2023.11.20

ビールがテーマのクラウドファンディングの事例について解説

ビールがテーマのクラウドファンディングの事例について解説

愛好家も多いビールですが、ここ数年の間、ビール類の売上は減少し続けています。2015年のビール類(ビール、発泡酒、新ジャンルの合計)の消費量の合計が538万㎘であり、2005年の634万㎘を考えれば、10年間でおよそ100万㎘も減ってる計算です。また、ピーク時のバブル期と比較すれば、現在の消費量はその7割程度しかありません。そんな国民全体の「ビール離れ」が顕著となっている時代だからこそ、ビールをテーマにしたプロジェクトがクラウドファンディング業界を盛り上げています。今回は『ビールがテーマのクラウドファンディングの事例』について紹介していきます。

ビールがテーマのクラウドファンディングの事例5選

①地ホップ100%の超希少クラフトビールをつくる!

https://camp-fire.jp/projects/view/26002

2017年5月、『CAMPFIRE』にて、忽布古丹(ほっぷこたん)醸造株式会社が、北海道内で唯一ホップが栽培されている上富良野町(かみふらのちょう)でクラフトビールを作るプロジェクトを実施し、地ホップ100%のビールを醸造するための、発酵タンク3基分の費用を募りました。日本のホップの歴史は北海道から始まっており、その中でも最適地と評価された上富良野では、1925年(大正14年)から栽培を開始されています。
5月10日(水)の10時に支援金募集が開始され、37時間で1000万円の調達に成功。その後は1800万円、2100万円とストレッチゴールを設け、最終的に2495万円を集めました。忽布古丹醸造所は、希少な生のホップで作ったクラフトビールを作ることを目指したブルワリー(ビール醸造所)です。

②日本発・世界で人気のクラフトビールKAGUAの直営店が誕生!

https://www.makuake.com/project/faryeastbrewing/

日本発のクラフトビール「KAGUA(馨和)」の直営店「Far Yeast Tokyo ~Craft Beer & Bao」が、2017年7月20日、渋谷2丁目にグランドオープンしました。ロンドンやニューヨークで人気のBao -包- (アジア版ハンバーガー的存在)に、クラフトビールを合わせるという、他にはないクラフトビールの愉しみ方を提案し、昼は食事も可能なカフェスタイルで、夜は渋谷・表参道界隈の業界人が集る”大人の酒場”をイメージした店舗となっています。その開業資金をグルメに強いプラットフォーム『Makuake』にて募ったところ、233人の支援者から3,689,000円を集めました。

③マイアミにブルワリーを設立!

https://crowdbrewed.com/rewards/campaigns/j-wakefield-brewing-launching-our-first-brewery-in-miami/

2013年9月、アメリカにてクラフトビール専門のクラウドファンディングサイト『CrowdBrewed』がリリースされました。ビールに特化したクラウドファンディングは、ウィスコンシン州のミルウォーキーを拠点にした『CraftFund』に次いで2つ目であり、投資のリターンとしてブルワリーのグラスやステッカーなどがもらえます。
設立から1ヶ月がたった頃、フロリダ州のマイアミにブルワリーを設立する表題のプロジェクトが行なわれました。『CrowdBrewed』は当時まだ新しいサイトであったにも関わらず、なんと448人の支援者から、1200万円以上を集めることに成功。このプロジェクトをきっかけに、サイトの知名度は一気に拡大し、他のプロジェクトでも個性豊かなこだわりのあるビールが次々と登場しています。

④ビールづくしのホテル「The DogHouse」

https://www.indiegogo.com/projects/brewdog-craft-beer-hotel-sour-beer-facility-brewery#/

2007年に設立されたイギリスのクラフトビール会社「BrewDog」は、パンクの精神を事業の礎とし、「革命戦争を始めよう」と常軌を逸した過激なマーケティングを繰り返しています。アルコール度数世界一のビールを発売した際には、パッケージに交通事故で死んだリスの剥製を使ったり、大手企業のビールを破壊する動画を公開したり、何かと物議を醸すパフォーマンスが多いです。そんな BrewDog は、クラウドファンディングを通じて、これまでに”20億円以上”を調達しており、熱狂的なファンは3万人にものぼっています。
BrewDog が手がけているプロジェクトは、アメリカのオハイオ州に新たな醸造所を建設するといった内容で、世界初のビールづくしのホテル「The DogHouse」を併設しようと計画していました。部屋の冷蔵庫にさまざまなスタイルのビールが用意されているのはもちろん、いつでもフレッシュなビールが飲めるようにビールサーバーが完備されており、また、シャワールームにもビール用の冷蔵庫があるなど。

⑤ビール専用のパイプライン

2016年、ベルギー北西部の都市・ブルージュで、全長3㎞にわたるビール専用パイプラインが完成しました。時速20㎞の速さで、1時間に約5700ℓのビールが運ばれるようになっているこのパイプラインは、ブルージュ最後の醸造所を残すために、4年の歳月をかけて作られました。しかし、パイプライン敷設にかかる400万ユーロ(約4億9000万円)を全額調達することは難しく、その一部の資金をビール愛好家たちから1年かけて募りました。
その結果、30万ユーロ(3874万円)を集めることに成功し、”世界初”のビールが流れるパイプラインが完成。このプロジェクトは町全体の協力に関わる大規模なものとなり、ベルギー史上最大のクラウドファンディングとして報じられました。

まとめ

さて、今回は『ビールがテーマになっているクラウドファンディングプロジェクト5選』について紹介しました。

近年、ビールの需要は急激に下がっており、”暑い夏には売れる”という期待も下回るほど、深刻なビール離れが進んでいます。しかし、その一方で、ビールに特化したクラウドファンディングサイトが海外では多くリリースされ、国内でもビールをテーマにしたプロジェクトが増えてきています。クラウドファンディングがビール業界を再熱させる将来は、すぐそこにあるのかもしれません。

Facebookページから
最新情報をお届け

記事のアップデート情報や新規情報はFacebookページで随時配信されております。
気になる方は「いいね!」をお願いいたします。

新規事業・イノベーションガイドブック

4,000社、20,000の事業開発で得た新規事業立ち上げのノウハウを一部無料公開。

<本資料の主な解説事項>
なぜ今、新規事業やイノベーションが必要なのか?
新規事業開発は、なぜうまくいかないのか

無料ダウンロード
株式会社Relic 全ポジション積極採用中 | 一緒に事業を創りませんか?
Category archive

クラウドファンディングの記事

資料請求、お問い合わせはフォームからお気軽にご連絡ください。

お問い合わせ