2023.12.2

デザイン経営とは?意味や目的、企業に求められる取組をわかりやすく解説

デザイン経営とは?意味や目的、企業に求められる取組をわかりやすく解説

2018年5月23日、経済産業省が今後の日本企業に向けて『「デザイン経営」宣言』という報告書を公表し、大きな注目を浴びました。今回はその「デザイン経営」について取り上げます。一体どのようなものなのでしょうか?

デザイン経営について

概要

そもそもデザイン経営とは、どのようなものなのでしょうか?経済産業省によると、

「デザイン経営」とは、デザインを企業価値向上のための重要な経営資源として活⽤する経営である。(出典:「デザイン経営」宣言|経済産業省)

というのが定義とされております。

なぜ注目された?

デザイン経営が注目されることとなった背景として、時代が求めているサービスのニーズが大きく変化したということがあげられます。商品のコモディティ化により、従来より商品の質や、価格などで差別することが難しくなった昨今の市場は、今までのやり方では通用しなくなってしまったり、今後どのようになっていくのかも予測がつきづらくなっています。

その為デザイン経営では、質や価値はもちろんのこと、さらに価値や魅力も伝え、製品と共に企業の思いやストーリーを顧客を届け、企業のブランド化を目指していくことが主な目的とされています。

必要条件

そして、デザイン経営を行う際に必要なこととして、

  1. 経営チームにデザイン責任者がいることと
  2. 事業戦略構築の最上流からデザインが関与すること

の2つが挙げられています。こちらに関しては後に説明させていただきます。

デザイン経営の理想の流れ

次に経産省が公表しているデザイン経営の理想の流れを説明させていただきます。

デザインへの投資

まずは、デザインへの投資です。今まで以上に投資の対象をデザインに当てたり、人材教育においてデザインにまつわる教育プログラムを構築したりする必要があります。

デザイン力の向上

投資を実施した結果、企業のブランド力が向上します。もちろんただ投資するだけではなく、デザインに知見のある外部講師を雇い、教育をしてもらったるすることも重要でしょう。

ブランド力向上・イノベーション創出

そして、デザイン力の上がった結果、企業のブランド力の向上が見込まれ、イノベーションを創出するきっかけに繋がるかもしれません。

競争力の強化

そして最終的な理想の形は、日本国内の競合間だけではなく、海外のブランドとも張り合えるレベルのブランド力を競争力を持つことだとされています。

この一連の流れを繰り返し、企業の成長を図っていきます。

デザイン経営の為の取り組み

経産省はさらに、デザイン経営をするにあたって、具体的にどのように取り組めば良いか、を7つ

  • デザイン責任者(CDO,CCO,CXO等)の経営チームへの参画
  • 事業戦略・製品・サービス開発の最上流からデザインが参画
  • 「デザイン経営」の推進組織の設置
  • デザイン⼿法による顧客の潜在ニーズの発⾒
  • アジャイル型開発プロセスの実施
  • 採⽤および⼈材の育成
  • デザインの結果指標・プロセス指標の設計を⼯夫

という順番で記しています。1つずつ説明させていただきます。

デザイン責任者(CDO,CCO,CXO等)の経営チームへの参画

デザインを企業戦略の中核に置き、デザインについて経営メンバーと共に密なコミュニケーションをとります。

事業戦略・製品・サービス開発の最上流からデザインが参画

デザイナーが降りてくる指示に従うだけではなく、最上流から計画に参加し、意思決定を担う存在となり、企業の運営をします。

「デザイン経営」の推進組織の設置

組織図の重要な位置にデザイン部⾨を位置付け、社内横断でデザインを実施します。

デザイン⼿法による顧客の潜在ニーズの発⾒

デザイン⼿法の導⼊により、顧客の潜在ニーズを発⾒するのを目指します。

アジャイル型開発プロセスの実施

細かくPDCAを回し、観察・仮説構築・試作・再仮説構築の反復を繰り返すことによって質とスピードの両取りを⾏います。

採⽤および⼈材の育成

デザイン⼈材の採⽤を強化します。また、ビジネス⼈材やテクノロジー⼈材に対するデザイン⼿法の教育を⾏うことで、デザインマインドを向上させます。

デザインの結果指標・プロセス指標の設計を⼯夫

指標作成の難しいデザインについても、観察可能で⻑期的な企業価値を向上させるための指標策定を試みます。

まとめ-抜本的な経営の見直しを

このデザイン経営については、賛成意見もある一方で、反対意見もあります。しかし、これからの時代において、顧客のニーズが大きく変わり、多くの企業が変革を求められているのは事実であります。現時点で社内でのデザインに関する関心が低いと感じている方がいらっしゃいましたら、一度経営戦略の見直す価値はあるかもしれません。

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