2024.3.13

ボトムアップ型新規事業開発の成功事例を企業名と共に解説

ボトムアップ型新規事業開発の成功事例を企業名と共に解説

新規事業を100%成功させる手段は存在しません。しかし、新規事業を成功へと導くための手法を活用すれば、失敗確率を下げることは十分に実現可能です。

ボトムアップ型新規事業開発とは

ボトムアップ型新規事業開発とは、ボトム(一般社員等)が新規事業プログラム制度などを通じて事業を発案し、上層部であるトップ/ミドル(経営層)が評価しながら事業開発を進めていく手法です。トップ/ミドル(経営層)よりもボトムの発案者(一般社員)の数が物理的に多いため、多くの事業アイデアを生み出すことが可能です。

しかし、最終的意思決定者であるトップと発案者のボトムの距離が遠いため、コミュニケーションの問題や評価軸の不透明性など、多くの課題があります。これらの課題を解決するため、昨今新規事業プログラムの運営事務局の重要性が高まっています。

それでは、ボトムアップ型の新規事業開発の成功事例について4つ紹介していきます。

三菱商事株式会社_ボトムアップ型事例①

女性をターゲットとする、食べるスープをコンセプトにしたスープ専門店「Soup Stock Tokyo」を展開しています。

漠然と小売や食といった自分で実感できる世界に身を置きたいと感じていた遠山氏が、「1998年、スープのある1日」と題した22ページの物語形式の企画書を自ら作成し、事業を立ち上げました。

自らの想いや興味ある領域において主体的に行動を起こしたこと、三菱商事内の社内ベンチャーシステムという機会が存在したこと、が成功した主要因でしょう。

リクルートホールディングス株式会社_ボトムアップ型事例②

受験生をターゲットとする、オンライン学習アプリ「受験サプリ(現:スタディサプリ)」をリリースしました。

地域差や所得差による高校生の教育格差という大きな課題に目を向け、有名予備校講師が出演する授業動画を手軽に、予備校よりも安く提供したため、市場に受け入れられることができました。

三菱商事株式会社と同様に新規事業提案制度「Ring」という機会があったからこそ、リリースされたサービスと言えるでしょう。この制度は、アイデア募集から出口戦略までがHPで明確に示されており、社員が安心感を持って新規事業に取り組むことができることが良い点です。

スリーエム ジャパン株式会社_ボトムアップ型事例③

「執務時間の15%を自分の好きな業務に使ってもよい」という15%カルチャーにより、自律性の高い社員が新規事業に取り組みやすい環境を整備しています。

また「15%の時間に何をしているかを上司が知ってはならない」というユニークなルールを設けています。なぜなら経験豊かな上司が知れば、あれこれ指図したくなるもの。だから、上司はあえて「知るべきではない」と同社代表取締役 副社長執行役員の昆 政彦氏は言っています。

株式会社ミスミ_ボトムアップ型事例④

創業社長が新規事業立ち上げのプロを育てるという方針を持ち、現場社員からアイデアを募り、数々の新規事業を創出しました。中でも動物病院向けのカタログ通販事業は6人のメンバーで6年間かけて年商20億円の事業となりました。

新規事業の難しさや、新規事業のプロを育てることの重要性を理解していた経営者の下、ボトムアップでアイデアを出し、チャレンジしやすい土壌が整っていることが成功要因といえるでしょう。

まとめ

さて、今回は「ボトムアップ型新規事業開発の成功事例4選」について解説しました。

新規事業を100%成功させる手段は存在しませんが、失敗確率を下げることが可能です。しかし新規事業を成功させる方法もまた、さまざまです。失敗を恐れず、組織としてチャレンジしていく姿勢こそが成功への近道であると言えるでしょう。新規事業立ち上げのプロセスやフレームワークを知りたい方は下記の記事で紹介しているので是非ご一読ください。

新規事業立ち上げで役立つフレームワークと評価方法

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