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2018.5.23

海外でのオープンイノベーションの活用例5選

海外でのオープンイノベーションの活用例5選

日本ではまだまだ珍しいオープンイノベーション。一方、海外では具体的な事業展開としてオープンイノベーションを活用している事例がすでに多くあります。そこで今回は海外でのオープンイノベーションの活用例について、5つの事例を紹介していきます。

LEGO

LEGO(レゴ)は、1934年に設立されたデンマークの玩具会社およびプラスチック製の組み立てブロック玩具のブランドです。「よく遊べ」という意味をもつ「Let Godt」からLEGOという社名を採用。創業当初は木製玩具を製造していましたが、1949年からプラスチック製玩具の製造も行っています。

世界中の企業の中でも、LEGOはオープンイノベーションを通じて新たなビジネスモデルを作り上げた企業の代表例として知られています。同社は1990年代、業績悪化に苦しんでいましたが、再建を狙ってオープンイノベーションの導入を実施。1985年から勤務していたEric Hansen氏をシニアディレクターに迎え、イノベーションを生み出すために、さまざまなことを実践しました。

まず、オープンイノベーションをすでに行っている他企業にインタビューをし、つぎに、LEGOグループ全体での30の異なる事業部署を分析。また、テストプロジェクトを実施して、イノベーションに対する自社の能力やカルチャー、モチベーションレベルを調査しました。Erick氏は、これらの施策を通じて、LEGOに貢献するのは必ずしも社員である必要はなく、むしろ消費者の方がクリエイティブなアイデアを持っていると考え、イノベーションにつながる突飛な発想は、社外から生まれてくると確証。

その結果、Eric氏は、社外の人々からアイデアを募るサイト「LEGO Ideas Site」を開設し、新規サービスのきっかけ作りを行うことに決めました。ファンとの”共創”の場を設けたLEGOは、劇的に業績を回復していき、2013年12月期には、売上高営業利益率が32%を記録し、Brand Financeが実施した「世界で最も有力なブランド・ランキング」(2017年版)では、Googleを抑え1位となりました。https://ideas.lego.com/

 

P&G

P&G(ピーアンドジー)は、「The Procter & Gamble Company」の略で、アメリカのオハイオ州に本拠を置く世界最大の一般消費財メーカーです。主に家庭用製品、化粧品、工業用製品の製造・販売を行っており、ホームケア製品、紙製品(パンパース)、化粧品(マックスファクター)、ヘアケア製品(パンテーン)、ヘルスケア製品(歯磨剤 Crest)など、多岐に渡った事業を保有し、世界180ヵ国以上に事業展開しています。また、紙・パルプ業界でも有名な企業で、2015年現在、紙・パルプ関連売上高において世界第2位となっています。

P&Gでは、「Connect+Development(つなげる+開発する)」の名のもと、オープンイノベーションに早い段階から取り組んでおり、すでに多くの製品やサービスを生み出しています。同社のイノベーションは、お客様起点であること、定義の幅が広いことが特色で、技術主導ではなく顧客のニーズや暮らしを深く理解し、製品を手にして喜んでもらえるようなモノ・サービスづくりに徹底しています。

実際にP&Gがオープンイノベーションで成功した事例として、最も有名なのが「プリングルズ プリントチップス」です。2002年、ポテトチップスの「プリングス」の商品企画チームは、新しく面白みのあるチップスのアイデアを考えていたところ、チップスの表面にキャラクターをデザインするのはどうかという発想に至りました。しかし、それを印刷する技術はなく、ゼロから開発するにはあまりにも時間がかかってしまいます。そこで、社外のアイデアを募ったところ、ケーキ屋クッキーに印刷できる食用インクジェット技術を発明したイタリア人が参画し、課題を見事に解決、そのままアイデアが製品化されるようになりました。https://www.pgconnectdevelop.com/

 

General Electric

General Electric(以下、GE)は、約130年の歴史を誇る老舗ブランドであり、エネルギーやインフラを提供するアメリカの大手複合企業です。GEは、エネルギー効率に優れた製品を求める顧客の需要に応えると同時に、自社を確かな成長に導くビジネス・イニシアチブ「Ecomagination」を掲げており、顧客向けの価値ある製品やサービスの提供と、企業としての利益ある成長を両立させながら、環境問題に対する革新的なソリューションの開発に投資するというコミットメントが反映されています。

