海外であったクラウドファンディングの特殊な使い方事例 4選

一般的にクラウドファンディングとは、新しいモノやサービスを作ったり、世の中の問題を解決したりするために資金を調達し、プロジェクトを実行していくものです。しかし、中には一見風変わりで特殊な使い道のためにクラウドファンディングを活用する事例もあり、特に最近海外のクラウドファンディングでは多いようです。
そこで今回は「海外であったクラウドファンディングの特殊な使い方事例4選」について紹介していきます。
ギリシャ救済ための資金調達
2015年6月、ギリシャはIMF(国際通貨基金)への債務を期限内に返済できず、15億ユーロの返済が難しい状況となり、 デフォルト一歩手前の厳しい環境におかれてしまいました。それをきっかけに、とあるイギリス人男性がギリシャを救済するための資金を募集するプロジェクトがIndiegogoを通じて実行され、目標金額はなんと17億ドル(およそ2,100億円)でした。
残念ながら、このプロジェクトでギリシャ危機を回避することはできませんでしたが、サイトのサーバーがダウンするほどの注目を集め、また193億ユーロ(およそ2.6兆円)を集めました。
https://www.indiegogo.com/esi/en/projects/greek-crowdfund?q=Greek#/
CrowdJustice
元国連の弁護士 Julia Salasky氏は、2015年にロンドンで訴訟のために寄付金を募るクラウドファンディングサイト・CrowdJusticeを立ち上げました。司法にアクセスして社会の変化のために法を利用することを狙いとしており、金銭的余裕がない人でも活用できるようなプラットフォームを目指しています。
最近では、Brexit(欧州連合からのイギリス脱退)に対するPeople’s Change(訳: 人間からの異議申し立て)の事例が目立っており、「最高裁における勝訴で、EU離脱は議会の議決が必要である」としました。今後もイギリスに限らず、アメリカやヨーロッパ、はたまた日本も活用することがあるかもしれません。
殺人容疑にかけられた夫を釈放したい
シカゴの警察官であるJason van Dykeは、当時17歳だったLaquan McDonaldを殺害した容疑で逮捕されました。Jasonの妻は逮捕後すぐに夫を釈放するため、保釈金をクラウドファンディングサイトのGoFundMeで募るキャンペーンを開始。
ところが、クラウドファンディングは犯罪行為への関与が疑われる人をサポートするキャンペーンが禁じられているため、キャンペーンのページはシャットダウンされ、プロジェクトは中止となりました。
惑星協会の宇宙ヨット LightSail
カリフォルニア州の惑星協会は 2015年に『Kickstarter』を通じて「太陽光のみで動くヨットのような宇宙船」を新たに開発しました。出資を募集しているのは『LightSail』という宇宙船であり、太陽光を受けてヨットのように宇宙を進む仕組みです。確かな技術と優れた性能が保障されており、惑星間の航行に適しているなどの理由から話題となっています。
このプロジェクトは$1,241,615(1億3,600万円)の資金調達に成功し、無事LightSailの打ち上げを実施。協力してくれた支援者には惑星協会のグッズが送られたり、高額な出資者は宇宙船に名前が掲載したりと、お金で買えない価値のあるリターンが送られました。
さて、今回は「海外であったクラウドファンディングの特殊な使い方事例4選」について紹介しました。
CrowdJusticeやLightSailのように、特殊なテーマで規模の大きなプロジェクトでありながらも成功する事例はありますが、あまりにも特殊すぎるテーマであれば成功する可能性は低く、無謀な挑戦に過ぎない結果となってしまいます。みなさんも今後クラウドファンディングを活用する際には、支援者にサポートしてもらえる需要あるプロジェクトを目指してみてください。
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