2023.11.18

クラウドファンディングが失敗して返金になった事例まとめ

クラウドファンディングが失敗して返金になった事例まとめ

クラウドファンディングとは、インターネットを通じて不特定多数の人々から資金を調達し、様々なアイデアをプロジェクト化していくものです。プロジェクトの規模によって徴収する支援金額は異なりますが、いずれも目標金額に達成しない場合、そのお金は提供してくれた支援者のもとに返金され、プロジェクトは中止に終わります。

今回はそんなクラウドファンディングが失敗して返金になった有名な事例を3つほど紹介したいと思います。

返金事例1  Triggertrap Ada

https://www.kickstarter.com/

スマートフォンを使ってハイスピードかつ自由にシャッターを切ることのできるTriggertrap Adaは、世界最大規模を誇るクラウドファンディングサイトのKickstarterを通じて開発されました。

このプロジェクトは£290,386(約4000万円)の支援金を集め、目標金額のおよそ6倍の資金調達に成功を収めました。単純な製品でありながら高性能で画期的なアイデアだったため、多くのユーザーを虜にしたそうです。

ところが、Adaに必要なマイクロプロセッサーの在庫が不十分であり、設計の変更や代替の調達に時間と費用をかける必要が生じるようになり、さらにはチップ変更による外装パーツの変更や、3Dプリンターを使用した試作の繰り返しなども重なったため、最終的に当初の予定額の10倍弱かかる計算となってしまいました。

製作予算をはるかに超えてしまい、1台を99ドル(1万2000円)での製造が、実際には1台350ドル(4万2000円)もかかってしまったため、プロジュクト自体が水の泡状態に陥ってしまったのです。

返金事例2  ヨーロッパ最大の超小型ドローン・ZANO

https://www.kickstarter.com/

スマートフォンと接続し、写真や動画の撮影ができる超小型ドローン・ZANOは、上記のTriggertrap Ada同様、Kickstarterを通じて開発されました。

性能の高さやビジュアルの魅力などの影響から、1万人以上から230万ポンド(約4億2500万円)もの大金を募り、「ヨーロッパ最大の超小型ドローン」のキャッチフレーズのもと注目を集めました。

しかし、完成予定日を間近にして、15,000台あったオーダー数に対し出荷されたのはたった600台のみであり、その完成作すらも操縦がまともに出来ない不備の多いものとなってしまいました。加えて、ZANOを製作した会社は倒産し、現段階では返金の目処が立っておらず、今のところ支援者には完成を待ち望んでいたZANOは愚か、提供したお金も手に出来ていないため、”詐欺行為”同然だと不満の声も多く寄せられています。

Kickstarterの利用規約には「プロジェクトで確約していた内容が実現されなければ、出資者による法的な行動を受けることとなる」と書いているため、将来的にはきちんと支援者のもとに返金されると思われます。

返金事例3  Robot Dragonfly

https://www.indiegogo.com/

2012年、Kickstarterと肩を並ばせるアメリカの大手クラウドファンディングサイト・Indiegogoを通じて、マイクロエアビークル・Robot Dragonflyが開発されました。

名前の通りトンボの形をした小型ロボットであり、空中からの撮影や追跡ができる優れた機能性を構えており、また重さはたった25gという軽さがゆえ、プロジェクト開始後すぐさま多くの出資者が続出しました。3,000人以上の支援者から114万ドルの支援金が募り、日本円にしておよそ1億2600万円の資金調達に成功し、企画は大盛り上がりを辿る一方となったのです。

1億円以上の支援金を募ったにも関わらず、開発は予定通りに進まず、最終的に徴収した資金は底をつく結果となりました。試作の段階でお金を使い果たし失敗に終わったため、プロジェクトを施行した起案者がお金の払い戻しをできるわけもなく、現段階では資金決済会社のPayPalが出資者たちに払い戻しを行う方針で話しが進められています。

まとめ

今回はクラウドファンディングが失敗して返金になった事例まとめについて紹介しました。

3つとも「小型ロボット」と謳った事例でしたが、画期的なテクノロジーを活用したプロジェクトとなると、他と比べて失敗のリスクが増える可能性が増大します。

店舗や通販で購入すれば確実に手に届いたり、在庫切れの場合でも返金の保障はありますが、クラウドファンディングでは今回紹介した事例のようにどちらも叶わないというケースもあるため、まさにクラウドファンディングの”デメリット”と言えるでしょう。

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