新規事業とイノベーションを共創する原動力。Battery(バッテリー)

2018.7.4

オープンイノベーション共創会議って何?文部科学省の取り組みを調べてみた

オープンイノベーション共創会議

国内で新事業の創出を図ることを目的に、産学連携や大学発のベンチャー創出の推進が謳われていますが、これらはなかなか拡大していないのが現状です。一方、この分野で成果を上げているアメリカは、2015年のベンチャー企業支援投資会社の投資額が日本のおよそ55倍に及んでいます。日本は1,302億円だったのに対し、アメリカは71,475億円でした。

こうした中、文部科学省は、日本で産学連携が拡大しない要因は何かを洗い出し、どのような改革方策が必要かを検討するため、有職者を集めたオープンイノベーション共創会議を設置しました。
今回はそんなオープンイノベーション共創会議について考察していきます。

背景・経緯

産業構造が資本集約型から知識集約型へ大きく変化しようとしている中、日本の経済社会が発展を続けていくためには、産学連携の拡大によりオープンイノベーションを加速させることが必要不可欠と考えられています。しかし、日本の大学等の産学連携は欧米と比較して低調であり、また一方、アメリカの大学では活発な大学発ベンチャー等による新産業創出や、産学連携が、寄附文化と相まって、教育研究の高度化や財務基盤の強化に大きく貢献しているようです。

これらの背景から、産学連携の阻害要因を分析し、具体的な解決策を見出すことを目的に、2017年1月からオープンイノベーション共創会議が開催されています。過去4回に渡って行われてきたこの会議では、すでにオープンイノベーションの第一線で活躍されている有識者の参画を得て、議論を重ねてきました。

オープンイノベーションの本格的駆動に向けて

資本集約型から知識集約型へ産業構造が転換する中で、産業界は日本の大学・研究開発法人に対して、先進的な知識集約型産業創出のプラットフォームとなることを要求しています。 政府は、2025年度までに大学・国研への民間投資を3倍に拡大するとの目標を設定しており、また、文科省および経産省は、「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン」を策定。これらを受け、大学等は研究能力・技術基盤を含めたイノベーション創出力を増強・見える化し、民間投資の拡大を図ることが必要となっています。

オープンイノベーション機構の整備

企業が自社研究組織を大学内で設置したり、大学の総合的研究能力を活用して事業戦略を立案したり、企業の事業戦略に深く関わる大型共同研究の集中管理体制を整備が必要です。大学等への民間投資3倍拡大という政府目標の達成に向け、オープンイノベーション機構の全国展開やガイドラインの実践促進等のあり方を明確にする改正が求められます。

海外の大学と比べると、大型共同研究を実施する上で以下の点が問題であると指摘されています。

  • 企業に対する提案力
  • 部局横断的なチーム編成など、連携の柔軟性
  • 財務管理および知財管理等におけるマネジメント体制

こうした問題点を解決するために、経営トップ主導により、プロフェッショナル人材を集めた特別な集中管理体制の構築し、優れた研究チームの部局を超えた組織化することが、改革方策として挙げられています。また、改革に強い意志を示す大学を5年間集中的に支援していき、支援終了時には一定程度の自立経営を目指すことも考えられています。

オープンイノベーション機構の整備により、国内外からこれまでにない大型の共同研究を呼び込み、また企業との親密な連携を通じた研究者の意識改革等に寄与することも期待されています。

事業化の観点からの研究成果等の質的向上

社会・経済ニーズの実現を見据えた、革新的シーズの創出をイノベーション創出につなげる仕組みの構築に加え、知財の機動的活用・死蔵防止のためのモデル構築と普及促進を目的としています。
改革の方向性としては以下の2つが挙げられています。

  • 研究開発ファンディング改革
  • 共同研究による知財の機動的活用、死蔵回避のためのモデルケースの構築

イノベーション人材の育成

改革の方向性としては以下の2つが挙げられています。

  • 新産業創出に貢献する新興領域における博士人材の産学協同による育成
  • 官民協力による起業家人材海外武者修行支援体制の整備

優秀な若者が博士課程に進学しなくなっている中、産学協同研究における学生の関わりは弱く、産学協同研究を通じた人材育成が十分に行われていません。世界市場を見据えた新事業展開を担う人材の拡大が必要な中、こうした人材の育成体制においては未だ弱い状態にあります。

それに伴い、非競争領域における産学共同研究を実施する「産学共同プラットフォーム共同研究推進プログラム」(OPERA)と、平成30年度から創設が計画されている「卓越大学院プログラム」を連携し、OPERAで整備した産学連携体制を土台に博士人材の育成を実施し、学生・若手研究者を海外でのピッチイベントや海外大学における研修プログラムに送り込む海外武者修行支援プログラムを創設することが検討されています。

したがって、産学共同研究を通じた博士人材の育成を行うための基盤が整備され、起業家の本場に学生や若手研究者を送り込むことで、起業家育成のみならず、学生や若手研究者などにも可能性とチャンスが広がることが期待されています。

http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/open/index.htm

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