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2018.10.3

何度聞いても理解できない「デザイン思考」の本質とは?

説明が難しいデザイン思考

「デザイン思考」とは、アップルのマウスなど画期的なプロダクトで脚光を浴びる
デザインコンサルティング会社のIDEOのCEOティム・ブラウンがその有用性を提唱したことで2000年代から世界中で認知されるようになりました。

近年、日本でも度々本やメディアで紹介されることが多くなってきましたが、
デザイン思考が具体的にどういった思考なのかをイメージできる人は少ないのではないかと思います。

理由としては「デザイン」というワードが世界中でも認識されているワードであり、
芸術、美術的なものからファッション、建築、Webデザインなど各分野において様々な意味があり、それぞれの分野のエキスパートにとって「デザインとは?」といった質問に簡単に答えられないほど奥が深く、一つの答えがないものであるからだと思います。

自分はエンジニアとしてこれまで多くのサービスやアプリ開発を行ってきましたが、
チームやクライアントと話し合いながらプロダクトを開発している中で、「デザイン思考」の前提となる考え方が何を指しているのか、今までの開発と何が違うのかといった不明点が解消されてきました。

今回はデザイン思考の中の一つの要素である「共感」というプロセスから、デザイン思考が従来の分析的な思考と何が違うのか?ということを解説したいと思います。

デザイン思考とは?

アメリカのハーバード大学デザイン研究所(The Harvard Graduate School of Design(GSD))のハッソ・プラットナー教授が提唱した『デザイン思考の5段階』によると、デザイン思考は以下の5 つの順序で実現されております。

①共感(Emphatise)
②定義(Define)
③創造(Ideate)
④プロトタイプ(Prototype)
⑤検証の順序(Test)

(それぞれ項目の詳細な解説については、こちらを参照ください)
https://relic.co.jp/battery/articles/9193

従来の分析はアンケートや市場調査による定量的な調査が一般的でした。
網羅的にユーザーのニーズをヒアリングすることで、誰にとっても不便のないデザインにすることを目指してきました。

しかし、定量的な調査だけで本当に使い勝手のよいデザインが生まれるのでしょうか?
私はそれだけでは不十分だと考えております。

理由は、日々多くのサービスが生まれてきている中でユーザーのニーズは多様化しており、
その場のアンケートやインタビュー等の統計的な数値から内なるニーズを探すことは難しくなってきているからです。
またインタビュー結果に出て来る内容は1つ1つは正しい指摘が多く、今すぐにでも取り込むべき機能であることが多いのですが、全てのインタビュー内容を取り込むと機能が複雑で操作しにくいサービスとなるケースがあります。

デザイン思考ではそのような定量的な判断だけでサービス設計するのではなく、
「共感」というプロセスを通じてインタビューだけでは聞くことができなかったユーザー本来の見えていないニーズを探ろうとします。
私はこの「共感」というプロセスこそ「デザイン思考」を説明する上で重要になる独自のアプローチだと考えております。

内なるニーズを健在化させる「共感」とは?

さきほどご紹介した『デザイン思考の5段階』によると「共感」とは以下のように紹介されております。

共感(Empathize)
イノベーションを起こすためには、まずユーザーを理解し、彼らの生活に関心を持たなければなりません。ユーザーがどのように行動するのか、身体的および感情的なニーズは何か、世界をどのように考えているのかなど、彼らにとって有意義なものとは何かを理解する必要があります。

つまり、製品開発を行うサービス提供者がターゲットユーザーが考えている考えや悩みを知ることが「共感」と言えるでしょう。
そのためにデザイナーはその人に直接会って、使い勝手や言動を観察して、洞察を得ること、観察を通じて「自分の思い込み」「想定外の言動」を発見し、デザインにつなげてゆくことを実践します。時にはユーザーと同じ場所や環境に自らをおいて物事を考えます。

ユーザーに共感することを通して、彼らが将来的に何を欲しいと思うのか本人でも気づいていない内なるニーズを探り、それをベースに製品開発の意思決定をサポートします。
ときには数値以上に共感から得た洞察を製品に取り込むことがあります。

デザイン思考のはじまりは「共感」にある

デザイン思考といったアプローチから製品開発に取り組む場合、
ペルソナからカスタマージャーニーを作成し、プロトタイプを作ってインタビューをする..
といった手法やツールに焦点が当てられがちですが、

もっと根本的なところでその製品を使ってくれる人間のことを考えて設計ができるかという出発点があります。
要はユーザー視点になって徹底的に考える、というとてもシンプルなことです。
私はこの、「徹底的に考える」方法として「共感」が入り口になっているのがデザイン思考のポイントであり、従来の分析的な思考とは異なる点であると考えます。

ユーザーの市場調査や過去のデータといった客観的なデータからニーズを顕在させることも重要ですが、それでも見えていない内なるニーズに応えるために、デザインする人自身の感情や個人的な経験を積極的に使って特定の相手に共感することで生まれるサービスは、
どこか不十分で人によっては使いづらいところもある反面、ターゲットとコンセプトがしっかりとしていることで一定のファンが定着してくれることが多く、結果として長年に渡って多くの人に使ってもらえるサービスになり得る可能性が高いと思います。

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