新規事業・イノベーション共創メディア | Battery 新規事業とイノベーションを共創する原動力。Battery(バッテリー)

2019.2.4

新規事業アイデアの着想方法と必須観点

新規事業アイデアの着想方法と必須観点

社内で新規事業を立ち上げる際に避けては通れないのが事業アイデアの着想です。どうすれば新規性のある事業アイデアを思いつくことができるのでしょうか。今回はその着想方法について紹介します。この記事を読んでいただければ今から実践できる着想方法やビジネスとして考えておくべき観点が分かります。

新規事業開発の取り組みでお困りの方へ
事業・サービスや事例/実績に関する詳細のお問い合わせやご相談についてはお問い合わせ窓口よりお気軽にご連絡ください。
お問い合わせフォーム

始めに

新規事業立ち上げの担当となる背景はさまざまかと思いますが、何から手をつければ良いのでしょうか。事業アイデアの検討、市場調査、最近流行りのビジネスの調査など、やった方が良さそうなことは思いつくものの、何から始めたら良いのか分からないという声を頻繁に耳にします。

始めにやるべきことは「なぜ新規事業を立ち上げるのか」の確認です。新規事業を立ち上げる理由は会社によってさまざまですが、必ず背景があります。その背景を確認し、新規事業が満たさなければならない前提条件を整理しましょう。

背景(例)

・「事業ポートフォリオとして成熟期の事業が多く、将来に備えて新しい芽を仕込みたい」

・「既存事業が不振のためそのマイナス分を補う収益をつくらなければならない」

・「メーカーから脱却するために飛び地の領域へ進出したい」

どんなに良い事業アイデアでも、その前提条件を満たすアイデアでなければ本来の目的とズレてしまいますので、始めに着手するべきです。

新規事業アイデアの着想方法

新規事業を立ち上げるには当然ながら、事業アイデアがなければ始まりません。しかし、事業アイデアといっても簡単に優れたアイデアを思いつく方はほとんどいないと思います。正解があるものではありませんが、ここではアイデア着想の方法を紹介します。

①既存事業のアセットから考える

1つ目は、自社の強みや独自のアセットから着想を得る方法です。例えば、富士フイルムの化粧品事業は写真フィルムの技術を応用した新規事業でした。今では化粧品事業は主力事業となっており、富士フイルムと言えば化粧品と連想する人も多いですが、元々はその名の通り写真のフィルムを主力としていた会社です。写真フィルムの主原料は肌の弾力を維持するコラーゲンで、そのコラーゲンの加工技術というアセットを用いて化粧品を開発しました。事業アイデアを既存事業のアセットから着想する方法は、独自の強みを活かしたビジネスとなるため、ゼロから始めるより飛躍的に成功確率が高くなります。

②日常の「不」から考える

2つ目は、日常の「不」から着想を得る方法です。「不」とは世の中にある不平や不満、不便、不利、不都合などを指します。数々の新規事業を成功させ、数多の起業家を輩出したリクルート社の内部で使われている言葉です。例えば、リクルート社の創業事業である求人広告事業は、企業側主導の情報発信でしか企業を知ることができなかった学生の情報取得における「不公平」や「不満」を解消したものです。世の中にはさまざまな事業やサービスがありますが、「不」を解消することが事業の本質です。自分や周りの人が感じている「不」にアンテナを立てそれを解決する方法を考えてみましょう。それが事業アイデアとなります。

③既存サービスの逆説を考える

3つ目は、逆説から着想を得る方法です。突然ですが「俺のフレンチ」という飲食店をご存知でしょうか?名前の通りフレンチ料理の飲食店ですが、このお店は一流のフレンチ料理を「立って」食べるお店です。「一流のフレンチ料理は高い」という定説を、お客さまに立って食べてもらい、敷地面積あたりのテーブル数や回転率を上げることによって、破格の値段で一流フレンチが食べられるようにしたのです。事業は急成長し、今では「俺の」と冠する飲食店を多数展開しています。中には普通に座って食べるお店もありますが、始まりは逆説から発想したビジネスだったのです。押さえておきたいのは、定説をただ覆してもビジネスとしては成り立たないということです。逆説の発想で成功しているビジネスは、定説を覆しても成り立つ「工夫」があります。この工夫が事業アイデアとなります。

④実現したい世界観から考える

最後は、実現したい世界観から着想を得る方法です。現状の世の中にどれほどの人が心から満足しているでしょうか。「こういう世界だったら良いのに」と考えたことがある人も多いはずです。例えば、「誰もが生まれついての貧富の差に関係なく教育が受けられる世界」、「交通事故のない世界」、「満員電車のない世界」などです。実現したい世界を言語化し現状とのギャップとそのギャップを埋めるにはどうすれば良いのかを考えてみましょう。「現状とのギャップを埋めるために必要なこと」が事業アイデアとなり得ます。

