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2020.10.29

東京都渋谷区 田坂氏×ケイスリー 片岡氏が語る 「New Normal × Innovation from Shibuya」に込める想いと実現したい世界観とは  

東京都渋谷区 田坂氏×ケイスリー 片岡氏が語る 「New Normal × Innovation from Shibuya」に込める想いと実現したい世界観とは   

「ニューノーマルを、渋谷から発信。」をテーマにスタートした官民連携オープンイノベーションプロジェクト「New Normal × Innovation from Shibuya」

今回は、運営者の東京都渋谷区 経営企画部副参事 国際戦略推進担当課長 田坂克郎氏とケイスリー株式会社 取締役COO 片岡和人氏に、本プロジェクトの目的や具体的な取り組み、今後の展望についてお話いただきます。

「New Normal × Innovation from Shibuya」に込める想い

写真:ケイスリー株式会社 取締役COO 片岡和人氏

(Battery編集部)
今回の取り組みの背景とその目的をお伺いできますでしょうか。

(片岡氏)
そもそもなぜ、弊社が渋谷区さんと、本取り組みをさせて頂いているか説明をさせていただきます。弊社は、行政、事業者、金融機関、非営利組織などの様々なステークホルダーの方々との連携・共創により、社会課題を解決する事業を2016年の創業以来行ってまいりました。

具体例の1つとして、「ソーシャル・インパクト・ボンド、成果連動型民間委託契約」の案件組成があります。行政の方が、従来とは異なる革新的なソリューションを求める際に、具体的な成果指標を導入し、事業結果を評価し、支払いを固定金額から成果連動型に変えることでwin-winの関係で新たな事業を創出する。加えて、契約形態を工夫するだけではなく、官民双方のパートナーシップの意識も変えていく。つまりは、行政と事業者等が、より良い成果が出るように知恵を出し合い、創意工夫をしていく。

それが、結果として社会課題の解決につながれば、税金の適正な使い方やイノベーションの創出、さらには、より良い社会につながると信じて、中間支援組織としてのコンサルティング事業の事例を積み上げてまいりました。

加えて、昨年度から、コンサルティング事業のノウハウを活かしながら、我々が事業者として新たなサービスを実装する取り組み(プロダクト事業)も始めています。行政が取り組むべき課題はたくさんありますが、民間企業との接点が多い方ばかりではなく、民間企業も行政との接点が多くはないのではないかと思っていました。

故に、オープンイノベーションの仕組みに、実証実験を絡めて、より良いソリューションが次々と行政の中に入ってくる仕掛けを創りたいと思っていました。

しかし、2月、3月頃から、国内でも新型コロナ感染症の対応策について、特に自治体の方が、ものすごく大変な状態となってしまいました。一方で、スタートアップを絡めた施策について、国や自治体の取り組みが数カ月止まってしまったような気もしました。

そこで、コロナ禍で社会のために何ができるのか、弊社の価値を突き詰めて考えたところ、官民連携・共創による事業創出がバリューなのではないかと。加えて、コロナ禍の、先の見通しづらい状況でこそ、スタートアップの革新的なソリューションと、自治体とのマッチングに社会的な価値があるのではないかと思い、企画を進めることとしました。

そのような状況の中で、ご縁があって、渋谷区さんとつながりを持つに至った次第です。ただ、この先は、我々の想像を遥かに超えるスピード感で、渋谷区さんが決断し、実行に移され、結果として想定以上に早く事業開始につなげることができました。

繰り返しになりますが、目的としては、スタートアップ(=積極的な挑戦者)のアイデアやソリューション、更には熱量を、自治体の方々にお繋ぎしたい、というのが目的です。

実証実験で終わりではなく社会実装につなげられるか。プロジェクトとしては、イノベーション創出のエコシステムの一機能として発展していければと思っています。

そんな中で、弊社の役割としては、運営主体である渋谷区さんに、時間の許す限り、全面的な協力をさせていただいています。具体的には、プロジェクト立ち上げのディスカッション、各種アイデア出し、Relicさんに協力をいただきながらのページ作成、応募者ヒアリングに相席し、自治体とは違う目線からの意見を出したり、といった形で、微力ながら、できる限りの協力を行っています。

「New Normal × Innovation from Shibuya」の独自性

写真:東京都渋谷区 経営企画部副参事 国際戦略推進担当課長 田坂克郎氏

(Battery編集部)
今回の取り組みにおける田坂氏の役割について改めてお伺いできますでしょうか?

(田坂氏)
僕は区役所内での調整をやっています。

(Battery編集部)
アイデアの審査をされていると思うのですが実際に意見やフィードバックもされていますか?

