2023.12.2

チームの生産性向上や業務効率化に寄与するのは心理的安全性か?

チームの生産性向上や業務効率化に寄与するのは心理的安全性か?

「心理的安全性」という言葉を耳にしたことはある方も多いのではないでしょうか?「心理的安全性」の確保は生産性の高いチーム作りの鍵になると言われ、注目を集めています。今回はその「心理的安全性」の概要や、生産性との関連性についてご紹介します。

チームの生産性向上につながる「心理的安全性」とは?

「心理的安全性」とは、サイコロジカル・セーフティ(psychological safety)という英語を和訳した心理学用語で、チームのメンバーが他者の目を気にせずに思ったことを発言できる、リラックスした状態で参加できる環境や雰囲気のことを指します。

米国のGoogle社が2012年から約4年間実施した大規模労働改革プロジェクトの結果報告において、この「心理的安全性」がチームの生産性向上に最も重要であると報告されたことから、注目を集めました。

心理的安全性と生産性の関連性とは?

「Thinkers50(世界で最も影響力の高いビジネス思想家50人)」に何度も選出されているハーバードビジネススクール教授のエイミー・C・エドモンドソン教授は、スピーチフォーラム「TED」において心理的安全性と生産性の関係性について言及しています。

エドモンドソン教授が心理的安全性の重要性に気づいたのは、専門治療を行う病院における医療過誤の頻度の調査に参加したときでした。

エドモンドソン教授は調査当初「良いチームは医療過誤の報告数が少ない」と予想していましたが、調査の結果、当初の予想とは逆の「良いチームほど医療過誤の報告数が多い」ということが判明したのです。

その後エドモンドソン教授は、研究目的を知らされていない研究アシスタントを病院のチームに送り込み、さらにチームのことを詳しくチェックするように指示を出しました。そして、研究アシスタントが「開かれた雰囲気」という基準で8つの医療チームを評価してもらったところ、ほぼ医療過誤の報告数と「開かれた雰囲気」の値が比例していたのです。

つまり、「開かれた雰囲気」のあるチームでは起きた失敗が多く報告され、現状の改善に向けて話し合いが行われていました。この研究結果により、失敗を報告できる状況、つまり心理的安全性が確保されている状況が生産性の向上に繋がるということが明らかになりました。

心理的安全性を高める方法

それでは、どのようにして心理的安全性を高めれば良いのでしょうか?心理的安全性を高めるための施策を3つご紹介します。

メンバーの力が必要であることを示す

仕事をしていると、誰しも「わからないこと」や「不確実なこと」に直面することがあるでしょう。このような場面に直面した場合、チーム内でアイデアを出し合い互いに助け合うことが必要になります。このように困ったときに助け合うのがチームの本来のあるべき姿である、ということをメンバーに理解してもらうことで、メンバーの意見の必要性を示すことができ、メンバーも意見を言いやすくなります。

失敗することを認める

メンバーは、失敗すると責められるのではないかと考え失敗を恐れてしまいます。そのため、人は誰しも失敗をするということや、失敗は学習の機会であるということなどを伝えることで、部下が失敗したことを素直に認め、上司に伝えられる雰囲気を作ることができます。このような雰囲気作りができれば、チームのメンバーはより安心して上司に報告ができるようになります。

1on1ミーティングを行う

「1on1ミーティング」とは、上司と部下が1対1で向き合う定期的なミーティングのことを指します。「1on1ミーティング」では、部下との会話を通して、部下の価値観や育ってきた環境について理解を深めることができます。また、この「1on1ミーティング」で「なぜそう考えるのか?」というような思考を促す質問を部下にぶつけることによって、部下が素直に自分の意見を言える環境を構築することも可能です。

※「1on1ミーティング」につきましては、下記の記事で詳しく解説しております。ぜひこちらも合わせてご参照ください。

【チームビルディング】部下の成長を促す1on1とは?

まとめ -生産性の向上へ-

今回は心理的安全性についてご紹介しました。心理的安全性を高めることは生産性の向上へとつながるほか、チームのメンバーが働きやすい環境を作る上でも欠かせない要素となるでしょう。

チームのパフォーマンスを向上させるためにも、心理的安全性が高いチーム作りを目指してみてはいかがでしょうか。

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