2023.12.3

オンライン医療のトレンドを捉えた事業の傾向とは?

オンライン医療のトレンドを捉えた事業の傾向とは?

医療のオンライン化が進み出したのは間違いなく新型コロナウイルスの影響です。例えば、オンライン診療が一気に広まったのは厚生労働省が2020年4月10日に臨時措置ではあるが「初診」からオンライン診療を認めたからです。このように様々な観点でオンライン化が進んでいます。本記事では、今後成長していくと考えられている3つの領域について紹介します。

オンライン医療の成長領域 ①予防医療

予防医療とは、病気になってから治療をするのではなく、健康を害する要素を取り除いて発病を防ぎ、健康を維持増進することを目的とした医療のことを指します。

予防医療には段階があり、遺伝子情報を元に自分の体質を知り、病気の発症を防ぐ「0次予防」生活習慣の改善や予防接種などにより病気を防ぐ「1次予防」、定期健診などによる病気の早期発見・早期治療を行う「2次予防」、病気になったあとに病気の増悪防止や回復・再発防止を行う「3次予防」があります。

予防医療と言われると「したことがない」と思われる方がいるかもしれませんが、具体的な事例として、人間ドック、健康診断、運動、食生活の見直し、睡眠の改善、予防歯科、予防接種、ダイエットなどがあります。と言われると大半の人が無意識にでも取り組んでいたのではないでしょうか。

【参考事例:遺伝子検査サービス】

遺伝子検査サービスとは、遺伝子検査の診断結果を受け、注意しなければいけない項目や、遺伝的に注意すべきポイントを理解して、普段の生活を改善していこうというものです。
その中で有名なのがDeNaライフサイエンスの遺伝子検査サービス【MYCODE-マイコード-】です。
検査方法は2つあります。

①がんパック
全てのがん(大腸がん・胃がん・肺がん 等、全38項目)の遺伝的傾向を知るがんフルパッケージ。

②ヘルスケア
病気と体質に関する全検査(280項目)が入った、病気(3大疾病のがん・心筋梗塞・脳梗塞 等)と体質(長生き・肥満・肌質 等)の遺伝的傾向を知るフルパッケージ。
他にもジェネシスヘルスケアやユーグレナ、DHCなど様々な会社が遺伝子検査サービスを展開しています。

オンライン医療の成長領域 ②データヘルスと医療ビッグデータ

近年、健診やレセプトなどの健康医療情報は、平成20年の特定健診制度の導入やレセプトの電子化にともない、その電子的管理が進んでいます。これにより、従来は困難だった電子的に保有された健康医療情報を活用した分析が可能となってきました。データヘルスとは、医療保険者がこうした分析を行った上で行う、加入者の健康状態に即したより効果的・効率的な保健事業を指します

また、ベテラン医師がもつ豊富な経験やひらめきではなく、膨大に蓄積された科学的診断情報の記録から総合的に判断し、そこから根拠のある最適な治療法を選択することを実現するために不可欠なのが医療ビッグデータです。

【医療ビッグデータ活用事例:産学連携・クロスイノベーションイニシアティブ】

大阪大学の同研究に日本生命保険相互会社が参画し、両社の所有している医療ビッグデータを活用した健康増進や健康寿命延伸の研究に取り組んでいます。日本生命では様々な疾病や治療に関する研究を行うことから、発症者の共通点などの分析を進めることによる、予防医療や特効薬の開発にも期待が出てきました。同研究の研究科長は再生医療の第一人者である澤芳樹氏が務めており、ビッグデータの分析や研究が進むことで再生医療の発展も十分期待できます。再生医療が進むことで、健康寿命が劇的に延伸する可能性も考えられます。

オンライン医療の成長領域 ③生体情報デジタルヘルス

生体情報とは、体温・血圧・心拍・筋電図・脳波などの生体が発する全ての情報を指します。デジタルヘルスとは、デジタル化された生体情報を用いて、健康促進や医療支援などを行うことを指し、IoT・拡張現実(AR)・仮想現実(VR)・人工知能(AI)・ロボティクス技術などが活用されます。デジタルヘルスの役割は、医療の質の向上にあり、正確な診断・治療や緩和ケア、疾病の早期発見などに向けた技術革新が求められています。

【事例:日本電気株式会社】

超高齢社会による社会保障費の急増、医療や介護に関わる人材の不足など、深刻な課題を抱えるヘルスケアの現場に対してAIや生体IoTなどICTを活用することで、これらの課題解決を支える持続的なイノベーションを提供すると同時に、人々が活き活きと暮らすことができる健康長寿社会の実現を目指しています。

まとめ

医療現場はIT化が進み完全に効率化されているように思えますが、未だ行き届いていない部分が多くあります。
With/Afterコロナで進む医療のオンライン化が進む現在だからこそ、参入のチャンスはあるかもしれません。

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