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2021.6.30

新規事業創出のための発想法と進め方を徹底解説

新規事業創出のための発想法と進め方を徹底解説

新規事業を創出するのは簡単なことではありません。特にアイデアを考える時はかなり苦労するのではないでしょうか。その苦労が軽減されるかもしれない、様々な視点の発想法(アイディエーション)とその進め方をこれからご紹介します。

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新規事業におけるアイディエーションの位置付け

アイディエーションとは、課題と解決方法の発想までを指し、アイデアの発散/収束までを含みます。
特に、事業アイデア検討時に使用されることが多いです。

アイディエーション手法の種類

アイディエーション手法は(1)マーケットドリブン、(2)アセットドリブン、(3)ビジョンドリブン、(4)コンペティタードリブン、の4つに分類できます。アイディエーション手法の選択は、その都度状況に応じて最適な選択をしてください。最適な選択を行えるように、それぞれに特徴・気を付けるポイントが異なるためそれを理解することが大事です。

※アプローチ手法は1つに限定する必要はなく、並列で利用されることもあります。

マーケットドリブン アセットドリブン ビジョンドリブン コンペティタードリブン
概要 顧客/市場に何が受け入れられるかをヒアリングして商品/サービスの開発を行うこと 技術やノウハウ等、売り手側が持っている強みを活かして商品/サービスを開発を行うこと 将来予測や実現したい未来から逆算して商品/サービスを開発すること 既存の競合サービスを分析し、一部を変化させることで新商品/サービスを開発すること
特徴 ・顧客のニーズを捉えやすい ・競争優位性を築きやすい

・開発スピードが速い

・成長市場や中長期で大きな市場を狙える

・(社会課題などのビジョンの場合)

企業イメージ向上にも寄与する

・既存サービスよりユーザーニーズの高いサービスを開発することが可能

アイディエーション手法の事例

(1)マーケットドリブン

<成功例>
・オアシススタイルウェア
「ワークウェアスーツ」

水道会社であるオアシスソリューションが、機能性とデザイン性に優れた作業着がないという社員(顧客)の課題からヒアリングを重ねて商品化した”スーツに見える作業着”

<失敗例>
・「モバイル決済」
モバイル決済サービスが乱立しているが、他社と差別化ができているサービスは少なく、ユーザーにとっては複数サービスを使い分ける不便も生じている。

(2)アセットドリブン

<成功例>
・富士フイルム「化粧品事業」
下降気味であった写真フィルム事業から脱却するために技術の棚卸しを実施。フィルム製造で長年培ったコラーゲン制御技術を化粧品事業に転用することで自社技術を活かした事業転換を実現した。

<失敗例>
・「3Dテレビ」
テレビの価格が下がりつつあったなか、付加価値として導入された3Dだったが、専用のメガネをかけなければならなかったり、3D酔いがしやすかったりといった点がユーザーに不評となり、対応機種はほぼなくなった。

(3)ビジョンドリブン

<成功例>
・スペースX「航空宇宙事業」
創業者のイーロンマスクは環境問題と持続可能なエネルギーについて問題意識を抱えており、2035年までに人類を火星に移住可能にするという目標の元スペースXを創業。

<失敗例>
・Youtube以前の動画サービス
2000年代初頭のネットバブル期にいくつかの動画共有サービスが立ち上がったが、当時のネット回線の遅さや不安定さ等から大半のサービスが大きな成長を遂げることなく消えていった。

(4)コンペティタードリブン

<成功例>
・ジモティー「ジモティー」
ジモティーのようなサービスは、クラシファイドサイトと呼ばれ、当時アメリカなどの海外のネット先進国では、地域単位での物品や情報のやり取りに広く一般に利用されていた。ターゲットを海外から日本に変更し、日本でも同様のサービスは伸びると考え、サイトの開発が開始された。

<失敗例>
・ロケット・インターネットのサービス
アメリカで成功したスタートアップのビジネスをコピーし、アメリカと中国以外のマーケットに展開する戦略を取っている同社では、失敗事例も多数存在している。タクシー配車アプリのEasy Taxiは東南アジアを中心に展開していたが、Grabなどの競合他社に資金力で対抗できずに東南アジア全域から撤退した。

