水処理・浄化ビジネスにおける日本発ベンチャー企業や水ビジネス市場の活況を解説

今話題の「水ビジネス」を徹底解説します。地球上に存在している利用可能な水は有限であり、その活用を巡って様々なビジネスが興っています。今回は水ビジネスの市場と注目されている日本のベンチャー企業をみていきましょう。
Contents
水ビジネス市場の活況
なぜ今「水」なのか?
水不足が深刻である、という言説は、一般的に有名なのでご存知の方も多いかもしれません。なぜ昨今このようなが叫ばれるのかというと、主に2つの原因があります。
1つ目が「水を利用する人口が増えたこと」です。
地球上には約76億人もの人間が存在しています。これは人類市場類を見ない数字となっており、ここ100年間で急速に伸びています。いうまでもなく、技術革新で産業が発達し、子供を産みやすくなったという事情が絡んでいます。
2つ目が、「利用できる水にかぎりがあるということ」です。
地球上には大量の水が存在しています。全体としては、約14億立法キロメートル(あまり想像がつきませんね)あり、その内訳としては、
- 海水=97.47%
- 淡水=2.53%
- 氷河=1.74%
- 地下水=0.76%
そして100%からこれらの数値を引いた0.01%(0.001億立法キロメートル)が人間が利用できる水の割合となっているのです。
割合をみただけでも、なんとなくですが、全人口に行き渡らせるための水が足りないという状況は想像するのに難くないのではないでしょうか?
市場規模は?
実際のビジネスとしての市場規模は、世界において、2025年までに約86兆円にまで膨れ上がるとの示唆が出ています。
約8割が上下水道関連事業になっており、人間の生活に密着した部分であることが伺えます。
水ビジネスの課題は?
水は、循環しています。
山から川を通して流れてきた水は、ダムで堰き止められ、水道を通して私たちの身体に取り込まれたり、利用されたりして排水され、また水道を通って浄化され川に流れ、海にたどりついたら蒸発して雲になり雨となって大地に戻ってくる。。。
こんな果てしなく巨大なシステムの中で水は循環しています。まさに地球の神秘とも言えるこのシステムですが、この巨大さが逆に問題の種となっています。
なぜなら、きれいで人間が利用できる水を多くの人に渡らせるためには、ダムなどの巨大なシステム構築が必要になってくるのであり、並大抵の規模ではない投資が必要になってくるからです。
水ビジネスの今後の動向
上記で紹介したような人口増大・利用可能水不足の影響や、これまでに水道業界における大胆なイノベーションが起きていないことからも、水ビジネスの可能性は無限大に大きいというふうに考えられます。世界最大の国の一つであるアメリカでは、今後35年間で100兆円を超える予算を水道事業に費やさなければならないという試算も出ています。
「ウォーターテック」という言葉が流行し、あらゆる国でスタートアップが立ち上がっているのも、この業界がいまだ黎明期であることを示しているかのようです。
そのような中で、世界から注目されているのが日本です。高い技術力を持った日本がどのようなイノベーションを起こそうとしているのか、期待されているのです。
では次に、日本で注目されている水ビジネス企業をご紹介したいと思います。
国内の水ビジネス市場の主要プレイヤー
WOTA株式会社
元々は、「株式会社ほたる」という名前で有名になった会社です。
移動式シャワーを開発している会社です。東京大学発のベンチャー企業で、創立にはあの孫泰蔵さんも関わっていることから注目されています。
移動式のシャワーは、折りたたんで持ち歩くこともできますし、タンク内に水をため利用したりすることもできます。水は浄化して再利用することも可能なので、キャンプなどのニーズにも応えることのできる商品となっています。
最近では、熊本地震や西日本豪雨などの災害時にも役立てられているということで今後の成長にも関心が集まります。
株式会社フレンドマイクローブ
「微生物を友だちに」をモットーに、名古屋大学の教授が中心となって設立されたベンチャー企業です。
事業内容としては、微生物を用いた排水処理や環境浄化を行っております。微生物関連はまだまだ未開拓市場なので、今後も成長が期待されます。
今後も成長が止まらない水市場
これまで見てきたように、世界において今後も水ビジネスの需要は上がりつづけていくことでしょう。読者のみなさんのなかで「新しい事業の立ち上げを考えている」「何かいい市場無いかな」とお考えの場合も、とてもおすすめできる市場です。
これを機にぜひ水ビジネスについて考えを巡らせてみましょう。
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