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2021.6.30

破壊的イノベーションとは何か?イノベーションを起こす方法までご紹介

破壊的イノベーションとは何か?イノベーションを起こす方法までご紹介

新規事業のアイデアを創出する際、どのような方針で市場を狙っていくのかという検討はとても重要です。飽和状態にある市場に変革をもたらすイノベーションとは何か、本記事では業界構造を劇的に変化させるイノベーションモデル「破壊的イノベーション」についてご紹介します。

破壊的イノベーションとは

破壊的イノベーションとは、1997年にハーバード・ビジネススクールの教授であった故クレイトン・クリステンセン氏の著書『イノベーションのジレンマ』で提唱された概念で、既存事業のルールを破壊し、業界構造を劇的に変化させるイノベーションのことを指します。

より丁寧に説明すると、現行の市場競争の秩序を根底から破壊し、既存企業のシェアが大幅に低下するほどの影響を与える革新的なイノベーションという概念になります。

この破壊的イノベーションは、性能を向上させる「持続的イノベーション」とは対局にある概念で、大企業や優良企業ほど見落としやすいとされています。

理由は大きく2つあります。ひとつは、特定事業のシェアが伸びると、ステークホルダーや消費者から信頼が集まっていくため既存事業の関係者の動向を重視するようになります。そのため新しい事業へのリソースの投下が難しくなることが挙げられます。
もうひとつは、市場が成熟するにつれ提供する商品やサービスの性能が消費者の期待を上回るようになり、複雑で高価格帯の製品が多くなってしまうことから、顧客が過剰満足状態になってしまうことです。
消費者のニーズを捉えることができず、破壊的イノベーションを引き起こせる企業にシェアを奪われる事態が発生します。

破壊的イノベーションの種類

破壊的イノベーションは2つの種類に大別できます。

ローエンド型破壊的イノベーション

ローエンド型破壊的イノベーションとは、持続的イノベーションによって高価で複雑な商品が占める飽和気味の市場に、低価格かつ使い勝手の良い革新的製品やサービスを投入するイノベーションモデルです。

消費者に受け入れられると既存市場のローエンド層を獲得でき、徐々にミドルレンジ・ハイエンド層のシェアを奪還してくことが可能となります。

例えば、航空業界において低価格な飛行を可能にしたLCCサービスなどがこの分類に当てはまります。

新市場型破壊的イノベーション

新市場型破壊的イノベーションは、圧倒的な技術革新により生み出された製品やサービスが既存市場に参入、または新しい市場を創出するタイプのイノベーションモデルです。

このイノベーションは全く新しい価値観や技術をもとに創出される多いため、競合する企業が存在しないブルーオーシャン領域を開拓する可能性が高くなります商品やサービスを形作る新しい価値観が消費者に受容され、普及していけば、多くのシェアを獲得していくことができるでしょう。

既存市場にも大きな影響を与えるため、マーケットライフサイクルが短縮するのも特徴です。

例えば、Apple社のiphoneの開発・参入によって、日本の大手携帯メーカーが何社も撤退したこともこの分類に当てはまります。

なぜ破壊的イノベーションが必要なのか

企業を存続させるのに事業の拡大は必要不可欠な中、日本では既存事業を成長させる持続的イノベーションが多く採用されていました。

しかし、持続的イノベーションを続けると顧客が求めていない機能を搭載することで、商品の単価が上がるだけでなく、過剰満足状態を引き起こしてしまいます。
破壊的イノベーションは、供給過多による顧客の喪失を避け、新たな市場を開拓するために有用です。

また、新たな価値観をもとに既存事業で培ってきた技術や知見を別の市場で活かす、または全くの0から新規事業を作り上げることで生まれるイノベーションは、自社・市場の双方ににより大きな影響をもたらします。

破壊的イノベーションを起こす方法

・ローエンド型破壊的イノベーション
付加価値付与による顧客の満足度に限界が生じている、つまりこれ以上顧客満足度が向上しない「過満足状態」に到達している分野や顧客層
を探します。

現状満足しているものの、「安価であること」と「必要十分な機能」を望むローエンド層の顧客に対して、現状より低価格かつコア機能のみ搭載した商品やサービスを提供することで、既存企業からシェアを獲得して破壊的イノベーションを起こすことが可能となります。

・新市場型破壊的イノベーション
新市場型破壊的イノベーションを起こすには、無消費(ノンコンサンプション)という考え方が重要です。
無消費とは、スキル、資力、時間、アクセスなど主に4つの制約によって消費が行われていない状況を指します。

これらの制約を解消する手段を構築できれば、新たな消費が生まれ、市場を開拓することができます。
売り上げや利益に早期に繋がりにくいため、大企業や優良企業では見落としやすい傾向にありますが、業界構造を変え、新たなシェアを狙うには新市場型破壊的イノベーションを起こす方法を検討することが大切です。

破壊的イノベーションの事例

Airbnb Japan

(出典:Airbnb<https://www.airbnb.jp/>)

ホテルより身近な宿泊施設や、ユニークな環境を提供するコミュニティー・マーケットプレイスのAirbnbは、主に「民泊」という概念で宿泊業界に破壊的イノベーションをもたらしました。
一定のクオリティの宿泊施設をリーズナブルに利用できるこのサービスは、ホテル業界に破壊的な影響を与え、大きなシェアを獲得しています。

ラクスル

(出典:ラクスル「サービス」<https://corp.raksul.com/services/raksul/>)

印刷工場を持たない印刷サービスのラクスルは、稼働していない印刷機(遊休資産)を有する印刷所と提携することによって、高品質な印刷物を低単価で提供するサービスを展開し、破壊的イノベーションをもたらしました。
遊休資産のシェアという新たな価値観は、価格やスピード、サービスの展開の仕方等様々な面で既存の印刷業界に大きな影響を与えています。

まとめ

消費者に新しい価値観を提供する破壊的イノベーションは、消費者の本当に求めている機能や要件、解決できていない障壁があるために消費されていない分野を深掘りすることで生み出されます。
無消費や過満足状態を分析し、飽和している市場を突破する新規事業案、破壊的イノベーションをぜひ積極的に検討していきましょう。

▼参考文献
Frontier Eyes Online「破壊的イノベーションと持続的イノベーションの違いは?メリットや事例を解説」
https://frontier-eyes.online/disruptive-innovation/>

Carrer TANQ「破壊的イノベーションって何?特徴や事例を調べてみた」
https://job.mynavi.jp/career_tanq/articles/?id=110>

BizHint「破壊的イノベーション」
https://bizhint.jp/keyword/101196>

BizMake「破壊的イノベーションと持続的イノベーションとは? 日本企業の事例も紹介」
https://media.bizmake.jp/method/destructive-sustainable/>

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