 

新規事業アイデアとしての必須観点

新規性のあるアイデアを着想できても、新規事業として成り立つアイデアとなっていなければ意味がありません。ここでは事業アイデア(課題や不を解決し、ビジネスとして成り立つもの)として考えておかなければならない必須観点をご紹介します。

①誰が顧客か

まずは顧客が誰か明確になっていることが重要です。性別や年齢、価値観によって課題や要望は異なります。まずは誰に向けたアイデアなのか考えましょう。

②顧客が持つ課題(不)は何か

顧客とセットで考えたいのが顧客の課題は何かです。上述の通り誰が顧客かによって課題は異なります。誰のどの課題を解決するのか考えましょう。

③独自の提供価値は何か

3つ目に考えておきたいのは、独自性です。新規事業のアイデアである以上、既存のサービスにはない独自性がなければなりません。それがそのまま差別化ポイントや競争力となり、後発サービスに飲み込まれない強みとなります。

④どのように顧客が持つ課題を解決するのか

4つ目は、課題の解決方法についてです。独自性を持たせた上でどのように顧客の課題を解決するのか流れを整理し、実現不可能な点がないか確認しましょう。

⑤どのように顧客にリーチするのか

5つ目は、顧客へのリーチ方法です。課題を解決する新しいアイデアでも顧客がそれを認知しないことには利用してくれません。ある程度事業が成長し、知名度が上がれば自然と顧客が増えていくこともありますが、アイデア段階ではどのようなルートで最初の顧客を得るのかを考えておきましょう。

⑥どのように利益をあげるのか

6つ目は、稼ぎ方です。ボランティアではなくビジネスである以上、利益を上げなければなりません。解決方法の流れの中でどこでお金が入るのか、事業拡大時の追加オプションも含め、利益を生む構造を考えておきましょう。

⑦どのようなコストが掛かるのか

7つ目は、コスト構造です。初期投資はどのぐらい掛かるのか、ランニングコストはどれぐらいかを考えることで、事業の必要資金がどの程度か分かり、社内での予算確保時にも根拠のある説明ができます。事業計画の元となる観点ですので考えておきましょう。

⑧どこに優位性があるのか

8つ目は、ビジネスの優位性です。競合や類似サービスに勝てる優位性がなければ市場で生き残れません。また、既存サービスがない新しいマーケットでも参入障壁になり得る優位性がなければ、より優れた新興サービスに市場を奪われてしまいます。事業の勝算となる優位性を考えておきましょう。

⑨事業の成長を計測する指標は何か

最後は、事業の計測指標です。あらかじめ指標を決めておくことで、事業が順調に伸びているかの判断、撤退判断の基準とすることができます。例えば、ゲーム事業であればゲームのアプリのダウンロード数やアクティブユーザー数、ゲーム内で課金しているユーザー数などが指標となります。新規事業担当者にとって苦労してローンチした新規事業を畳む意思決定は容易ではありませんが、事業を続けることで損害を大きくしないためにも客観的な判断軸を考えておきましょう。

まとめ

会社内における新規事業アイデアの着想方法と必須観点について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。必須観点については、「ビジネスモデルキャンバス」や「リーンキャンバス」が参考になります。詳細が知りたい方は下記の記事も合わせてご覧いただくと理解が深まるかと思います。https://relic.co.jp/battery/articles/18796

新規事業のアイデアを立案し、開発、ローンチするのは簡単なことではありませんが、現存しているサービスも最初は新規事業でした。その成功は運もあったのかもしれませんが、少なくとも上記に記載した必須観点を満たす仕組みがあったはずです。読者の皆さまの中で新規事業を立ち上げようとお考えの方は、記事の内容を実践してみてください。本記事が社会をより良くする新規事業アイデア発案のきっかけとなれば幸いです。

 

Facebookページから
最新情報をお届け

記事のアップデート情報や新規情報はFacebookページで随時配信されております。
気になる方は「いいね!」をお願いいたします。

新規事業開発の取り組みでお困りの方へ

Relicは日本発の事業やイノベーションを共創するため
新規事業開発における立ち上げ~成長・拡大までの各フェースを支援する事業・サービスを展開しております。

・新規事業開発のコンサルティング
・オープンイノベーション支援、インキュベーション
・マーケティング・営業支援
・クラウドファンディングプラットフォームの構築

事業・サービスや事例/実績に関する詳細のお問い合わせやご相談についてはお問い合わせ窓口よりお気軽にご連絡ください。
お問い合わせフォーム
Related article

関連記事

Category archive

新規事業の記事

Category archive

特集・コラムの記事

資料請求、お問い合わせはフォームからお気軽にご連絡ください。

お問い合わせ