2023.12.2

SDGsとは?持続可能な社会に向けた目標を徹底解説

SDGsとは?持続可能な社会に向けた目標を徹底解説

16才のスウェーデン人環境保護活動家の女性が国連気候行動サミットで約60カ国の首脳や閣僚を前に激しい口調で非難し、その様子が世界で話題になりました。
その中で当たり前のようにSDGsという表現が使われているのですが、SDGsとは何を意味するかご存知しょうか?
この記事を読んでSDGsについて理解を深める機会になれば幸いです。

そもそもSDGsとは何か?

SDGsとは(Sustainable Development Goals)の略称で日本語に訳すと『持続可能な開発目標』 という意味です。
そもそもSDGsという言葉が使われ始めたのは2015年9月の国連サミットで、私たちの未来のために世界の様々な分野の環境を改善しよう、という意志を元に採択された目標で、国連加盟193ヶ国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標でもあります。

似たような言葉に2000年に同じく国連サミットで採択されたMDGs(ミレニアム開発目標)というものがあります。MDGsは救済ターゲットが途上国の人間開発分野という限定的なものに対し、SDGsは“地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)”という誓いのもと全人類に対して様々な分野での救済を目標に掲げています。

さらにSDGsは毎年7月頃に各国がSDGsで定めた目標に対する進捗を発表する機会があります。
そこには他国からの目があり手を抜けなくする狙いや期間目標を持って各国が環境改善に取り組むように促す狙いがあります。

SDGsが掲げる17の大目標と169のターゲット

前述の壮大な誓いを達成すためにSDGsは17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。以下が17の大きな目標です。

(出典:国際連合広報センター)

以上の項目を見てもらったらわかるように様々な分野、広いターゲットの環境改善が考えられています。
169のターゲットですが全て見るとなると膨大な量なので今回話題となった大目標13の『気候変動に具体的な対策を』のターゲットについてみてみたいと思います。以下のようになります。

〈ターゲット〉
13.1 全ての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する。
13.2 気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む。
13.3 気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する。
13.a 重要な緩和行動の実施とその実施における透明性確保に関する開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1,000億ドルを共同で動員するという、UNFCCCの先進締約国によるコミットメントを実施するとともに、可能な限り速やかに資本を投入して緑の気候基金を本格始動させる。
13.b 後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において、女性や青年、地方及び社会的に疎外されたコミュニティに焦点を当てることを含め、気候変動関連の効果的な計画策定と管理のための能力を向上するメカニズムを推進する。

※国連気候変動枠組条約(UNFCCC)が、気候変動への世界的対応について交渉を行う一義的な国際的、政府間対話の場であると認識している。

(出典:イマココラボ)

以上のように大目標を達成するために必要なことがターゲットとされ表記されています。

日本のSDGs

ここで気になるのが我が日本のSDGsです。
日本の政府がもっとも是正したいと発表した優先課題が以下の8点と詳細ターゲットとなります。

1) あらゆる人々の活躍の推進
一億総活躍社会の実現/女性活躍の推進/子供の貧困対策/障害者の自立と社会参加支援/教育の充実

2 )健康・長寿の達成
薬剤耐性対策/途上国の感染症対策や保健システム強化/公衆衛生危機への対応/アジアの高齢化への対応

3 )成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
有望市場の創出/農山漁村の振興/生産性向上/科学技術イノベーション/持続可能な都市

4 )持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
国土強靱化の推進・防災/水資源開発・水循環の取組/質の高いインフラ投資の推進

5 )省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会
省・再生可能エネルギーの導入・国際展開の推進/気候変動対策/循環型社会の構築

6) 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
環境汚染への対応/生物多様性の保全/持続可能な森林・海洋・陸上資源

7 )平和と安全・安心社会の実現
組織犯罪・人身取引・児童虐待等の対策推進/平和構築・復興支援/法の支配の促進

8 )SDGs 実施推進の体制と手段
マルチステークホルダーパートナーシップ/国際協力における SDGs の主流化/途上国のSDGs 実施体制支援

まとめ

一言で表すとSDGsは『世界規模の社会立て直し』です。
これまで様々な場所、機会で議論されていましたがやっと世界規模で動き始めました。今後、大きなムーブメントを引き起こす引き金になるかもしれません。

今回、SDGsの概要について紹介しましたが、SDGsは企業のCSR関連の中心になりうる可能性を秘めています。次回の記事では、SDGsと企業経営の関係性や活用方法についてご紹介します。

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