ゲーミフィケーションとは?必要要素と事例を解説

「ゲームでは能動的に集中して作業に取り組むことができるのに、仕事となるとモチベーションが低下してしまう、、、」皆さんはこのような経験はありませんか?そこでゲームの持つ特性を実際の業務、またはサービスに導入する取り組みがなされました。
こうしたシステムの応用は「ゲーミフィケーション」と呼ばれています。
今回はこのゲーミフィケーションの意味、メリット・デメリット、具体的な事例をまとめました。
Contents
ゲーミフィケーションとは?
ゲーミフィケーション(Gamification)とはエンターテイメント性や競争など、人々を楽しませるゲームの要素や考え方をゲーム以外の分野に応用することです。
ゲーミフィケーションという言葉は「日常生活の様々な要素をゲームの形にする」という意味の単語「ゲーム化(Gamefy)」から派生した言葉です。
2010年ごろから使われはじめ、2011年7月に米国の大手調査会社であるガートナーが発表した「テクノロジーハイプサイクル」に取り上げられた頃から、頻繁にメディアに登場するようになりました。
ゲーミフィケーションが注目されている理由
ゲーミフィケーションが現在注目されている理由に情報過多社会が大きく影響しています。流通する情報がますます多くなっていくにつれ、サービスを利用するユーザーの動機が希釈され、関与を継続してくれるユーザーの確保がとても難しくなっています。
そこで重要になってくるのがユーザーに能動的に行動を起こさせ、長期的に関わらせ続けることであり、「ゲーム」の要素がユーザーへのモチベーションの付与にとても有効的なのです。
ゲーミフィケーションのメリット
サービス提供におけるメリット
サービスのコンテンツを変えるのではなく、サービスの提供の仕方を変えるというのが重要なポイントです。「ゲーム」が持つ純粋な楽しみ、競争、達成感が得られるといった、人が熱心に取り組める要素を利用し、ユーザーの興味や関心をひきつけ、継続的にモチベーションやロイヤルティを高めることができます。
組織・チームの運営におけるメリット
組織やチームとしては業務内容についてリアルタイムにフィードバックを得ることができたり、あらかじめ設定した目標にどの程度近づいているかを可視化できたりなど応用の仕方は様々です。さらにユーザー同士が互いに協力・競争しながら目標を達成する仕組みがゲームには含まれているので、効率的に組織の生産性を向上させられるでしょう。
ゲーミフィケーションのデメリット
ゲーミフィケーションとはサービスに興味を持ってもらうためのツールであるため、「面白い」ゲームであることが必須条件になります。ユーザーを正確に把握し、目的に応じたものでなければ煩わしい要素となってしまいます。
サービスにとってプラスに作用させるために常に検証が必要となります。
ゲーミフィケーション導入に必要なポイント
目的・課題の明確化
目的と課題がはっきりしていなくては成果をフィードバックできず、ユーザーもなんのためにやっているのか分からなくなってしまいます。
そのため具体的な目標を定め、達成の可否がはっきりわかるようにしておくことが重要です。
現状の可視化
達成すべき課題と現状とのギャップを数値で可視化できれば、今の状況を客観的に把握でき、クリアすべき課題が明確になります。
フィードバック
チーム内で他のメンバーからの承認や称賛を含むフィードバックを得られる仕組みにすることも重要です。それにより積極性や協力し合う環境を作ることができます。
報酬
ゲーム内でのミッションを達成したり、ゴールしたりすることにより、報酬がもらえるシステムにした方がよいでしょう。達成に付随する魅力的な報酬は人のモチベーションを高め、より高みを目指そうとする人間心理を刺激することで、ゲーム要素をさらに活性化できるようになります。
ゲーミフィケーションの事例
くら寿司:「ビッくらポン!」
大手寿司チェーン店のくら寿司では皿5枚につき一回ガチャガチャ「ビッくらポン!」を導入しています。あたりがでれば景品がもらえ、子供連れの家族の集客に大きな効果を生みました。
スターバックス
コーヒーチェーン店スターバックスではユーザーのリピート率を向上させるため、ポイントを貯めることで無料のドリンクやトッピングをもらえる仕組みをつくりました。アプリ上で使用できるスターバックスの報酬システムでは、コーヒーカップ内に星がたまり、無料アイテムがもらえるまでの道のりを確認できます。
Spotify
音楽配信アプリのSpotifyには、友人や恋人とプレイリストを共有することができ、コミュニケーションのツールになっています。また半年や1年単位で音楽を聞いた総合計時間やアーティスト情報をSNSに共有できる状態でまとめてくれる。これにより達成感を与えたり、結果を共有する楽しみを与えています。
Nike Run Club
走行距離・時間に応じてトロフィーの獲得があったり、ランニング記録をSNSでシェアできる機能があります。これらによって自らの努力への報酬と仲間からのフィードバックを得ることができるため、ランニングへのモチベーション向上に強く作用しています。
まとめ
今回は、ゲーミフィケーションについてご紹介しました。
サービスの提供者側からだけでなく、利用者側から積極的に関与するこのシステムは非常に画期的だと言えます。ゲーミフィケーションとはあくまで自社のサービスの良さを引き出してくれるツールであるため、ユーザー、組織に応じて柔軟に対応していくことが求められます。
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