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2020.3.12

イノベーションの種類を一挙紹介

イノベーションの種類を一挙紹介

イノベーションは、テクノロジーの普及スピードの加速により、頻繁に議論されるトピックとなっています。イノベーションはテクノロジーを軸に議論されることが多いですが、見方によってはさまざまな分類が可能です。本記事では、イノベーションの多くが起きているインターネット界隈を中心に、市場へのインパクトとテクノロジーを軸にしてイノベーションの種類を紹介していきます。

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イノベーションの分類

イノベーションはさまざまな方法で分類できますが、うまく整理されていないケースが散見されます。本記事ではイノベーションのマトリクスという考え方を基にイノベーションの種類を解説いきます。

イノベーションのマトリクス

イノベーションのマトリクス

イノベーションの種類を分類する最も有名な方法がイノベーションマトリクスです。イノベーションマトリクスは特定のテクノロジーとそれが適用される市場という二軸に基づいて分類されます。

漸進的イノベーション

漸進的イノベーション

イノベーションの大半は、既存の市場における概念、製品、またはサービスの漸進的かつ継続的な改善です。

漸進的イノベーションは、改善前の製品またはサービスよりも優れ、多くの機能が維持されています。また、サービスの提供方法にもわずかな違いしかありません。製品の中心機能は変更されることはなく、製品をより小さく(大きく)、使いやすく、または魅力的にすることが目的となり、継続的な改善によりサービスをより効率的にすることができます

漸進的イノベーションの多くは新しい市場を生み出さず、新しいテクノロジーを活用することもありません。しかし、利用顧客のフィードバックから特定されたニーズを満たすため、値段などを気にせず消費する顧客を引き付けることができます。また同じ機能と価値を低コストで提供できるため、製品またはサービスをより大きな市場にもアピールすることができます

漸進的イノベーションの例

漸進的イノベーションの典型的な例としてテレビが挙げられます。テレビは絶えず改善されており、常に新しいモデルを購入することができます。現在でも50インチの液晶テレビはわずか数万円で販売されていますが、漸進的イノベーションを用いることで75インチの液晶テレビを同じような金額で販売できる日も遠くないでしょう。

漸進的イノベーションの難点

漸進的イノベーションの利点は、製品やサービスの主要な機能は変える必要がないことです。また、多くの顧客はその仕組みに精通しているため、全く新しい製品に比べ販売が容易です。

考えられるマイナス面として、製品が過度に複雑になり、誰も支払いたくない機能を追加しすぎるリスクもあります。高額な製品を消費する顧客セグメントをターゲットにし、プレミアム製品を提供することだけに固辞するのはよくありません。製品のシンプルさやコストの低い代替品を望む顧客も注視しましょう。

漸進的イノベーションが直面する最も大きなリスクは、破壊的イノベーションにより市場を覆されると継続的な改善や既存の概念が通用しなくなってしまうところでしょう。その場合は、漸進的イノベーションに頼るだけでは、変化に対応するのに十分ではありません。

したがって、メインの事業を改善すると同時に、新しいビジネスモデルを探求し、破壊的なイノベーションに取り組むことで価値を創造する方法を模索することが重要です。

破壊的イノベーション

破壊的イノベーション

破壊的イノベーションは、ビジネスコンサルタントであるクレイトン・クリステンセン教授によって提唱された概念であり、後に彼の本であるイノベーションのジレンマによって幅広く知られるようになりました。

破壊的イノベーションとは、既存の市場への参入、または、全く新しい市場を形成することにより、新しいバリューネットワーク(市場における生存環境・生態系)を創造する概念、製品、またはサービスを指す理論です。

破壊的なイノベーションは市場参入時、既存の製品やサービスに比べ流通度や市場独占度が低く、市場のニッチな顧客層にしか評価されません。しかし、市場参入時に主流の顧客のニーズや好みに訴求できないとはいえ、非顧客を顧客に変え市場を席巻するポテンシャルを持っており、市場の既存概念を根本的に覆すことができます

イノベーションのジレンマ

破壊的イノベーションは確立されたビジネスモデルを持った大企業が苦戦する領域でもあります。大企業の多くはビジネスに関連する意思決定の軸が、これまで市場で成功している既存の製品やビジネスモデルに最適化されており、新しい競争に適応できません。したがって、破壊的イノベーションの多くはベンチャーキャピタルなどから多額の出資を受けた新規参入者であるスタートアップによって引き起こされます

