NFTは無価値?意味ない?将来性や活用事例を徹底解説
「最近よく耳にするNFTって一体何だろう」という疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか?
今回は、今後大きな注目を浴びるであろうNFTについてご紹介します。新たなビジネスチャンス獲得には見逃せない内容となっています。
NFTとは?
NFTとは「Non-FungibleToken」の略称で、和訳すると「代替不可な唯一の価値を表現できるトークン」を意味します。今まで、デジタルアイテムは簡単にコピーができてしまうため、唯一性を保証するのが困難でした。しかし、ブロックチェーンの登場によって、一つ一つのアイテムが固有の価値を保有できるようになりました。そして現在、NFTはデジタルアート作品やゲーム分野への活用で注目されています。
NFTが注目されている理由
NFTが注目されている背景には仮想通貨の人気が大きく関係しています。例えば、数多くある仮想通貨の中でもっともメジャーなBitcoin社の時価総額は1年間で600%近く成長しています。つまりは仮想通貨が世界規模で注目されているということは、ブロックチェーン技術が世界規模で認められていることと言えます。インターネット上のデジタルアイテムに唯一の価値をもたらす技術を用いている仮想通貨とNFTは根本的に同じと言えます。よって、このような仮想通貨ブームの影響がNFTの成長を牽引しているのです。
2021年の3月にはネット上でBeepleとして知られるアーティストMike Winkelmann(マイク・ウィンケルマン)氏の「Everydays – The First 5000 Days」という作品がNFTデジタルアートとして、オークションで6900万ドル(約75億円)の値を付けました。純粋なデジタル作品に出す額としては非常に高額です。ですが、この一件により、ブロックチェーンで生み出されたデジタルアートが美術的価値を持つと認められ、NFTがアート業界に衝撃を与えました。
さらにゲーム内のキャラクター、アイテム、不動産をNFT化し、取引するという活用方法もあります。実際の取引では仮想通貨を用いるのが一般的です。これによりゲームの世界においても現実世界と同じように経済活動が可能となります。
またメタバースにおいてもNFTの活用が期待されています。メタバースとは、オンライン上に構築された3DCGの仮想空間のことです。Facebook社が社名をMetaに変更し、メタバースの開発に多額の資金を投じていることから大きな注目を集めました。ユーザーはアバターを作りその空間に入り込み、NFTの土地やアイテムを売買することが可能です。
世界的にNFTとメタバースは投資対象としてとても注目されているため、より一層規模・利用者数は大きくなっていくと考えられます。
その他にも音楽やファッションといった分野でもNFTと結び付けた活動が盛んです。今後はより様々な分野での応用が増えていくと考えられます。
国内のNFT事例
国内ではAnique(株)がアニメ、マンガ、ゲーム、イラストといったデジタルアートワークを販売し、ブロックチェーンにデジタル所有権を記録しています。作品の購入者は証明書に加え、限定の特典を注文することが可能で、売り上げの一部はクリエイターに還元される仕組みになっています。AKB48の姉妹グループSKE48はデジタルトレーディングカードプラットフォーム「NFTトレカ」とコラボし、ファンに今までにない形のエンターテイメントを届けています。このようにNFTは日本のサブカルチャーの魅力を伝える新たな手段として期待されています。
NFTと日本のサブカルチャーの親和性
今後NFTは日本のサブカルチャーを支えるものと活躍することが想定されます。日本のサブカルチャーの一つであるマンガでは、「漫画村」に代表される海賊版サイトの問題があります。コロナ下での「外出自粛生活」が影響し、海賊版サイトの閲覧数が伸び続けています。出版社や通信事業者などで構成される海賊版対策団体ABJの調べによると、利用者の多い上位3サイトの場合、アクセス数は約半年間で3倍以上に膨張しています。計測可能なサイトで「タダ読みされた金額」として推定被害額を計算すると、2020年1月に39億円だった推定被害額は、12月には349億円と急増しました。
出版各社や団体で構成される出版広報センターは漫画家が面白い作品を描き、正しく読まれ、収益が適切に漫画家に渡ることで、さらに面白い新しい作品が生まれるという創造のサイクルが崩壊の危機にあるとしており、非常に強い危機感を抱いています。この問題に対してNFTは、オンライン上の二次流通市場でファン同士がデジタルアイテムの売買を行うことによって、取引のたびに作者、出版社へ販売額の一部が半永続的かつ自動的にロイヤリティとして還元される仕組みを作ることができます。この機能を活かし、世界中のマンガファンがオンライン上の二次流通市場でデジタルアイテムを取引し合い、作品作りに励むクリエイターに永続的な金銭的支援をもたらすことが可能になります。最近ではNetflix、Amazon Prime Videoの影響で海外の人が日本のアニメ・マンガが目に触れる機会が更に増えました。海外から日本のクリエイターを支援する動きも見えてくると考えられます。
まとめ
NFTはデジタル作品を価値あるものとして捉えることができる新しいアイデアでした。サービス間での分野を超えたデータ活用、デジタルデータの取引市場の創出、より機能的なデジタルデータのデザインが可能になります。NFTの利用価値は様々であり、アート業界やゲーム業界で話題の中心となると考えられます。クリエイター支援等の活躍の可能性も大きく含むNFTの動向は今後も目が離せません。
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