2023.12.2

新規事業担当者が抱える課題とは?事業立ち上げの問題点と解決策を徹底解説

新規事業担当者が抱える課題とは?事業立ち上げの問題点と解決策を徹底解説

消費者ニーズの移り変わりが激しく、市場変化が著しい昨今、あらゆる企業が新規事業開発に取り組んでいます。そんな中、新規事業をどのように立ち上げれば良いのかと考えている方も多いようです。今回は、そんな新規事業を立ち上げる際に、新規事業担当者が抱えがちな課題や悩み、それらに対応するための解決策を紹介していきます。

新規事業開発は「良いアイデアがでない不安」との戦い

下の図は、野村総合研究所が発表した、新規事業提案制度・社内ベンチャー制度の課題についての調査資料です。このデータでは実に58.2%もの人が「有望なアイデアが少ない」と回答していることが確認できます。

新規事業開発担当の6割が「良いアイデアがでなくて不安」と回答している

確かに、「これなら絶対に大丈夫」というような素晴らしいアイデアが発想できればどんなに安心できることでしょう。しかし現実はうまくいきません。

出口の見えない議論で疲弊しないように、当記事では「時間が無駄にならない」「結果の出せる」新規事業のアイデアの出し方について紹介していきます。

「アイデア」の本質は「ニーズ」

ブレインストーミングやマインドマップなど、世の中にはアイデア出しのためのフレームワークが数多存在します。

ですが、これらはあくまで「方法論」に過ぎず、実際に使いこなすには、アイデアの質を決定づけている本質的要素を理解する必要があります。それが本章で紹介する「ニーズ」です。

なぜなら、商売の本質もまた顧客の「ニーズ」から始まるからです。
売り方や見せ方がどれほど巧みでも、そもそも欲しくないものは買いません。

逆に、一度強烈に「欲しい!」と思ってしまったものに対しては、多少値が張っても買ってしまうことがあります。
購入後に振り返って考えると不合理な意思決定だったなと感じた経験が皆さまもあるのではないかと思います。

「欲しい!」と言う感情には、人間の理性は抗えないのです。

良いアイデアを出したいのなら、ニーズの「強弱」を理解するべき

さらに、「ニーズ」には強弱が存在します。この「強弱」を理解することがとても大事です。
「欲しい」の中にも「喉から手が出るほど欲しい」と「どちらかといえば欲しい」があるということです。

新規事業開発の命運は、顧客の強い「ニーズ」が発生している領域を探し出せたかどうかでほとんど決まるといっても過言ではありません。

強いニーズが発生していない商材の場合、マーケティングや売り方を工夫し後付けで価値を向上させ、顧客の購入意思を促すことはほとんど不可能です。

腐敗した食材がいかに巧みに調理され豪勢に盛り付けられていようとも食欲が湧かないのと同じように、欲しいと思っていない商品をどれほどうまく販促されようとも買う気は起こらないのです。

アイデアの骨格となるのは顧客の「ニーズ」の理解であり、「アイデア」の質を決定づけるのは「ニーズ」の強さです。

例えば「Googleカレンダー」は、今や「それがない生活は考えられない」と考える人がいるほど市民権を得たプロダクトです。

筆者も最早アナログの手帳を使っていた時代に戻ることはできません。
初めて「Googleカレンダー」に触ったときに、すぐに「欲しい!」という強い気持ちを抱きました。「Googleカレンダー」は、筆者がアナログ手帳に抱くほとんど全ての不満を解消してくれる「痒い所に他が届く」プロダクトでした。同じ体験をした方が大勢いらっしゃると思います。また、私が「Googleカレンダー」を使うまでの意思決定にあたって、一切の営業行為は受けていません。

繰り返しになりますが、顧客が商品の購入意思決定を下す最大の要因は「営業活動の結果」ではなく、それが「欲しかったから」です。

多くのお客様に使っていただけるプロダクトやサービスを生み出すには、販促活動を思案するよりも、顧客の「ニーズ」について深く考えることが重要です。

現在着手している事業アイデアに不安があるならば、それが顧客の強いニーズを起点としたアイデアになっているか確認すると良いでしょう。

そうでない場合は、売り方や見せ方を考えるのをやめ、顧客の「ニーズ」にとことん向き合うことをお勧めします。

ポイントは顧客の「観察」

最後に、「ニーズ」からアイデアを探るアプローチの前では過度なブレストは全く不要です。有望なアイデアがでない場合は机上の議論をやめて、顧客の「観察」に立ち返ることをお勧めします。
現場に出向き彼らの「ニーズ」を探すことには、机上の分析のみではわからない意外な発見があるかもしれません。

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