2023.12.20

1on1ミーティングとは?会話内容のフォーマット/テンプレの参考と併せて解説

1on1ミーティングとは?会話内容のフォーマット/テンプレの参考と併せて解説

人事制度における「1on1」というマネジメント手法をご存知でしょうか?

「1on1」は米国・シリコンバレーでも活用されているほか、ヤフー株式会社が2012年から導入した制度としても話題になりました。そこで本記事では、「1on1」の概要についてご説明します。

1on1とは?

「1on1」を日本語に訳すと「1対1」、つまり上司と部下が1対1で向き合う定期的なミーティングを「1on1」、もしくは「1on1ミーティング」と呼びます。

「1on1」では、部下が日々の業務で経験したことを上司と話し合いますが、この話し合いを通して、部下は普段の業務を振り返り、上司は部下に対してフィードバックを与えます。

1on1に期待される効果

1on1で上司と部下が対話することにより、話す側にあたる部下はもちろん、話を聞く側にあたる上司にもメリットがあるようです。

1on1によりもたらされる主な効果を下記の3つにまとめました。

  • 部下の成長促進
  • 信頼関係を深め、コミュニケーションを円滑にする
  • 部下に対する理解度の向上

それぞれについて説明します。

部下の成長促進

部下が業務を振り返る環境を築くことで、これまでの経験を次の業務へと活かす仕組みを作ることができます。

部下は自身の成功体験・失敗体験を振り返る際に、「なぜ成功したのか?」「なぜ失敗したのか?」を考えることになりますが、この過程が、課題や弱み、適性や強みを明らかにします。

課題や弱みが明らかになれば部下は改善へと努力するようになりますし、適性や強みが明らかになれば将来のキャリア開発へとつながるでしょう。

そして1on1の特徴は、面談を「定期的に」行うことです。部下が目標を設定していたのであれば1on1の都度目標達成度をチェックすることができますし、適切なタイミングで適切なアドバイスをすることも可能です。

このように、1on1は部下の成長の手助けとなり得るのです。

信頼関係を深め、コミュニケーションを円滑にする

定期的に対話の機会を設けることで、上司と部下の関係性を向上させることができます。

普段業務上でしか話す機会がないと、上司と部下、お互いに距離感を遠く感じてしまいます。しかし、1on1では一度業務から離れて会話をするので、自然と距離感が近くなり、信頼関係の構築へとつなげることができます。

お互いの信頼関係が構築されれば、意思決定の誤解も減り、業務改善の効果も期待できるかもしれません。

部下に対する理解度の向上

定期的に部下と話すことで、部下や部下の仕事について理解を深めることができ、部下の成長やキャリアビジョンの時間変化にも適時対応しやすくなります

また、部下の話を通して現場の状況も聞くことができるので、同時に現場への理解も深められます。

1on1を実施する際の注意点

1on1はただ部下と楽しく話せば良い、というものではなく、実施する上で主に下記のような6つの注意点があるようです。

  • 目的を共有する
  • 適切な時間・頻度を設定する
  • 最後の5分で振り返りをする
  • 雑談だけにならないようにする
  • アクティブリスニングを心がける
  • メモをとる

こちらもそれぞれについて説明していきます。

目的を共有する

上司側は1on1の目的や効果を知っていても、部下側は1on1の目的を知らないかもしれません。部下が目的を知らないまま1on1を実施しても、部下が緊張して固くなってしまい、思うような効果があげられません。

あらかじめ、「あなたの成長の手助けをしたい」というような1on1を実施する目的を共有することで、部下が積極的に向き合ってくれるようにしましょう。

適切な時間・頻度を設定する

1on1を実施する際は、適切な長さの時間を設定することが必要です。30分~90分/回が一般的なようですが、役職や裁量する仕事量によって話す内容や量に差があるため、部下の状況に応じて時間を設定しましょう。

また、頻度は1、2週間に1度が一般的なようですが、こちらも部下の状況に応じて変更します。1on1を長く続けられるような、お互いに無理のない頻度を設定すると良いでしょう。

部下が話しやすい環境を作る

部下が十分に話せるような環境を作りを行います。先に上司が自身の意見や体験談を話したり、部下の話を遮ったりしてしまうと、部下は自分の意見を話しにくくなってしまいます。

部下の考えを深めるための1on1ですので、その目的を忘れないようにしましょう。

雑談だけにならないようにする

部下が話しやすい雰囲気を作ることは重要ですが、雰囲気作りを意識しすぎて雑談で終わってしまった、ということにならないよう注意しましょう。

上司・部下お互いに忙しい時間の合間を縫って1on1を行っているのですから、部下の成長に役立つような時間にしなければなりません。自分の話が当初の目的から逸脱していないか、自身で都度確認してみましょう。

メモをとる

1on1では、上司と部下、お互いにメモを取ると良いかもしれません。あまりメモに集中し続けると対話が疎かになってしまうので注意が必要ですが、1on1の記録を取ることは、後々1on1を振り返る際に役に立ちます。

また、メモに1on1の内容が記録されていれば、部下の心境に変化にも気づきやすくなります。

最後の5分で振り返りをする

最後の5分で、1on1の振り返りを行います。1on1で話した内容をまとめるだけでなく、1on1自体の感想や課題について、お互いに確認します。下記は確認する内容の例になります。

  • 今日話したこと
  • 話をしてみて感じたこと
  • 日時設定について
  • 次回話したいテーマについて

1on1は必ず上手くいくというものではありませんし、特に初めて1on1を行った場合は反省点が多く挙げられるかもしれません。次回以降より良い1on1が行えるように、振り返りを通して、今回の経験を活かせるようにしましょう。

1on1で話す内容とは?

1on1では部下に自由に話してもらう、ということが重要です。そのため、話す内容に特に決まりはありませんが、下記のような基本フォーマットを事前に用意しておくと、1on1が進めやすくなるかもしれません。

  • 仕事でうまくいったこと・困っていること
  • 仕事での成功や失敗から得たこと
  • 仕事で感じたこと
  • サポートしてほしいこと
  • 会社について気になっていること
  • 挑戦してみたい仕事
  • 悩み・相談

そして、部下が話した内容について「なぜそう考えたのか?」「なぜそう思うのか?」など質問を投げかけてみます。質問を重ねることで、各項目でさらに掘り下げた話ができるようになります。

まとめ -人材育成に役立つ1on1-

1on1は、人材育成に効果的な手法として注目されています。一見普通の個人面談のようですが、上で紹介したように幾つか注意点があり、これらを意識することでより大きい効果が得られるかもしれません。

ぜひ本記事を参考に、導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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