上述した現象こそ、かの有名なイノベーションのジレンマです。大企業の経営戦略は短期的な欠損と引き換えに莫大な利益を得るより、持続的な利益を重視するため、規模が大きく利益率の高い既存マーケットに固執するイノベーターのジレンマは合理的でもあると言えます。

大企業が破壊的イノベーションによって生みだされた製品やサービスが主流になっていると気づいた時にはすでに遅く、幾らリソースがあるとはいえ新規参入者に追いつくのが難しいと言われています。

なぜなら、新規参入者であるスタートアップがプロダクトマーケットフィット(*)を達成した時点で、大企業が持っていない何らかのソリューションをすでに提供しています。また、スタートアップは急速且つ柔軟な製品の継続的改善により主流の顧客も一気に取り巻くことができます。

*プロダクトマーケットフィットとは顧客の課題を満足させる製品(プロダクト、サービス)を提供し、それが適切な市場に受け入れられている状態のこと。

持続的イノベーション

持続的イノベーション

持続的イノベーションは、破壊的イノベーションの反対です。新しいバリューネットワーク(市場における生存環境・生態系)を形成する代わりに、顧客のニーズを満たし、既存のバリューネットワークの改善および成長を図ります。

漸進的イノベーションと同様に、持続的イノベーションの製品は、反復ごとに改善され、製品の欠陥を埋めます。製品の持続的な改善はより高いパフォーマンスを発揮し、より要求の多い顧客を対象とするため、以前のものより収益性とマージンが高くなる可能性があります

持続的イノベーションの利点

持続的イノベーションは、最も収益性が高く、リスクが低いため、大企業の経営戦略との互換性が高いと言われています。一方で、破壊的イノベーションは、新たな市場を形成、または変革をもたらしますが、市場参入時の収益性は低く赤字を辛抱強く耐える必要があります。

持続的イノベーションの例

かつて破壊的イノベーションを起こしたiPhoneは、現在持続的イノベーションの領域にシフトしたと言えるでしょう。市場に参入した際は、携帯ハードウェア業界に破壊的なイノベーションを起こしたiPhoneは今となっては新規の顧客を獲得する段階ではなくなり、僅かな改善を継続的に行っています。その兆候としてiPhoneを利用していたアーリーアダプターだった一部のiPhoneファンの間では、近年のiPhoneの革新性の欠如に対する批判が高まっています。

急進的イノベーション

急進的イノベーション

急進的イノベーションは破壊的イノベーションと類似した特性を持っています。急進的イノベーションは市場へのインパクトが低いが、革新性のあるテクノロジーを用います。近年ですとブロックチェーン、全ゲノム配列決定、ロボティクス、量子コンピューティング、自動運転、人間拡張技術などが挙げられます。しかし急進的イノベーションで扱っているテクノロジーは非常に高度なため、市場への参入に時間がかかると言われています。

近年、市場に浸透し始めているテクノロジーとしてAR/VRやAIなどが挙げられるでしょう。5~10年前に比べこれらのテクノロジーはさまざまな分野で利用され、世間にも知られようになりました。

急進的イノベーションの影響

急進的イノベーションは、世界の問題を解決し、今までにない方法でさまざまなニーズに対応するだけでなく、解決が見出されなかった問題に解決策を提供し、市場や経済全体を根本的に変革します。急進的イノベーションの発生確率は低いと言われていましたが、最近ではテクノロジーの普及スピードが加速していることもあり、発生する確率が高まります。

パソコンやインターネットなどの技術革新は、世界全体の機能とコミュニケーションの方法を変えた急進的イノベーションの代表例として挙げられます。これらの破壊的なイノベーションは、社会の基盤を築くプラットフォームを提供し、経済成長を大幅に加速させました。

まとめ

本記事ではイノベーションのマトリクスを中心にイノベーションの種類を紹介しました。自社事業のイノベーション状況を分析する際は、最も一般的且つ分かりやすいイノベーションのマトリクスを利用することをお薦めします。身近にある製品やサービスがどのようなイノベーションであり、どのような戦略・戦術が適しているかをイノベーションのマトリクスを使って考えることでもっと理解を深めてみてください。

ソース

Incremental Innovation 

Disruptive Innovation

The Age of Innovation is Here to Stay, Are You Prepared for It?

Preparing For The Future By Embracing Radical Innovation

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