EdTechの国内動向|スタディサプリ、すららなど

IT技術がまだ浸透していない領域で、ITやテクノロジーの力を活用して既存産業に今までにない新たな価値や仕組みの総称を「X-Tech」と言います。金融×technologyの「FinTech」、広告×technologyの「AdTech」、人材×technologyの「HRTech」などは聞いたことがあると思います。「EdTech」もその一つで教育(Education)×technologyです。
Contents
EdTechとは?
EducationとTechnologyを掛け合わせた造語です。学習分野などの教育領域にIT技術を用いてイノベーションを起こすサービス、ビジネスやスタートアップ企業などの総称です。EdTechが注目されるよりも前に、似たようなサービスとしてeラーニングがありました。
eラーニングとは、インターネットやデジタルメディアを利用して学生の教育や社会人の堅守を行うサービスを指します。メリットとして、「好きなときに学習できる」「どこでも学習できる」「何度も繰り返して学習できる」などがありました。
その中でEdTechとeラーニングの最も大きな違いは「アダプティブラーニング」です。
EdTechの最大の特徴であるアダプティブラーニングとは、学習者一人ひとりに最適化されたレベル、内容、進捗での学習を実現することです。既存の教育のように「集団で学ぶこと」を前提としておらず、個々の能力や経験の他にも解答や学習ペースを分析して個人にあった学習内容やカリキュラムを構築することが出来ます。このように、IT技術を取り入れることにより「理想の教育」に限りなく近づいていると考えられます。
実際のEdTechのサービス
VR
VRとはVirtual Realityの略称で、仮想現実を指します。VRの最大の特徴は「体験そのもの」を学ぶことが出来る点です。専用機器をつけることで、場所や時間、環境に問わず仮想空間において疑似体験することが出来ます。また、現実であったらいけない場所、出来ない体験をすることが出来ます。歴史的建造物へのバーチャルトリップ、月面着陸や人体の構造把握など現実では不可能な体験、建設機械などの操縦練習、災害や火事などの緊急時の対応体験などがあります。
MOOC(ムーク)
インターネット環境さえあれば、遠方や海外の大学の講義を視聴できる仕組みです。教育格差を是正して誰にでも平等に学ぶ機会を与えるために2008年にアメリカでスタートしました。得られるメリットとしては
- 費用の負担が低い
- 教育の地域格差が解決できる
- 誰でも学ぶことが出来て、生涯学習に貢献できるの3点があります。
LMS
LMSとは学習管理システムのことです。eラーニングにより個々がバラバラに学ぶことが増えました。その中で、個々の進捗や結果を管理することで、効率の良い教材を作ることができ、個々に合わせた教材の提案などが行えるようになります。主に企業研修などで使われることが多いです。
国内で展開中のEdTechサービス
EdTechサービスは幼児から社会人までを対象に幅広く提供されています。
スタディサプリ
リクルートホールディングスの子会社であるリクルートマーケティングパートナーズが運営しているサービスです。小学生、中学生、高校生に向けた自宅学習や受験対策、社会人に向けた英語学習を展開しています。
”世界の果てまで、最高のまなびを届けよう”をコンセプトに、学校内・放課後の学習環境を進化させるツールです。教育環境の格差と、モチベーション格差の解消を目指しています。
月額980円から実力派講師による5教科18科目と21世紀型教育講義動画4万本以上が見放題です。中学校、小学校まで戻って学び直し、基礎を固め直すことができます。まだ習っていない範囲の先取りも可能で、必要な学習をピンポイントで学べます。さらにオンラインだからこそ、いつでもどこでも苦手なところだけを1本約15分の授業で効率的に学ぶことができます。(引用 経済産業省)
すらら
小学校1年生から高校3年生までの国語、算数/数学、英語の学習を、先生役のアニメーションキャラクターと一緒に、一人一人の理解度に合わせて進めることができるアダプティブなe-learning教材です。
すららの5つの特徴は下記の通りです。
- キャラクターによる対話型のレクチャー
- おーダメイドな問題とつまずき診断
- 実際の試験を何度でもシミュレーションできる
- 頑張っている様子をリアルタイムで見られる
- ゲームのように楽しくてライバルがいる
atama+
atama plusが運営する学習塾や予備校に向けたサービスです。
「得意」「苦手」「伸び」「つまずき」「集中状態」などすべてをAIが分析し、その子だけの最短ルートの学びを提供しています。
クラス全員がただ同じ黒板を見る授業では不可能だった、 一人ひとりに寄り添う学習を実現することが出来ます。
まとめ
今後は、教育についての考え方も変わり新たなTechnologyも生まれてくるので可能性は無限大です。その中で個々に対してどれだけ適した形で教育が提供されるかが重要になってくると思います。昨今では、大学に行くことが必ずしも正しいとは言われなくなってきました。その中でいろいろな機会を生み出して選択肢を増やしていくことが求められていくと思います。
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