市場調査の方法とは?必要となるステップごとにリサーチ手法を徹底解説

新規事業を立ち上げるにあたって、「市場調査」は欠かせません。
事業の方向性を定める重要な役割を果たすフェーズになります。
そこで今回は、市場調査の意味とその方法について解説いたします。
Contents
市場調査とは
ビジネスは、市場とのやりとりによって収益を得ます。
そのため、市場を調査して構造を把握することは、実現可能な収益形態を構築する上で欠かせません。
市場調査が必要になる段階
市場調査が必要となる段階はいくつかあります。
どのような場合に市場調査が有効なのかを見ていきましょう。
課題を見つけたい
顧客の課題を解決する商品やサービスを提供する、というのが企業の基本的な姿勢です。
顧客の課題は事業のモチベーションとなるもので、これを見つけることでやっとスタート地点に立つことができます。
ただし、この段階では市場調査はそれほど役に立たないかもしれません。
悩みを抱えている未来の顧客がいたとしても、それを拾い上げることはとても難しいのです。
何か悩みがありますか、という漠然とした問いを投げかけることになってしまいます。
また、企業の活かしたい強みはそれぞれ違っていますから、企業が得意とする課題はそれぞれが見つけなければなりません。
常にアンテナを張っておいて些細なシグナルから課題を発見する必要があります。
実現可能性を調べたい:ニーズの調査
解決したい課題が見つかったら、それを事業にした時の実現可能性を調べたくなります。
そこで、市場に存在する潜在顧客の調査を行います。
着目するポイントの例は以下の通りです。
- 現在どれくらいの規模なのか
- 将来どれくらい拡大するのか
- どれくらい利用してくれそうなのか
これらを調査してニーズを把握することで、事業が成立しそうであることを確かめることができます。
今はニッチな市場でも成長性があれば、将来における事業の成長も期待できるでしょう。
独自性を見つけたい:競合調査
十分な顧客が存在しそうだということがわかったら、競合他社と業界の情報を調査します。
ライバルの情報を集める中で、他社にはないものが見えてきます。
そこが、新規事業の強みを設定するためのヒントとなります。
調査するポイントの例は以下の通りです。
- 競合他社とその強み
- 業界の特徴
- 業界の動向
- 業界の周辺環境(法規制・文化など)
ニーズの再検証
これらのことを確認した上で独自の製品やサービスを考案した時、それが本当にニーズに適合しているかを調査する必要があります。
それが顧客の課題を解決していることが確認できれば、市場に向けて発表する準備ができたといえます。
市場調査で注意すること
市場調査の中で、企業が提供する価値のヒントを得ることができるでしょう。
しかし、市場調査の中で、顧客の課題の解決方法を「直接」見つけようとしてはいけません。
解決方法を独自の形で提供するのが、企業の価値であるからです。
既存のアイデアを流用するのは、企業の存在価値を捨てていることになります。
課題策定とあわせて、企業自らが慎重に行う必要があるといえます。
市場調査の方法
市場調査には、いくつかの方法があります。
その代表的なものをご紹介します。
既存のデータを用いる方法
最近では、企業や銀行、公的機関等による調査結果が公開されていることがよくあります。
インターネットで検索するだけでも、ほしい情報が得られる可能性があります。
また、書籍でも市場や業界についての情報が得られるでしょう。
他には、有償のことがほとんどですが、データ収集用のツールを活用することも選択肢の1つでしょう。
自分でデータを処理することができるのであれば、SNSの活用も有効であるかもしれません。
- 統計レポート
- 書籍
- 専用ツール
- SNS
自分でデータを集める方法
どこにもデータが存在していなければ、必要に応じて自分で集める必要があります。
主に、顧客となりえる層や対象業界の他企業に対して聞き取りを行うことになるでしょう。
費用はかさみますが、ピンポイントで欲しい情報を手に入れることができます。
- アンケート
- イベント参加
- 企業訪問
まとめ
市場調査について、そして具体的な方法についてイメージが掴めたでしょうか?
市場調査は方針を固めるための重要な情報源となります。
きちんと理解することが、新規事業を成功させるための鍵となるでしょう。
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