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2020.1.10

シュンペーターが語る『イノベーションの5パターン』とは?

シュンペーターが語る『イノベーションの5パターン』とは?

イノベーションの「元祖」であるシュンペーター。新規事業に関わっている/興味のある読者のみなさんは、一度はその名前を聞いたことがあるかもしれません。

今回は、シュンペーターが提唱する、「経済発展の3要素」をお伝えした上で、そこからどのようにしてイノベーションが起こるのか、そのパターンをお伝えしていきます。

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経済学者であった“ヨーゼフ・シュンペーター”

シュンペーターは、19世紀後半から20世紀前半を生きた、(当時の)オーストリア・ハンガリー帝国出身の経済学者です。のちにアメリカでも活躍し、「イノベーション」という概念を生み出しました。また、イノベーションこそが資本主義における経済発展を支えると主張し、『経済発展の理論』をはじめ世界的に有名な著書を多数出版しています。

コロンビア大学・ボン大学・ハーバード大学にて教授をつとめたり、オーストリア共和国の財務大臣をつとめたりと生前は精力的な活動をしていました。

死後も、シュンペーターのイノベーションに関する理論は、「イノベーションの父」と呼ばれているピーター・ドラッカーや『イノベーションのジレンマ』などで有名なクリステンセン教授にも影響を与えます。他にも、様々なマーケティング理論が元をたどるとシュンペーターにいきついてしまう、それほど影響力のある方だったのです。

経済発展のための2つの段階と3つの要素

シュンペーターは、経済発展には2つの段階があると示しました。

第一段階は、「経済の循環的変化」です。この段階では、経済に起きる変化は、経済自身に委ねられる変化に限定されると説いています。具体的にいうと、人口の増加で食物の生産が増えるなどと言った経済変化のことです。

第二段階は、「経済の断続的変化」です。この段階では、“新結合”が起きるということを、先ほど紹介した『経済発展の理論』という著書の中で説いています。

その著書によると、「イノベーションとは、価値の創出方法を変革して、その領域に革命をもたらすことである」とあります。昨今では、よくイノベーションは技術革新のことであるとありますが、これは誤った考え方です。技術に限らず、社会に新たな価値をもたらす創造は全般的にイノベーションであると言えます。

この段階での経済発展の重要な3要素は、「銀行」「企業者」「イノベーション」です。まず、銀行は企業者に信用を与えて、資金を提供します。その後、企業者はそのお金を元手に生産手段をつくり、イノベーション(新結合)を創造するというのです。理論としてはかなりわかりやすいと思います。

イノベーションが起きる5パターン

第二段階では、イノベーションが創造されますが、それは以下5つのパターンに分類されます。

①新しい製品/サービスの創出

②新しい生産方法の導入

③新しい市場への参入

④新しい資源の獲得

⑤新しい組織の実現

①新しい製品/サービスの創出

プロダクト・イノベーションのことです。新製品を市場に出すことによって、今まで市場を席巻していた製品やプレーヤーを駆逐します。

SONYが出している「ウォークマン」はイノベーションの事例と言えるでしょう。従来、音楽機器は据置タイプの物が主流でしたが、ウォークマンの誕生によって場所を気にせずに音楽を聴けるようになりました。

②新しい生産方法の導入

プロセス・イノベーションのことです。モノの生産ラインを変革することです具体的には、ユニクロなどが取り入れている、製造小売モデルがあります。

企画・製造・小売を一貫して行うモデルのことですが、これにより中間搾取がなくなるのはさることながら、消費者の要求を製品に反映しやすかったり、在庫のコントロールがしやすかったりなどのメリットもあります。

③新しい市場への参入

マーケット・イノベーションのことです。今まで他のプレーヤーが取り組んでこなかった市場に参入することです。例えば、女性専用のフィットネスクラブの「カーブス」はこの例にあたります。

一般的なスポーツクラブやジムは、思いっきり身体を動かして運動したい人のニーズにも答えるため、プールやシャワーなどの大規模投資が必要でした。しかし、メインターゲットを中高年女性に絞ったことで、そうした投資が不要になりました。コンパクトな店舗で十分なので、住宅街にも進出でき、スポーツビジネスに変革もたらしています。

④新しい資源の獲得

サプライチェーン・イノベーションのことです。サービスの元となる原料において変革をもたらすことです。

原料に関しては、新規・既存を問いません。イメージしやすいのは、「飲食業界において、外国産の安くて質の良い原料が出たので、そちらにシフトチェンジしよう」という既存原料でのイノベーションだと思います。一方で、付箋のポストイットが生まれた経緯のように、新規原料を活用する事例もあります。強力な接着剤を開発中に、偶然生まれた、接着力の弱い原料がポストイットの生まれる要因となったのです。

⑤新しい組織の実現

オーガナイゼーション・イノベーションのことです。組織を意識的に改革することによって、イノベーションを生み出しやすくします。

現在の市場で最も好例なのは、藤田晋さん率いるサイバーエージェントグループだろうと思います。サイバーエージェントでは、年次に関係なく(たとえ新卒であったとしても)、その人に能力とアイデアがあれば子会社の社長を任せるなどの風潮があります。そういった、新しい風を吹きやすくしている工夫がイノベーションを生みます。

自社内だけでなく、オープンイノベーションや他社との協業などの選択肢もあります。オープンイノベーションに関しては、こちらの記事にて詳しく紹介しています。

イノベーション創出においては、上記の1パターンのみで完結させることもあれば、現在では複数のパターンを組み合わせることも多いです。ガラケーののちにスマホが生まれて、ガラケーが駆逐されたように、まさに「経済の断続的な変化」がここにおいて実現されるわけです。

資本主義の本分は創造的破壊である。

この見出しは、シュンペーターの名言の1つです。弱肉強食の資本主義の世界では、創造的破壊、つまりイノベーションを起こさなければ生き残ることはできないことを表現しています。

この記事をお読みの皆さんは、イノベーションの必要性を認識されているかと思います。今回のシュンペーターの記事を、自社でのイノベーション・事業開発にぜひ参考にしてみてください。

 

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