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2018.11.8

漁業を支えるイノベーション事例

漁業を支えるイノベーション事例

昨年度、平成29年(2017年)の漁業・養殖業の生産量は430万4,000tで、前年度と比べ約1.3%減となり、漁獲量は過去最低となりました。ここ数年の間不漁環境が続いており、サンマやスルメイカ、ホッケ、ウナギ、クロマグロなど、資源量の減少が理由に挙げられています。

そんな漁獲量減少に直面した漁業界を盛り上げるべく、日本の漁業を支える新たなイノベーションが話題となっています。一体どのようなものがあるのでしょうか。早速見ていきましょう。

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UMITRON

画像出典:UMITRON|UMITRON 公式サイト

テクノロジーの活用を通じて水産養殖の課題解決を目指している「UMITRON」は、今年の6月21日、第三者割当増資を受け、約9.2億円の資金調達に成功したことを明らかにしました。

2016年に設立されたUMITRONは、IoTやAIをはじめとした新技術を用い、”コンピュータが魚を育てる社会”を実現しています。昨年6月に、第一弾プロジェクトとして「ウミガーデン」をリリース。ウミガーデンは、いけすの中を常時モニタリングすることができ、遠隔操作によって餌やりを行えます。これにより魚群データ解析を用いた給餌コストの最適化を可能にしています。

現在はシンガポールに本社を、日本に開発本部を構えており、IoTやAIを使った持続的な水産養殖および生産環境の構築に励んでいます。将来的には世界中の養殖ノウハウを集めたコンピュータモデルを開発し、水産資源の安全性や安定した供給が可能な社会を目指す予定だそうです。

フィッシャーマンジャパン

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画像出典:フィッシャーマンジャパン|フィッシャーマンジャパン 公式サイト

一般社団法人「フィッシャーマンジャパン」。宮城県石巻市で2014年7月に発足した若者中心の団体であり、水産業界のトップランナーになることを理念に掲げ、水産業界が直面している後継者不足に真っ向から取り組み、未来の世代が憧れる水産業界の形を目指しているようです。

農林水産省の資料によると、漁業労働人口はここ10年ほどでかなり減っていて、2008年の漁業就業者数が22.2万人だったのに対し、2017年は15.3万人という結果に。漁師の仕事に対して3K(きつい・汚い・危険)のイメージを抱いている若者は多く、漁業界からますます人が離れていってしまっています。

そうしたマイナスイメージを払拭するべく、立ち上がったのがフィッシャーマンジャパンです。現在主に4つのプロジェクトを実施しており、①新世代のフィッシャーマンを増やし、未来へ向かってこの国の水産業を変えていく「TRITON PROJECT」、②直営している活気に満ちた漁師居酒屋「宮城漁師酒場 魚谷屋」、③海から顧客まで一気通貫でつなぐ次世代の流通モデルを作り、品質、情報、そして想いを提供する「FISHERMAN JAPAN MARKETING」、④漁師に仕事を依頼できるサイト「海のヒットマン」を手がけています。

衰退しつつある漁業界を大きく変える存在となり得るフィッシャーマンジャパン。彼らのチャレンジ精神あふれるイノベーションによって、水産業の明るい未来に期待できるでしょう。

クラウド漁業

「クラウド漁業」の画像検索結果

画像出典:クラウド漁業|クラウド漁業 公式サイト

サバ専門外食チェーン「SABAR」を運営する株式会社SABAR、株式会社鯖やから成り立つグループなどを率いる右田孝宣氏。彼が代表を務める「株式会社クラウド漁業」は、世界初の養殖魚飼料の開発、もうひとつのクラウドを活用したIoTによる漁業技術の革新に挑戦中です。

クラウド漁業は今年の1月、国内初の株式投資型クラウドファンディングサイト「FUNDIINO」を通じて、サバの生産量復活を目的に『最先端技術で漁業に革命を!IoT × ドローン養殖「クラウド漁業」』というプロジェクトを実行。同プロジェクトでは213名の支援者から、およそ3,800万円もの巨額な資金調達に成功しています。

クラウド漁業は下記の5つの取り組みを通じて、漁業の復活と養殖の普及を行っています。

  1.  IoT&最先端のロボット技術(ドローン船)によって養殖の効率化・自動化を実現
  2. 酒粕と、離島・沿岸地域の未利用魚とで、低価格で高機能な養殖魚の餌を創造
  3. 養殖魚種を混合することにより低コスト化と高付加価値を両立する「天然養殖」を実現
  4. ①~③を統合させた革新的な養殖育成モデルを実現し、離島を中心に普及
  5. 「SABAR」と、クラウド漁業が今後行う、新業態の飲食店によって確かな出口(消費)を創出・確保

日本の漁業の復活と、これまでにない養殖のあり方を実現していくクラウド漁業。水産増養殖技術の研究開発・事業化などに勤しみ、将来の日本漁業界を一新する礎となってくれることに期待が寄せられています。

まとめ~漁業界の未来に向けて~

いかがでしたでしょうか。今回は「漁業を支えるイノベーション事例」について解説しました。

IoTやAIを用いた新しい水産養殖、水産業界における深刻な後継者不足の解決、水産増養殖技術の研究開発など、漁業界におけるあらゆるイノベーションが実践されています。資源量の減少により過去最低の漁業量となった昨年。今後イノベーションを通じてさまざまな角度から日本の漁業界が盛り上がっていくことに期待が膨らみます。

参考資料

日本だけが漁獲量減少、ノルウェー漁業を見習うべき理由|ダイヤモンドオンライン

水産養殖×テクノロジーで食糧問題を解決——元JAXA研究員がつくる一次産業の未来|PR Table

漁業労働力に関する統計|農林水産省

若き漁師たちが起こしたイノベーション! 次世代が憧れる水産業を目指す「フィッシャーマンジャパン」とは|キャリアコンパス

小浜市・クラウド漁業・KDDI、IoTを漁業に活用した「「鯖、復活」養殖効率化プロジェクト」を開始|KDDI

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