2023.11.21

With/Afterコロナに起こる「治安低下」による「新たなセキュリティの構築」

With/Afterコロナに起こる「治安低下」による「新たなセキュリティの構築」

新型コロナウイルスによる不景気で失業率が世界的に高まりました。また、外出を控えることによるストレスと不安の増加、他者からの監視の減少により、犯罪の増加が社会課題化しています。さらに、テレワークやオンラインでの買い物が増えたことにより、リモート・環境・クラウドのセキュリティの確保も必要となっています。

このように様々な問題が出てきている中で、今回はウィズコロナ・アフターコロナでの「治安低下」による「新たなセキュリティの構築」の成長市場についてご説明していきます。

治安低下の現状

人々は、新型コロナウイルスにより、経済の悪化のほか、在宅勤務や外出自粛で家にこもる時間が長くなり、ストレスがたまりやすくなっています。

実際に、札幌市児童相談所が3月に受けた児童虐待通告は、前年同月比1.5倍の約150件に上り、DVの被害者支援などを行う一般社団法人「エープラス」には3月以降、メールやLINEで前年同期比1.5~2倍弱の相談が寄せられています。

さらに、他者からの監視の減少により、落書きも増えています。落書きは、抑圧された感情が瞬間的に爆発して行われると言われていて、落書きに対する考え方の一つとして、米国の犯罪学者が提唱した「割れ窓理論」があります。これは、建物の窓が割れているのを放置すると、誰も地域に関心を持っていないというサインになり、犯罪が起きやすい環境をつくり出すというものです。つまり、落書きを放置していると、他の場所でも見つかり、大きさや内容などがエスカレートし、ごみのポイ捨てなどモラルを欠いた行為が増え、凶悪犯罪につながっていく可能性があるのです。これは、早急に対応する必要があります。

また、支援金や、マスクなど不足物資の取引に関するオンラインでの詐欺等犯罪が増加し、テレワークが急増したことによる会社の情報の保護など、様々な面でオンライン上にて安全にやり取りの出来る仕組みが求められています。

ウィズコロナ・アフターコロナで成長するセキュリティ市場

防犯カメラ

新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために防犯カメラが「コロナ対策」の一環として導入・運用されているケースがかなり多くなっていると思います。その使用用途は多数あり、検温のための生体認証、密を避けるための監視や状況把握などがあります。

また、防犯カメラは、ただ撮影するだけでなく、撮影映像を遠隔地へリアルタイムに伝えることができ、コミュニケーションをとることも出来ます。外出や人との接触をできる限り抑えるためにさまざまな工夫が求められるコロナ対策下において、防犯カメラの安定・非接触という特性はさまざまなシーンで役立っています。

事例

➀病院での遠隔診療

病院では医療従事者の方々が新型コロナウイルスに感染してしまうと、クラスターとなり最悪の場合医療崩壊を引き起こしてしまう可能性があります。そのため、新型コロナウイルス感染患者とは、できる限りの接触を控えながら、診察し、治療する必要があります。このケースにおいて防犯カメラは非常に有効で、常に患者さんの様子をモニターから確認し、場面に応じて直接対応することで接触最小限での治療が可能になります。

②施設内での混雑状況把握

これは、デパートやスーパーなどに置かれ、防犯カメラを通して施設内の混雑状況を把握することが出来ます。それにより、密集アラートや入場制限、店内の密集を避けるための配置換えなど様々な対策を打つことが出来るようになります。

サイバーセキュリティ

大企業や一部のIT系企業など、新型コロナウイルス感染拡大以前からテレワーク環境が整備されていた企業もありましたが、ほとんどの企業は緊急事態宣言により、テレワークの検討や準備ができていない状態で、応急処置的対応を迫られることになりました。そのように慌てて対応した企業が多い中で、サイバーセキュリティの面での対応の遅れが目立ってきています。

チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社が行った「新型コロナウイルスのパンデミックが企業のセキュリティに与えている影響に関するアンケート調査」によると、セキュリティ専門家の71%が、新型コロナウイルスの発生以降、セキュリティ脅威または攻撃が増加したと回答しました。また、回答者の95%が、新型コロナウイルスの感染拡大により、対処すべきITセキュリティ課題が増えたと答えています。今後、オンラインも含めた生活、仕事スタイルに変化していく中で「サイバーセキュリティ」は欠かせない存在となっていくと思われます。

まとめ

新型コロナウイルスの流行は、日本のように元々感染者が少ない国でも第2波が訪れ、再燃しているように、世界的に未だ終息の目処が立ちません。仮に、新型コロナウイルスの流行が終息しても、今後また新たなウイルスが流行する可能性があり、これまでと全く考え方や生活様式の異なるウィズコロナ・アフターコロナ時代に突入していきます。その中で、今回の「治安低下」「新たなセキュリティの構築」の記事が皆様の事業開発の一助となれば幸いです。

参考文献

・With/Afterコロナで進化が加速する20分野の未来と、解決が早まる26の社会課
https://www.astamuse.co.jp/information/2020/0428_2/

・新型コロナウイルス感染症対策と 防犯カメラ活用
https://www.trinity4e.com/infection/precautions-for-coronavirus.html

・「withコロナ」時代のセキュリティとは
https://japan.zdnet.com/extra/cyberreason_202006/35154411/

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