スマートペイメントとは?事例と共に徹底解説
「スマートペイメント」という言葉はご存知でしょうか?本記事ではスマートペイメントの基本についてご紹介します。
スマートペイメントとは?
“FinTech”(フィンテック)とは、金融を表す”Finance”と、技術を表す”Technology”を組み合わせて作られた造語です。2000年前半に米国で生まれたといわれるこの言葉は、当初は単に金融機関の保有するシステムを指していました。2000年代のリーマンショックや金融危機を経て、現在はAIやビッグデータ、ICTを使った革新的な金融サービスの総称となっています。
スマートペイメントとは、この幅広い意味を持つFinTechの一分野です。主に企業と個人の間の電子決済による商取引、特に手動で振り込む段階を踏まない自動的なものを指します。最近は、現金を使わないキャッシュレス決済として消費者にも広く認知されてきています。
すぐ想像がつくのはネット上での決済ですが、実際の店頭でも使用できる店舗が増加しており、その形態としては大きく分けて3つあります。①接触型②非接触型③コード型です。それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
スマートペイメントの形態
接触型
接触型は、主にクレジットカード等による決済を指します。専用の読み取り機にカードを直接差し込み、埋め込まれたICチップを読み取って決済します。カード決済はすでに全世界で市場を確立し、既存のサービスが強い力を持っているため、新規参入は考えにくいといえます。利用可能な店舗が多いのも特長です。
一方で接触型カードには、カードの偽造による不正使用の危険や決済のスピード感に欠ける等の弱みもあります。接触型カード上にも後述の非接触型決済機能の搭載が進むなど、将来的にこの決済方法が取って代わられる可能性があります。
非接触型
非接触型は、NFC(Near Field Communication)という近距離通信、またはそれを発展させた技術が使われている決済方法です。対応したカードまたはスマートフォン等の端末を、読み取り機にタッチすることで使用することができます。非接触型はタッチするだけで決済できるため、その簡単さが最大のメリットといえるでしょう。
日本では交通系プリペイドカードであるSuicaや、イオンが提供しているWAONなどが有名です。例えばSuicaは2018年度の月間利用数が2億件超、WAONは2018年度の累計発行枚数が7,000万枚を突破し、どちらもその数は年々増加してきています。他にもiPhoneやApple Watchから支払いができるApple Payや、Androidで利用可能なGoogle Payも人気です。
海外でも、タッチ決済は広がりを見せています。先述のような非接触型決済に対応したクレジットカードは、2020年には世界で約半数を占めると予想されています。イギリス・カナダ・オーストラリア・中国の大都市圏では非接触機能をもつクレジットカードで乗降可能な交通機関が拡大中です。スマートペイ先進国では、非接触型決済が主流になりつつあるといえるでしょう。
コード型
コード型は、QRコードやバーコード等を表示・撮影することで決済を行います。店舗が表示したコードを消費者が読み取る利用者提示型と、逆に消費者が提示したコードを店舗側が読み取る店舗提示型に分けられます。そのどちらも一般的なスマートフォンやタブレット、またはステッカーで利用できるため、コードの表示や読み取りに特化した端末を用意する必要がないのが特長です。消費者はカードを持ち歩く必要がなく、店舗側も導入コストが比較的低いといえます。
日本では、その導入のしやすさから、QRコード決済の利用が伸びてきています。複数の事業者がキャンペーン等を行って注目を集めたことにより、事業者が乱立して競争が激化しています。この競争の結果、店舗側への手数料や入金サービスが手厚くなり、高いランニングコストを避けたい中小企業にとっては魅力のひとつとなっています。
一方で、あまりに事業者が乱立しており、消費者にとっては使いづらい面もあります。そこで、経済産業省が主導して、QRコードの標準化が進められています。日本ではますます利用者が増えていくでしょう。
まとめ
日本はキャッシュレス決済導入割合が世界と比較しても低く、まだまだ伸び代は大きいといえるでしょう。ここまで読んだ皆さんも、これを機にスマートペイを実際に使ってみてはいかがでしょうか?
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