アイディエーションの進め方

実際に上記のアイディエーションをスムーズに進められる手順をご説明します。

1. 方針や状況を整理し、以下の順序でアイディエーション手法を決定します

1-1. すでにある社会課題や実現可能性の高い未来のビジョンが描けており、実現したいという強い思いがある場合 → ビジョンドリブン

1-2. 利用可能な自社アセットや利用したい他社アセットが存在する場合 → アセットドリブン

1-3. 事業テーマが決まっており、ベンチマークにしたい競合が存在している場合 → コンペティタードリブン

1-4. 自社で顧客を抱えておりヒアリングや調査を実行しやすい場合 → マーケットドリブン

1-5. 上記に当てはまらない場合、マーケットドリブンorコンペティタードリブンで好きな方を選択します

2. それぞれの手法に沿って検討を進めます

2-1. マーケットドリブンの進め方
① 市場/業界テーマを決定します
② 顧客を定義します
③ 顧客の抱える課題を洗い出します
④ 課題の広さ・深さ・頻度を評価し、取り組む課題を選定します
⑤ 課題を解決する解決方法を洗い出します
⑥ 競合との差別化要素を検討します
⑦ 解決方法を独自性の高さで評価し、取り組む解決方法を選定します

2-2. アセットドリブンの進め方
① 保有するアセットを洗い出します
<アセットの種類>(自社アセット/他社アセット)プロダクト・技術・データ・コンテンツ・ナレッジ・顧客基盤・ブランド・不動産
② 洗い出したアセットが持つ価値を整理します
③ 価値が解決できる課題を洗い出します
④ 課題を抱える顧客を定義します
⑤ 課題の広さ・深さ・頻度を評価し、取り組む課題を選定します
⑥ 課題を解決する解決方法を洗い出します
⑦ 競合との差別化要素を検討します
⑧ 解決方法を独自性の高さで評価し、取り組む解決方法を選定します

2-3. ビジョンドリブンの進め方
① 現在ある社会課題やありたい未来のビジョンを言語化します
< 課題ベースのビジョン>(例)SDGs(持続可能な開発目標)を実現したたい
<ソリューションベースのビジョン>(例)自動運転車を実現したい
② ビジョンの背景をヒアリングし、課題定義/問題定義を行います
③ 課題/問題を分解し、現在取り組むべき課題・解決方法を整理します
④ 課題を抱える顧客を定義します
⑤ 課題の広さ・深さ・頻度を評価し、取り組む課題を選定します
⑥ 課題を解決する解決方法を洗い出します
⑦ 競合との差別化要素を検討します
⑧ 解決方法を独自性の高さで評価し、取り組む解決方法を選定します

2-4. コンペティタードリブンの進め方
① 業界・サービスのテーマを決定します
② 上記のテーマで競合サービスを洗い出す(自国/海外問わず)
③ 洗い出した競合サービスをリーンキャンパスに基づき分析します
④ 分析したリーンキャンパスの個別要素(顧客・課題・解決策・マネタイズ・コスト・チャネル・価値・優位性)を変更してビジネスモデルの整合性が取れるアイデアを洗い出します
⑤ 洗い出したアイデアに対して、課題の広さ・深さ・頻度、解決方法の独自性の高さを評価しアイデアを絞り込みます

3. ビジネスモデルの検討に進む

※市場分析などはビジネスモデル検討で実施します

確認ポイント

4つのアイディエーション手法に共通する確認ポイントを以下に列挙します。

  • ビジネスモデルの検討に進んだ後に筋が悪いと判断された場合は、アイディエーションの検討手順に戻って再検討を行う
  • 何を実現したいか、という視点は常に忘れない

まとめ

いかがでしたでしょうか。

まずは、是非自分が取り組みたい課題やトレンドからチャレンジしてみると取っ掛かりやすいと思います。アイディエーションは根気が大事です。何度も何度も繰り返してようやく筋のいいアイデアが出てくると思います。

また、いいアイデアを出そうとするあまり、先に進めることができない場合も出てくるかもしれません。顧客に話を聞いてみる、友人・知人に話をしてみて意見をもらうといった動き方も有効です。アイディエーションにおいても新規事業らしく、仮説を立ててスピーディにPDCAを回していくという進め方をおすすめします

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