GEは、アメリカにおいて最もスタートアップやVCとの協業を積極的に行っている企業で、2014年にはオープンソースデザインに特化したマイクロモノづくりのLocal Motorsと提携し、新しいモノづくりプラットフォーム「FirstBuild」を立ち上げ、世界中のユーザーからさまざまな製品アイデアを募っています。製品のアイデア出しから始まり、デザインをオープンコミュニティで行い、3Dプリント技術で迅速に試作品を製造、その後最終品として販売を行うクラウドプラットフォームです。

他にも「GE open innovation」と呼ばれるオープンイノベーションに特化した専用ページも設置し、さらなるイノベーションを目指しています。現在、GEでは、一般公募アイデアの中で勝ち抜いたアイデア提供者を表彰する取り組みも行っているようです。https://firstbuild.com/

 

Samsung

Samsung(サムスン)は、韓国の最大手の総合家電・電子部品・電子製品メーカーのサムスン電子を始め、総合電子部品企業のサムスン電機、薄型パネルや電池製造のサムスンSDI、造船やプラント生産のサムスン重工業、商社事業と建設事業のサムスン物産など、企業総数64の会社です。サムスングループ全体の2011年の売上高は2475億ドルと偉大な業績を誇っており、競合他社のアップルと互角を争う大企業として知られています。

Samsungは、他社との協業を通じたオープンイノベーションに対してかなり積極的な姿勢を図っており、同社がイノベーションの聖地であるシリコンバレーに開設した、Open Innovation Center主任のマークシェドロフ氏によると、Samsungはスタートアップのようにイノベーションを生み出すことがモットーであるといいます。このモットーを実現すべく、Samsungは他社とのパートナーシップ、スタートアップへの投資、スタートアップ企業のM&A、そして、シリコンバレーとニューヨークに設置したSamsungアクセレレーターを4本の柱として、オープンイノベーションを遂行しています。

実際にこれまでSamsungはさまざまな企業と連携を図ってきましたが、中でも有名なのが、2013年に発表した「炭酸水の出る冷蔵庫」です。Samsungは、大手ソーダメーカーのSodaStreamとコラボし、炭酸水の機能を組み込んだ冷蔵庫を企画。高濃度・中濃度・低濃度の炭酸水が出るため、大人はオンザロック、子どもはフ レーバーを入れた炭酸水も、簡単に作れます。オープンイノベーションを活用したおかげで、今までなかった斬新なアイデアを製品化し、冷蔵庫市場を開拓した事例となりました。http://www.samsung.com/semiconductor/

 

BASF

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ南西部のルートヴィヒスハーフェン・アム・ラインに本社を置き、150年の歴史を誇る世界最大の総合化学メーカーです。「持続可能な将来のために、化学でいい関係を作っていく」ことを理念に掲げており、現在は、従業員数11万1千人を超える、世界有数の巨大企業グループに成長しています。

そんなBASFは、創立150周年を迎えた2015年、研究開発におけるスピード向上やリスク軽減のため、”共創”をテーマに世界各地で直面している社会課題の解決策を、多様なパートナーと協働で考案するプラットフォーム 「Creator Space」を開設し、オープンイノベーションの活動を広げています。

同プラットフォームは、都市生活、スマートエネルギー、食品という3つのテーマに基づき、業界の専門家を中心に多様なパートナーと連携し、オンラインおよびリアルな議論の場を通じて、具体的な課題解決に取り組むことを目的としています。また、BASFが保有する技術について広く周知する目的としても活用されているといいます。https://www.basf.com/us/en/company/

 

まとめ

さて、今回は海外でのオープンイノベーションの活用例として、LEGO、P&G、Generic Electric、Samsung、BASFの5つの事例を紹介しました。日本ではまだまだ馴染みのないオープンイノベーションですが、海外、とりわけアメリカではすでに数多くの成功実績を誇っているのです。今後、国内でもオープンイノベーションを活用し、事業成功へと導く企業が増えていくと期待されています。皆さんもぜひ注目してみてください。

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