(田坂氏)
サービスや製品に関しては、片岡さんにお任せして、どのように実証実験をするのかなどを聞いています。

(Battery編集部)
実際の取り組みの概要についてお伺いできますでしょうか?

(田坂氏)
基本的にはニューノーマルで出た社会課題を解決するアイデアを募集しています。出来るものは基本的には全部したいと考えています。

(Battery編集部)
渋谷区ならではの強みや価値は何でしょうか?

(田坂氏)
1つは関わる企業さんが、他の自治体さんよりも多いところです。
2つ目は、都心に位置することから、都心にしかない課題があるというところです。また、渋谷区に関しては、生活に余裕のある方から、生活保護受給者まで様々な方がいらっしゃるので、日本の縮図のようなところがあります。郊外の自治体のように自動運転の車を通したりすることは出来ませんが、渋谷区でやったことが他の町でも使えるというケースが多くなると思います。

(Battery編集部)
片岡氏からの視点でもお話を伺いたいのですが、いかがでしょうか?

(片岡氏)
抽象的な言い方をすると、事業者にとって渋谷区と何かできるというだけでワクワクすると思います。さらに、渋谷区はスタートアップが多く、培ってこられた土壌があるので、話が進みやすいです。先進的な取り組みをしている故に、事業者側も相談をしたくなる雰囲気があると思います。また、VCや大企業、スタートアップが多いので、エコシステムとしてのつながりにも可能性を感じます。エリアにおける、コミュニケーションコストのハードルの低さ自体が、イノベーションの創出には不可欠なのではないかと実感しています。

(Battery編集部)
実際に今回参加するスタートアップ企業に期待する役割は何でしょうか?

(田坂氏)
ご応募いただいた事業者は、社会課題やコロナに寄り添っている方々や、渋谷ならと応募してくださっている方が多いです。この実証実験は区役所内での調整がすごく大変なので、区役所職員や区民など区に関わる方々に「すごい」と思ってもらい、そういった方々の意識が変わっていくことを期待しています。それにより、今後は実証実験が行いやすくなり、実装にも向かいやすくなると思います。

(Battery編集部)
渋谷区はエンタメやファッションや飲食系など特徴的な都市だと考えているのですが、実際に今集まっているアイデアも、渋谷区ならではの面白いアイデアが集まっているのでしょうか?

(田坂氏)
渋谷ならではの、ファッション、飲食店、小売店、アートは、がっつりとやりたいと思っています。

(片岡氏)
それに加えて、エンタメ関連も面白い企画を沢山いただいています。加えて、ビッグデータの解析とIoTといった、スマートシティにつながるアイデアも多数いただいています。

 (Battery編集部)
Throttleを知ったきっかけと導入の背景を伺ってもよろしいでしょうか?

(片岡氏)
事業を立ち上げるにあたって、自治体がすぐにHPや応募フォームを作ることは難しいと感じました。HPを作っても問合せに対応し、審査員・メンターなどの関係者との情報の連携をメールでやりとりするのは、労力がかかると感じました。情報一元化の点で、効率は良くないのではないかと。そこで、事業アイデア創出に実績のあるSaaSのThrottleを活用できないかと思いました。

(Battery編集部)
実際に使ってみてどのような効果を感じていますか?

(片岡氏)
スピーディーにリリースまでたどり着けました。最初から、必要な機能が備わっていたので、今では当たり前に感じていますが、HPとメールの組み合わせでは、効率的な運営は難しいと感じます。残念ながら、機能はフルで使いこなせていないと思いますが、一方で、応募者の方も、操作が直感的に分かるからか、操作面のお問い合わせも少なく助かっています。

「New Normal × Innovation from Shibuya」を通じて実現したい世界

(Battery編集部)
最後に、今後の展望をお伺いさせていただきたいです。

(田坂氏)
この企画に関しては継続的に行いたいと思っており、さらに工夫をして短期間でテーマを決めてやっていきたいと思っています。

(片岡氏)
今回のプロジェクトを通じて実現したいことは、渋谷区でスタートアップが実証事業、社会実装をし続けるという世界観を創りたいと思っています。結果として、渋谷区の課題解決にスタートアップのソリューションがどんどん使われて、自治体のDX含めてスタートアップのサービスと常に触れ合っているような世界観を生み出すことができればと思います。

加えて、渋谷区で効果検証したものは、他の自治体に広げていければと。「渋谷区で実証しました」との一言だけで、信頼されるような結果を出せると良いのですが。

本プロジェクトは、形を変えながら続いていくと思いますが、プロジェクトの有無に関わらず、普段から問い合わせや相談が来て、渋谷区と話すと話が早いというように、スタートアップ、自治体、大企業、金融などのエコシステムが自然と出来上がっている文化が醸成されるように、弊社も最大限の協力をできればと思います。

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