マンダラート(マンダラチャート)とは?目標達成のための作り方と効果を徹底解説

仕事を進める上で、誰でも目標を設定する場面はあると思います。また目標を達成するために、既存の考え方にとらわれないアイデアが必要になる場合もあるでしょう。
今回は、数多くあるアイデアを発想する方法の中で「マンダラート」をご紹介します。
「マンダラート」はアイデアの発想以外にも思考の整理や目標設定など、幅広く活用可能な万能思考ツールでもあります。
マンダラートとは
「マンダラート」とは、曼荼羅模様に似たマス目にアイデアを書き込んでいくことで、思考の整理や拡大などを図ることができる技法のことを言います。
曼荼羅とは仏教(密教)における世界観を視覚的にあらわした絵画のことで、古代インドを起源とし、日本でも多く製作されています。曼荼羅+アートという造語で「マンダラート」と名づけられました。
紙やパソコンで3×3のマスを作成し、考えるべきメインテーマを中央に書き、それに関連した事柄を周辺に書いていきます。
中央のマスからアイデアをどんどん展開していくことで、さまざまな視点からのアイデアが次々と生まれていきます。
マンダラートの効果
マンダラートを使うメリットは、大きく分けて次の3つです。
- 目標が明確になる
- 目標達成までの具体的なプロセスを可視化できる
- 煩雑になりがちな思考を整理できる
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
- 目標が明確になる
「会社の売上を伸ばしたい」という大きな目的があっても、そのために何が必要なのか、どういった手段を取れば良いのかが分からなければ目的を達成することは出来ません。
マンダラートでは中央に置いた「達成したいこと」を実現するために目標を細分化します。細分化した目標を一つひとつ達成していくことで、最終的に成し遂げたい目的を実現することができるようになるのです。
- 目標達成までの具体的なプロセスを可視化できる
目標達成の道筋を頭の中で考えていても、実際行動してみたら上手くいかなかった経験は誰しもあると思います。
マンダラートでは、頭の中で思考していた目標達成までのプロセスを可視化することができます。目標を可視化すると、第三者に自分の考えを伝えることができるといったメリットが生じます。
- 煩雑になりがちな思考を整理できる
最終的な目的を成し遂げるためのプロセスを考えているうちに、頭の中が煩雑になってしまう場合もあると思います。
「後で考えてみれば非常にシンプルなタスクだったのに、難しく考えすぎて失敗してしまった」「あれこれ考えるうちに何から手を付けていいのか分からなくなってしまった」そんな経験はないでしょうか。
マンダラートのメリットのひとつに「思考整理」があります。目標を明確にし、それらを可視化すると、目的達成への道を見失わずに済むのです。
マンダラートの作り方
マンダラートの基本形は、以下の通りです。中央にあるメインテーマから周囲に派生していくイメージを書き出していきます。
そして、メインテーマの周りに連想した語句を 8 個埋めて、それぞれの語句が小テーマとなった 9 マスを作っていきます。
この要領で最初の 9 マスの周りに 9 マスを並べると、合計 81 マスが作られ、それぞれのマスに入っている語句はすべてメインテーマに関連があるものということになります。
上の図は現在メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手が高校生の時に作成したものになります。
大谷翔平選手はマンダラートを作成する際、なるべく具体的に、また少しだけ高い目標を書き込むようにしたと話しています。ひとつの大きな目標を達成するために必要な要素を細分化し「叶えたいこと」への道筋を確立したと言い換えることもできます。
一度にすべての要素をクリアしていくのは難しいです。しかし、具体性を高めると目標を見失わずに進むことができます。
これがマンダラートの全容で、最終的にこの形を作ることが目標になります。
マンダラートを作成する際のポイント
次に具体的にマンダラートを作成する際のポイントについて見ていきましょう。
作成するときのポイントは次の2つです。
- 「目標」と「目的」の違いを理解しておく
- 「目標を設定する意味」について把握する
マンダラートを作成し、目標に向けたプロセスを明確にすることで、現在の進捗や不足している項目を把握することができます。
- 「目標」と「目的」の違いを理解しておく
まず「目標」と「目的」それぞれの意味を理解する必要があります。
この2つはよく混同してしまいますが、マンダラートの作成では、2つの定義を区別しておく必要があります。
「目標」とは、目的を達成するために必要な「目印」を設定すること
「目的」とは、最終的に到達したいゴール
マンダラートでいうと、「目的」は中央に書くメインテーマにあたり、「目標」はメインテーマから派生したものにあたります。
つまり、「目的」という自分が達成したいメインテーマに到達するために必要なものが「目標」なのです。
- 「目標を設定する意味」について把握する
人がモチベーションを維持するためには、目標設定が非常に重要です。
たとえばTOEICのスコアを取得する際、
「自分のキャリアアップやスキルアップの目標をもって挑戦する」
「目標はないけど周囲に言われたから挑戦する」
2つを比較した際、「目標」がある場合の方が達成する可能性が高いということは想像がつくと思います。
目標を設定しないと、途中で「なぜ取り組んでいるのか」が分からなくなってしまいます。そして、最終的に達成したい「目的」まで到達できずに終わる可能性が高くなります。
まとめ
自分の考えを整理するフレームワークの一つとして今回はマンダラートをご紹介しました。アイデアに詰まったとき、これまでと違う新しい切り口が欲しい時には、マンダラートを実践してみてください。
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