2023.11.21

いかに設計・実施すべきか?新規事業におけるWebアンケート

いかに設計・実施すべきか?新規事業におけるWebアンケート

新規事業を作っていく上で、ユーザーが持つ課題の質を上げるために、その課題を定性的ではなく定量的に検証したいと思ったことはありませんか。そんな悩みを解決できる、誰でも手軽に取り掛かりやすいWebアンケートの設計・実施方法をご紹介します。

なぜ、適切なアンケート設計・実施が必要なのか

設問数や回答形式が適切でないアンケートを作ってしまうと、回答する側に誤解や負担が生じてしまうため、本来知りたい答えが得られなかったり、そもそも答えたいという意思がネガティブな方向に向いてしまうからです。

新規事業における「Webアンケート」の活用

定性的に得られたユーザーの課題がどのくらいのマーケットサイズがあるのか検証したい時が一番多いと考えております。

アンケートの実施手順

アンケートを実施するまでに大きく分けて3つのステップがあります。

1.設問作成

a.アンケートを実施する目的を明確にする

b.ゴールイメージから逆算して必要なアンケートの項目を精査する
※必須/任意の項目使い分け
必須項目にすべき事項)
・課題や顧客に直結する可能性が高い基礎情報(性別・年齢等)
・課題と顧客の最低限得る必要がある情報(課題・顧客を明確にする質問)

任意項目にすべき事項)
・分析時にセグメントを切るのに利用できる基礎情報(家族構成等)
・課題と顧客について深ぼった質問
(課題について具体例を聞くような自由記述の質問)

また、必須項目数と入力完了率にはわずかに負の相関があるため、
出来るだけ必須項目は減らすのが良い

出典元:https://f-tra.com/ja/blog/column/1435

2. 回答(選択肢)作成

a. Excelやスプレッドシートで課題/顧客が自分たちの認識している通りか、差分は何かを確認する設問を検討し、設問にあった回答形式を下記の回答形式種類を参考に選択する

※回答形式の種類
単一回答/単一選択型

利用方法:回答を選択肢の中から1つだけ選択させる
使い分け:「最も希望するものを1つだけ」など回答を絞りたい場合に使う
解説:回答者の思考にかかる負担が最も少なく、回答率が高い
例)

出典元:https://webcas.azia.jp/formulator/knowhow/answer/

複数回答/複数選択式
利用方法:選択肢の中から当てはまるものをすべて
    (または指定した数まで)選択させる
使い分け:1つの質問に対して複数の回答が考えられる場合に使う
解説:該当する選択肢がない場合に無回答と区別するために
  「あてはまるものがない」等の選択肢を加えるとよい
例)

出典元:https://webcas.azia.jp/formulator/knowhow/answer/

プルダウン型
利用方法:選択肢をプルダウンで1つだけ選択させる
使い分け:回答者が選択肢の規則性を理解できるもの
     (数字が大きい順に並んでいるもの等)の場合に使う
解説:出身地など都道府県を選ばせる場合など
   選択項目が多い際に利用が良い
例)

出典元:https://webcas.azia.jp/formulator/knowhow/answer/

Yes/No型
利用方法:質問に対して2者択一で選択させる
使い分け:聞きたい内容が必要/不要などシンプルに把握したい場合に使う
解説:シンプルな回答が得られるので分析が簡単だが、
   人によって捉え方が違う場合や解釈に差がでる質問には適さない
例)

順位型
利用方法:選択肢の中から順位をつけて当てはまるものを選択させる
使い分け:全ての選択肢が重要な項目であり、
     どれを優先すべきか判断する必要がある場合に使う
解説:1位に選ばれたものだけを抽出して分析や、
    順位に応じて傾斜をかけて集計し項目を相対評価することが出来る
例)

自由記述式
利用方法:自由に記述(回答)させる
使い分け:予想できない回答を得たい場合や
     回答者の素直な意見を知りたい場合に使う
解説:無回答や意味不明な回答や集計に手間がかかるので
   安易な利用は控える
例)


出典元:https://webcas.azia.jp/formulator/knowhow/answer/

数値配分型
利用方法:重要度に度合いに応じて点数をつける。

または合計100点を各項目に配分する
使い分け:選択肢の相対評価をする場合に使う
解説:回答によっては合計が100点にならない場合があり、
   選択肢が多い場合には適さない
例)

マトリクス型
利用方法:同じ質問を一度にまとめて表形式で選択させる
使い分け:複数案の評価やイメージ比較の場合に使う
解説:縦軸と横軸の組み合わせで選択肢を用意して、
   単一回答もしくは複数回答で答えてもらう
例)

出典元:https://webcas.azia.jp/formulator/knowhow/answer/

b. 設問数は15~20問、多くても30問程度にし、およそ5分程度で回答できる設問数にする。それより多い場合に優先度の観点から設問を削減する。(アンケート後に直接ヒアリング等を実施したい場合は、アドレスを取得するのがよい)

3. フォーム作成

a. Webフォーム内でアンケートに活用できそうなテンプレートを選択する
b. フォームの名称とアンケートに関する説明文の記入する
c. Excel等で作成したアンケートの項目をWebフォーム内に転記する
d.アンケートの公開範囲を設定し、メール/共有リンク/HTML埋め込み/FacebookまたはTwitterでシェアの4つの選択肢から最適な方法で公開する

一通り作成し終わったら、以下の確認を行ってください。

  • 試しに内部メンバーに対してアンケートを実施し、言い回しや回答形式などに違和感がないか確認できているか
  • 1つ1つのアンケート項目の結果がどのようなサマリに落とされるかイメージできているか
  • 注釈や参考資料、説明用の画像の設置など回答者が理解しやすく、負担の少ないものになっているか

もしその時点で違和感がある場合、以下の要因が考えられます。

  • 実施の目的が明確でない
  • 対象とする顧客が明確でない
  • 集計と分析を意識して作成していない
  • 質問が具体的でないため、回答も抽象的になってしまい示唆が得られない
  • 項目がグルーピング化されていない(ex.情報カテゴリごとにまとめる)
  • 項目数が多すぎる
  • 自由記述型が多すぎて集計がしづらい

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