですが、それとは別に、トップマネジメントによるレビューの場を設けることが重要です。

先述の定期的な評価の場でトップマネジメントレビューを行う場合もありますが、必ずしも同じ場ではなくとも構いません。ただし、これもアウトプットにつながらない活動を無闇に継続してしまったり、方向転換が遅れてしまったりすることによる機会損失を防ぐために定期的に実施することが重要です。

また、トップマネジメントのレビュー対象は活動の結果はもちろん、イノベーション活動の方向性や活動の進め方の見直しも含みます。特にイノベーション・マネジメントシステムそのものを変更する必要性があれば、トップマネジメントレビューの場で認識や方向性を共有することが、活動の継続性を担保する上で重要です。

まとめ

イノベーション活動に関与する人たちにとって、「評価」は苦しいプロセスかもしれません。しかし、パフォーマンス評価は、短期的に成果が出ていないことを責められるために存在するのではなく、活動の改善点を見つけ、より良くしていくために必要なものです。そしてその活動が継続してこそ、真のイノベーションを生み出すことに繋がります。

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