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2021.4.6

社内ベンチャーの新潮流、「客員起業家制度(EIR)」とは何か

社内ベンチャーの新潮流、「客員起業家制度(EIR)」とは何か

「新規事業を創出したい」「新規事業が生まれる仕組みを作りたい」と考えている企業や担当者は多いのではないでしょうか?
「社内ベンチャー」や「社内起業家」は知られているところですが、新たに注目が集まっている仕組みが、「客員起業家制度(Entrepreneurs In Residence)」です。
本記事では、客員起業家制度とは何か、客員起業家制度のメリット、事例を紹介していきます。

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客員起業家制度とは何か

まずは、客員起業家制度の定義や、その起源について確認していきましょう。

客員起業家制度の定義

客員起業家制度(Entrepreneurs In Residence)とは、「起業家が特定の企業に参画し、企業から給料をもらいながら起業準備や新規事業の立ち上げを行う仕組み」のことを指します。「社内に起業家を招く」ということがポイントで、実際に社員や業務委託の形で籍を置いていただきます。

客員起業家の起源

日本では聞き慣れない客員起業家制度(Entrepreneurs In Residence)ですが、もともとはシリコンバレーで始まりました。
ベンチャーキャピタルが、次の投資対象になるベンチャーを作ってもらうために、優秀な人材に基本給を保証しはじめたことで、この仕組みが生まれました。

客員起業家制度のメリット
客員起業家が制度(仕組み)として成立するのには、それに値するだけの理由があります。
企業にとって、起業家にとってどんなメリットがあるのか抑えておきましょう。

(1)企業としてのメリット
①新たな収益チャネルの開発
企業内で新規事業を創出する「社内ベンチャー」の主な目的でもありますが、大企業等では、既存事業が成熟し切っており、オペレーション化していることが多々あります。
会社の土台を盤石なものにするため、社内にポジティブな風を吹かせるために求められるのが「新たな収益チャネルの開発」であり、客員起業家はその担い手として期待できます。

②社内起業家(イントラプレナー)に対する優位性
新規事業の創出を目指すにあたり、リクルートやサイバーエージェントに代表される「新規事業提案制度」や、社内起業家(イントラプレナー)というあり方が流行していますが、客員起業家制度にはこれを上回るメリットもあります。

・社内起業家は、人材を社内から登用するため人材育成にもつながるというメリットがありますが、新規事業に関わる経験に乏しいあまり、質の高い提案は出ずらく、事業成功の確度も低くなりがちです。
→客員起業家制度では社外から起業家を招くため、優秀な人材や新規事業創出の経験が豊富な人材の力を借りて、確度の高い事業創出が可能となります。

・社内起業家の場合、既存事業については熟知していますが、既存事業外に対する知見が少ないため、新規事業の発想に制約がかかってしまいます。
→客員起業家制度では社外から起業家を招くため、客員起業家によるイノベーティブなアイデアや専門性を活かした提案、事業創出が可能となります。

(2)起業家としてのメリット
①生活保障によるリスク軽減
起業家が事業を立ち上げるにあたって、最大の障壁となるのは経済的な負担です。安定的な生活の基盤がなければ、副業や資金集めを余儀なくされ、集中して事業に取り組むことができません。
客員起業家制度は、起業家にとって「生活保障」の機能を果たします。

②企業のリソース活用
起業家のアイデアを実現させる上で、企業が有する知見や専門性を活用することができます。
また事業を立ち上げようとする起業家は、社会や見込み顧客に対する信用に乏しい場合がほとんどです。企業の看板があることで社会的信用や販路が得られ、事業創出・成長を有利に進めることができます。

客員起業家制度の事例

アメリカでは、ハーバード・ビジネス・スクールのようにビジネススクールが提供していたり、ベンチャーキャピタルが提供している事例がありますが、近年は国内でも客員起業家制度を導入する事例が見られます。

日本における事例

(1)株式会社ブロックチェーンハブ

2017年2月に日本初のブロックチェーン専門の創業支援拠点を設置。
2019年10月には客員起業家制度を導入し、一貫して起業家の創業支援に取り組んでいる。インキュベーションセンターへの入居制度と併せて、説明会を開催している。
参考:https://www.blockchainhub.co.jp/biz-incubation/

(2)三菱東京UFJ銀行、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

国内の先端技術シーズをもとに、グローバルな次世代産業をリードする人材を支援することを目的としたプログラム「M-EIR(MUFG Entrepreneurship in Residence)」を実施。
選考された人材は、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社で2年間有期雇用される。ベンチャー支援業務への従事などを通じて、CEOに必要な経験や専門的な知見を深めるとともに、米国のプログラムへ挑戦する機会が得られる。
参考:https://www.murc.jp/publicity/news_release/news_release_171110/

まとめ

客員起業家制度は、社内ベンチャーの有効な選択肢となり得ます。
今回ご紹介した内容を参考にしていただき、必要に応じて、社内の環境・方向性と照らしあわせ、オリジナルの客員起業家制度を作られることをおすすめします。

参考文献

・【スライド】Entrepreneur In Residence(客員起業家)制度とは?
https://media.gob-ip.net/2019/12/02/slide-eir/

・“安全なスタートアップ環境”をつくるEIR(客員起業家制度)とは?
https://media.gob-ip.net/2018/12/18/about-entrepreneur-in-residence/

・【客員起業家】Entrepreneurs-In-Residence(アントレプレナー・イン・レジデンス)とは何か?
https://lindablog.net/entry/entrepreneurs-in-residence

 

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