新規事業・イノベーション共創メディア | Battery 新規事業とイノベーションを共創する原動力。Battery(バッテリー)

2020.4.30

イノベーション マネジメントシステムにおける計画のポイント

イノベーション マネジメントシステムにおける計画のポイント

イノベーション・マネジメントシステムをご存知でしょうか?2019年7月に発行されたイノベーションを興すための国際規格のことです。今回はイノベーション・マネジメントシステムの概要と計画を策定する際のポイントを紹介します。

イノベーション・マネジメントシステムとは

イノベーションを興すことを目的とした国際規格(ISO56002)です。組織の持続的成長や社会発展のため、どのように組織的にイノベーションを興すのかという世界中の組織が持っている課題についてフランスが議論を始め、世界59カ国が議論に参加し、5年の歳月をかけて2019年7月に国際規格が発行されました。その枠組みは図1のように表せます。

(図:イノベーション・マネジメントシステムの枠組みイメージ)
※参考情報を基に弊社が作成

イノベーション・マネジメントシステムでは、イノベーションのプロセスは以下の5つに分かれています。

  1. 機会の特定
  2. コンセプトの創造
  3. コンセプトの検証
  4. ソリューションの開発
  5. ソリューションの導入

また、PDCAサイクルを回すことで、イノベーション・マネジメントシステムを継続的に改善することができ、イノベーションの取り組みが適切に推進されます。ここでのPDCAとは以下の通りです。

・PLAN:目標を設定し、機会及びリスクへの取り組みを設定する

・DO:支援体制及び活動の点から、計画されたことを実行する

・CHECK:目標に照らして、結果を監視及び測定する

・ACT:イノベーション・マネジメントシステムのパフォーマンスを継続的に改善するための処置をとる

イノベーション マネジメントシステムにおける計画のポイント

今回は国際規格であるイノベーション・マネジメントシステムにおけるPDCAのP(Plan)を策定する際のポイントを紹介します。

①イノベーションの目的の設定

まずは何のためにイノベーションを興すのか目的を設定します。国際規格のイノベーション・マネジメントシステムでは、目的の設定において次の事項を満たしていることが望ましいとされています。

a イノベーションの方針と整合しており、イノベーションのビジョンを目指している

(新しく創造したい価値や世界観と目的が合致している)

b 組織の複数の機能および階層にわたって一貫している

c 測定可能、または検証可能である

d 適用される要求事項を考慮に入れている

(「生み出される事業がX年後にX億円の売上高、X%の利益率を達成している」といった評価指標を内包している)

e 監視できる

f 伝達及び理解されるものである

g 必要に応じて更新される

②目的を達成するための計画の策定

計画策定のポイントとしては、次の事項を決定することが望ましいとされています。

A 実施事項(特定の機会が存在する分野及び重視するイノベーションの種類を考慮に入れる)

B 各実施事項の達成時期

C 実施事項の伝達方法

D 組織構造や経営資源などの支援体制

E 内部及び外部の利害関係者を取りまとめる人物

F 責任者

G イノベーションの取り組みにおける評価やポートフォリオの基準

H 結果の評価方法

I 結果の保護方法及び活用方法

J 文書化した情報のうち保持、または維持するもの

計画策定における実施事項の検討方法

計画策定においては、上記A-Jいずれも重要ですが、中でも策定が難しいのは「A 実施事項」です。実施事項に抜け漏れがあると「B 実施事項の達成時期」もずれてしまい、計画全体に影響があるため、網羅的に検討しなければなりません。しかし、イノベーションを推進する上での実施事項は多岐にわたるため、網羅的に検討することは至難の業です。そこで以下のポイントを押さえることを推奨します。

①目的達成時の状態目標を設定する

網羅的に検討するために有効なアプローチは、目的達成の要因を分解していくことです。設定した目的を達成するにはどのような状態になっている必要があるか言語化することで、目的達成のための要素を分解することができます。

②状態目標達成に必要な実施事項を考え分解する

まずは、状態目標達成に必要な実施事項を大きな粒度で検討してみましょう。例えば「A事業で3年後に5億円の売上高をあげている」という状態目標の場合の実施事項は、「収支計画の立案」「KPIの設計」「KPI達成に必要なリソースの検討・確保」などになります。その後、実施事項をさらに分解、詳細化することで実施事項を洗い出すことができます。

③協力が必要な関係者(部署)を洗い出す

実施事項には協力が必要な関係者(部署)とのコミュニケーションや内部調整も含まれます。実施事項を検討する前に関係者を洗い出し、関係者別に実施事項を検討することで、実施事項の抜け漏れを防ぎやすくなります。

④計画にバッファを盛り込む

上記のポイントを押さえても、どうしても抜け漏れが出てしまったり、想定外の要因から計画通りに進まない可能性は排除しきれません。予め計画にバッファを盛り込んでおくことで、計画内で対応できるようにしましょう。

イノベーション・マネジメントシステムは、イノベーションを興すために必要な要素を、あらゆる視点から定められたものです。これらの情報がイノベーションを興そうと模索する上で少しでもお役に立てば幸いです。

 

参考文献/サイト

1,イノベーション・マネジメント ーイノベーション・マネジメントシステム一手引

2,経済産業省 日本企業における価値創造マネジメントに関する行動指針

3,個人技でのイノベーションは時代遅れに。イノベーションマネジメントの標準化が進む世界の最新動向についてJIN・西口氏が語る。

Facebookページから
最新情報をお届け

記事のアップデート情報や新規情報はFacebookページで随時配信されております。
気になる方は「いいね!」をお願いいたします。

新規事業創出やオープンイノベーションなどの取り組みでお困りの方へ

弊社が開発しているThrottle(スロットル)は 新規事業創出/オープンイノベーション/ピッチイベントの プログラム運営管理に最適化された、日本初のサービスです。

Throttleの特徴

・新規事業やイノベーション創出のアイディアやプランを広く集め、実現に向けて推進するためのプログラム運営に必要な機能やサービスがすべて揃っています
・クラウドサービスのためシステム準備は不要、すぐに利用可能です
・基本機能であれば無料(0円)で利用可能です

詳しい機能の特徴やお問い合わせについてはサービスの紹介ページをご覧ください。

サービスの詳細を見る
Related article

関連記事

Category archive

イノベーションの記事

Category archive

特集・コラムの記事

資料請求、お問い合わせはフォームからお気軽にご連絡ください。

お問い合わせ